気が付けば企業が利用しやすくなっていたPinterest

こんにちは。アクトゼロのプランナーズブログ、木曜日は山田がお届けします。

企業がソーシャルメディアを利用しようとすると、真っ先に思い浮かぶのが、TwitterやFacebookといったサービスだと思います。
最近では、ブランディング重視の企業がInstagramを活用するケースも、徐々に増えてきています。

そんな中、すでに過去の存在になりつつあったPinterestが、ここにきて企業を積極的に誘致するかのような、様々なアップデートをおこなってきています。
また、米国では広告メニューのテストも始まる等、あらたな仕組みへの取り組みも活発になっているようです。

そこで今回は、Pinterestの現在を企業利用の視点で見てみたいと思います。

企業アカウントが登録可能に

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実は、少々前から利用可能になっていましたが、ビジネスアカウントを登録できるようになっており、Pinterest内にオフィシャルの企業ページを設置することができます。
初期の頃から個人アカントを企業アカウントとして利用していた企業には、法人アカウントへの切り替えを行うサービスも提供されています。

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ビジネスアカウントの開設は非常に簡単で、担当者の情報を入力して、法人情報を登録するだけです。
ちなみに、管理担当者として設定できるのは1人のみで、Facebookのように複数の管理者を設定することはできませんので、その点は注意が必要です。
この簡単な登録をした後には、すぐにPinterestの利用を開始することができます。

基本的な利用方法は個人アカウントと同様で、特にビジネスアカウントだからといって特殊な機能があるわけではありません。
Pinterest内の利用だけではなく、自社のWebサイトに「Pin it」ボタンを設置したり、ウィジェットを設置したりといったように、外部サイトとアカウントと連携することもできます。

003また、大きな特徴として、ビジネスアカウントにはアナリティクスが提供されていることが挙げられます。このアナリティクスによって、アカントに関する詳細なデータを取得することができるようになりました。
Facebookのインサイト機能だけでなく、Twitterでもアナリティクスが提供され始めるなど、企業利用において、分析用のデータを取得できることはとても重要なポイントです。
そういったニーズにしっかりと答えるかのように、Pinterestでもしっかりとしたアナリティクス機能が提供されています。

アナリティクスの機能は大きく3つに分けられ、まず1つ目に、ユーザー(ピナー)が企業アカウントのどのボードに興味を持っているのかを把握すること。
そして2つ目に、どういったユーザーがフォローしているのかを、興味関心や他のフォローしているビジネスアカウントといった切り口で知ることができます。
最後に3つ目として、表示回数、クリック数、リピン数といったアカウントにまつわる細かなデータの取得になります。

このアナリティクスによって、ただ単にアカウントの表層的なデータを追うだけでなく、細かな分析ができるようになりました。

広告メニュー「プロモートピン」

このような企業を利用を促進させようとするPinterestの動きの中で、もひとつの切り口として、Pinterest上の広告についてのテストも開始されています。
このメニューは「プロモートピン」と呼ばれており、日本国内でのテストやリリースは現在のところ未定となっています。

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ただ、10月19日にプライバシーポリシーを改訂が予告されており、この「プロモートピン」にもこれに合わせて動きがあるのではないかと睨んでいます。
ちなみに、新しいポリシーはすでに公開されており、「Pinterest のパートナーとスポンサーが情報を共有する場合」といった項目があることから、より広告のリリースが現実味を帯びてきているのではないかと予想できます。

以上のように地味な存在ながら、徐々に企業が利用しやすい環境が整いつつあるPinterestですが、大きな懸念点として挙げられるのが、Pinterest自体を利用しているアクティブなユーザーが日本国内にどれくらいいるのかということです。ユーザー数は非公開となっており、正直なところ、まわりで積極的に活用している人というのは、数えるくらいしかいません。

企業が利用しやすいかどうか、そしてアクティブな一般ユーザーを多く獲得できるかどうか、前者は徐々に充実されている感はありますが、後者はまだまだ未知数であると言えます。そういった状況の中、企業がどのタイミングで取り組み始めるのか、中々難しい状況であると感じてしまいます。

アクトゼロ / 山田