TOKYO GIRLS COLLECTIONで考えてみた。若い女性層のスマホ普及率は!?

10代・20代の女性をターゲットとした、ファッションショー・服飾販売・ライブなどを行うイベント「東京ガールズコレクション」(以下TGC)が、先日9月3日(土)に行われました。仕事の関係で訪れる機会があったのですが、いろいろ面白い点を発見しました。今日はそんなTGCについてレポートします。

いざ、TGCへ。そこで目についたものは… 

 会場最寄りの「さいたま新都心駅」に降り立つと、もうそこは若い女性だらけ。男一人身の私は、周りから浮いていることを強く認めながら、やや気後れしつつ、さいたまスーパーアリーナへ入場しました。

TGCは、舞台とランウェイが中心として展開するファッションショーがメインイベントなのですが、会場のあちこちに、まるで展示会のように企業ブースが出展されており、女性向けの商品やサービスなどのプロモーションを行っています。ミニイベントを開いたり、無料サンプルを配ったりしているのですが、その中でもよく見られたのは、「メルマガ登録でもれなくプレゼント」「モバイル会員登録で抽選会に参加 」といった、モバイル連動型キャンペーンでした。

試しに私も参加してサンプルをゲットしてみた

そうしたモバイル連動型のキャンペーンを行っているブースの前には、携帯やスマートフォンを夢中に操作して、プレゼントと引き換えようとする女性が沢山群がっています。試しに私も、化粧品メーカーのブースでメルマガ会員を登録し、サンプルをゲットしてみました。

携帯・スマホの画面に表示されたサンプル交換券を係の人に見せるとサンプルを渡してもらええます。そこまでのフローは次の通り。  ブースに明記されたQRコード or URLをスマホに打ち込みサイトへ移動 → サイトでメールアドレスを登録 → 空メールが飛んで来る → 空メールから登録画面へ移動 → 郵便番号を登録 → 姓名・生年月日・性別・メルマガの希望等を入力 → 確認画面 → 「登録ありがとうございます」の画面 → サンプル交換券画面が表示

・・・。正直、すごく面倒くさい。サンプルゲットまでにおよそ5分かかりました。 周囲の女の子の中には、途中で操作が分からず諦める人や、係員に操作を尋ねる人も少なからず居ました。また、ブース前は長蛇の列の割に、入力に時間がかかるものだから、交換する人が少ないといった少し変わった雰囲気でした。

貰えたサンプルは、ファンデーションの下に使う、メイクアップベースのサンプル(2mL)。こちら、25mLで3000円の商品だから、単純計算、240円相当の品。入力の労と提供した個人情報を考えると・・・?

後ほど、この点について、以前私が書いた記事、「レイトマジョリティに聞く、スマートフォンに代えて思った・感じたこと」でインタビューした、私の妹Nに電話で聞いてみると、なかなか面白い意見を聞くことができました。TGCの若い女性層の代弁を、30歳元ギャル(年齢が間違っていて、ひどく怒られました)を通してお聞き下さい。

「ちょっとー、私も超行きたかったんですけどー・・・」

「TGCに行くのって、高校生とか多いわけ。高校生とかだったら、『ちょっとこれ、私TGC行って貰ってきたのー』って感じになる訳じゃない?学校とかで自慢できるの。だから、面倒でもそういうの(会員登録等)やるんじゃないかなあ?」

「大人ぶれる感じかいいんじゃない?化粧下地ってさ、ぶっちゃけ高校生とかってさ、化粧下地まで付けないの。私とかはさー、下地ぬってファンデ塗らないとすげームラになっちゃったりするけどさ、高校生なんて何もぬらないでファンデーション塗っちゃってもいいんだもん。高校生の時、私も下地なんてぬらなかったもんね。今の高校生は分かんないけど。」

