アクトゼロの藤村です。火曜日のプランナーズブログをお届けします。
先月初頭、Tiwtter向け写真共有サービス「Twitpic」のサービス終了が発表され、それに伴うポストを投稿しました。(ありがとうTwitpic。データエクスポートを急ぎましょう!)
上記の時点では、今年9月25日にサービスを完全終了すると発表していたTwitpicですが、その僅か二週間後に「買収による存続」が決定したとの続報が。
ところが事態はその後更に二転三転し、数週間に一度はソーシャル系ニュースでTwitpicのサービス動向に関する記事を目にするようになりました。
今週は「お騒がせ」ともいえた、Twitpic消失の初報からこんにちまでのその一部始終を、改めて時系列で振り返ってみましょう。
9月4日 サービス終了の初報
米現地時間の9月4日、「9月25日をもってTwitpicサービスを終了する」ことを、ノア・エベレットCEOが公式ブログ上で発表。
ブログによると「米TwitterからTwitpicの商標登録出願を取り消さなければ、APIへの接続を失う」旨を通告されたこと、ブランド保守の為のリソース不足などを理由にサービス終了を決断。
一方Twitter側は「これはサードパーティ開発者への抑制ではなく、むしろ推奨している。しかし我々にはTwitterブランドを守る必要がある」「ブランド保守のためには、関連する登録商標なども含まれる」としながら、「Twitpicという名前のまま運営を続ける可能性を示した」との声明を複数メディアに送付。
尚、Twitterブランドガイドラインでは、「Twitter」及び「Tweet」のセンテンスを含めた製品名、商標登録の申請を禁止しています。
9月18日 買収による存続決定を発表
米現地時間の9月18日、Twitpicは公式アカウント上で、「某企業へ買収され、サービスを存続できることが決定した」とツイートし、サービスのシャットダウンを撤回します。
これを受けて、アップロードした全画像のバックアップの必要が無くなったこと、これまで通りサービスを継続使用できるようになったことをネットメディア等が報道しました。
10月16日 サービス存続の発表を撤回。再度エクスポートを求める
サービス継続の報道から約一か月後の米現地時間の10月16日、前発表を再び撤回し、ユーザーにデータのエクスポートを推奨する記事を、ノア・エベレットCEOが公式ブログにて公開。買収契約が白紙になったことを発表します。
契約が破談になった理由としては、最終的な契約項目で合意することができなかったと説明。
この時点で、10月25日をもっての、Twitpicのサービス終了が再度決定しました。
10月25日 Twitter社がユーザーデータを買収、救済措置を発表
米現地時間の10月25日(なんとサービス終了日の当日!)に、Twitpicは「Twitter社がTwitpicユーザードメインと写真データを買収することで合意した」旨を発表。
これによって、Twitpicは閲覧機能に限り存続し、これまでにアップロードした画像データの消失を免れました。また、既存ユーザーは今後も画像データのエクスポート及び、データやアカウントの削除が可能です。
(現時点で各アプリストアからTwitpicアプリは削除されています。新規でアプリをインストールすることはできません)
最後に
9月初めにサービス終了を発表してから約2か月間、数週間おきに状況が二転三転したTwitpicですが、ノア・エベレットCEOはこの数カ月を「ジェットコースターのような日々だった」とブログに綴っています。
運営陣はもちろんのこと、Twitpicサービスのヘビーユーザーや、大量の画像データのエクスポート作業を慌てて行った人々も少なからず、不確定な情報に振り回された二か月間だったのではないでしょうか…。
相当数のユーザー数を抱える巨大サービスとして、もう少し丁寧なやり方があったのでは?と思わずにはいられませんが、Twitpic問題はひとまず、今月25日をもって収束しました。
サードパーティの商標や運用形態については、今後もオフィシャルガイドラインの断続的なアップデート、またはアラートが予測されます。
各メディアのガイドラインに抵触しない、安全なサービス運用を志していきたいですね。