海外バイラル動画広告2014年12月事例まとめ(UNICEF/State Farm®/Freshpet/City of Lowell/Skype/Sainsbury’s)

アクトゼロの黒沼(@torukuronuma)です。

12月も海外のバイラル動画広告の中から、面白かったものをピックアップしてご紹介します。対象は11月中旬~12月中旬の動画広告たちです。ホリデーシーズンなのでクリスマスネタが多いですがそうじゃないものもいくつかご紹介します。それでは早速。

The video game idea that caused a walkout/UNICEF

UNICEFが制作した動画広告。ゲームショーの一室で、あるゲームの発表会が行われました。ゲーム内容は人気のファーストパーソン・シューティング(自分目線で銃を撃ちあうあれです)ですが、斬新なのは主人公が7歳の少女だということ。武器はなく過酷な戦場を生き延びるゲームだということです。過酷な飢えの中、母親の死からゲームは始まります。ゲームの説明を聞いていた観客はそのあまりに過酷なストーリーに、途中退席し始めます。最後に、モデルとなったエリカが現れ、静かに語りはじめます。「これはゲームの話じゃない、実際に私が体験したことです」

State Farm® commercial – “Never”

State Farmはアメリカを代表する損保会社。「おれは絶対結婚しない。絶対に子どもなんか作らない。絶対に郊外に引っ越したりしない」その言葉の反対に、自由に生きることを捨てて「家庭」を築いていく男性。眠る家族の真ん中で、ソファに座った男性は言います。「絶対に手放さない」。最後のコピー「人生の「絶対」のために、ステート・ファームにお任せください」

Freshpet Holiday Feast – 13 Dogs and 1 Cat Eating with Human Hands

ペット食品ブランド「Fresh Pet」のバイラル動画広告。日本でもたまに見かける、頭部は動物/手は人間の二人羽織動画。13匹の犬と1匹のホスト役の猫でペット用ディナーをひたすら食べ続ける動画です。長く見てるとだんだんそれぞれのキャラクターのようなものが見えてくるから不思議です。公開から4日で150万再生。すごいですね。

Christmas Surprise Traffic Stop with Lowell Police

ミシガン州ローウェル、実際の警察が自動車の検問を装い市民を呼び止めます。不安げな運転手と話をしていく中で、警官は「クリスマスプレゼントはなにか買った?」と何気なく聞き出します。ちかくのスーパーでは、別働隊が待機していて運転手がほしがった商品を購入する準備をしています。警官から渡される突然のクリスマスプレゼントに、驚く運転手。中には警官とハグをする人も。プレゼントはテレビ番組から提供されました。プレゼントを通した、市民と警官のあたたかい交流は自治体と警察のイメージ向上につながったはずです。

Skype Translator preview opens the classroom to the world

Skypeで提供が始まった同時通訳機能「Skype Translator」を使って、アメリカとメキシコの小学生たちの間で行われた会話の様子をとらえたバイラル動画広告。アメリカの小学生が英語でしゃべると、メキシコの小学生にそれが即座に翻訳されて伝わります。それぞれのサイドは現地語でしゃべっているのに、二人のコミュニケーションはとてもスムーズです。二人のやりとりの後ろには、その様子を固唾を呑んでみているクラスメイトたちがいます。個人のコミュニケーションは、徐々にクラスメートたちにも伝播していきます。

The Hot Gulp Christmas Video – Sainsbury’s Advert Parody

戦場に起きたクリスマスの奇跡を描いたSainsbury’sのクリスマス動画広告は多くの感動を呼びました。これはその動画を元にYouTuber[Hot Gulp]によって作られたパロディー動画。Sainsbury’sの実在の店舗とその向かいにあるライバル店TESCOの店舗の店員との間で起きるクリスマスの奇跡。こうやって、二次創作が起きる程に浸透したバイラル動画だったってことですね。Sainsbury’sの取り組みは大成功だったといえるでしょう。

それではまた来週。

[アクトゼロ/黒沼(@torukuronuma)]