なるほど。一筋縄では行かない理由がそこにはあるのですな。企業側もこういった理由を鑑みて、キャンペーンを企画しているのでしょう。 

会場の人たちに聞いてみた

私の隣で、入力作業を行っている女の子(女子高生と思われる10代女性2人組)に、このようなモバイル連動型キャンペーンについて話を聞いてみました。

◆登録できた?なんだか面倒くさくない?
すごくめんどくさい。いちいち、細かいことまで入力しなければいけないし。めんどうだけど、サンプル欲しいし、友達がやってるから(会員登録を)やってる。普段、私はこういうのあまりやらない。
◆どうだったら積極的に応募する?
紙のアンケートとかだったら、さっと書けて楽かもね。でも、住所とか名前とか書くと思えば一緒か。何もしないでもらえるのが一番いいよね。 

別の20代前半と思われる女性2人組みは、はじめ応募してみようと思っていたようですが、お互い話し合った結果、キャンペーン応募を諦めていました。

◆なんで応募しなかったの?
なんだか、よくやり方(応募方法)が分からないから。これ(QRコード)よく見るけど、使い方が分からない。係の人に聞いてまでやんなくてもいいか、って思った。
◆でも、商品欲しくないの? 
1位のハワイ旅行は気になるけど、他のものはあまり興味ないし。 

少なからず、カップルの姿も見られ、そうした女性たちは、自分の端末を同伴の男性(彼氏)に入力させるシーンも多く見られました。

一人で熱心にスマホに向かって入力している20代後半くらいの女性は…

◆うまく登録できました? 
登録まではできたんだけど、電波が繋がらない・・・。 

あー、女性の間でもデザイン的に人気の高い、林檎マークのあのスマホですね・・・。アリーナというイベント会場とはいえ、3万人以上の来場があるTGC。これだけ大勢の人が集まれば、電波状況的に繋がりづらくもなるものでしょう。

ある、ブースでお客さんの対応を担当している男性に声を掛けてみました。

◆スマホでも登録できるんですか?
PC用の登録ページに飛ばして、そこで入力してもらっています。携帯よりも入力するところが多くて、けっこう面倒なんですけどね。
◆QRの読取りとかできない女性も多いのでは?
 携帯の場合だと、うまく連動していて問題ないですが、スマホをお使いの女性の場合、機種にもよるようですが、QRのリーダーをインストールしていない方が多いですね。インストールするか、ブラウザでURLを入力してもらうようにしていますけど。
◆それも分からないという方も居るのでは? 
実は、そういう場合、こっそりと紙の抽選チケットを渡してしまってます。これもお客様のサービスの一環ですので・・・。

若い女性層のスマホ率をカウントしてみよう

 これだけ若い女性にセグメントされたイベント会場の様子を見ていても、スマートフォンを使っている人が多く見うけられた気がしました。果たして、具体的な数字にすると一体、どの程度の割合になるのかが気になってきました。そこで、私も参加してみたと前述した、化粧品のブースでサンプルを交換した女性が登録に使った端末を、一般の携帯(フィーチャーフォン)かスマートフォンかを目視で見極め、集計してみました。

集計時間:15:53~16:23(30分間)
集計方法:サンプル交換した女性の端末を、目視によって判別
集計サンプル数:263 
 

 <集計結果>

一般の携帯(フィーチャーフォン) が166人で全体の63%、スマートフォンが97人で全体の37%という結果でした。TGCに来場していた女性の、およそ3人に1人以上がスマートフォンを使っているといえることが分かりました。やはり、若い女性層にもスマートフォンは着実に普及しているといえるでしょう。

 カウントしながら気づいたのは、グループによって、全員がスマホ、全員がフィーチャーフォン、という構成がよく見られたということ。友人の勧めによって機種選びをしている構図が予測されます。

 しかし、30分で263人、一時間で500を超える会員登録をこの場で得ることができるんですね・・・。企業がプロモーションの場としてTGCを選ぶのも分かる気がします。
 
以上、いろいろ個人的な興味の観点からTGCについてレポートしてみました。 有名なモデルやタレントが比較的近くで見れる機会はそう多くないですから、そういったものに興味のある層にとっては非常に楽しめるイベントだといえるでしょう。女性と、それを取り巻く企業のパワーを見せつけられた気がしました。
 

ニコニコ生放送でも中継されていましたが、ユーザーのターゲット的にどうなのでしょうか?
コメントを見ていると、外国の方の視聴も多かったようです。