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最近のFacebookは情報を「守る」方針になってきた?

アクトゼロの藤村です。火曜日のプランナーズブログをお届けします。

国内の月間アクティブユーザーだけでも約2,100万人が利用する巨大SNS Facebookが、ここ一カ月ほど「個人情報を守る」アップデートを立て続けに発表しているのをご存じですか?
今回は直近に発表されたFacebookのリリース情報を簡単にまとめました。

 投稿範囲のデフォルトを「公開」から「友達」に

Facebookで日々何気なく投稿しているスナップ写真やチェックイン情報など…そのコンテンツは誰に向けて公開されている情報なのか、正しく認識していますか?

現地時間の5月22日、これまで「(全体に)公開」となっていた近況投稿の初期設定を「友達」に変更することが、公式に発表されました。

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Facebook側は本アップデートの意図を「友人のみにシェアしたつもりのコンテンツが全てのユーザーに公開されるリスクは、その逆のケースに比べて深刻だと理解している」と説明しています。
本アップデートの対象はこれから新規に参加するユーザーに限られており、既存ユーザーはその限りではありません。
既存ユーザーには下記のように、公開範囲を尋ねるポップアップが展開されるとのこと。(具体的なタイミングは不明です)

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また、モバイル投稿のインターフェースも変わりました。
公開範囲の設定見落としを防ぐべく、これまで右下にプルダウンで設置されていた選択メニューがテキストボックスの左上に移動しています。

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※個人ユーザーにとっては安全なアップデートである一方、企業や店舗のアカウント運用において、デフォルト設定が「友達限定公開」であることに気付かないまま…という悲しいケースが出てきそうな気もしています。
以前、フォロワー0の鍵付アカウントで何カ月もTwitterを運用し続けていた企業アカウントが話題になり涙を誘いましたが、パブリックなアカウントでの投稿時は、デフォルト設定のご確認をお勧めします。

サードパーティアプリに渡す情報を細かく選べる「Anonymous Login」

外部サービスでソーシャルログインを使用する際、実名アカウントであるFacebookとのコネクトに躊躇していた方も多いのではないでしょうか。
現地時間の4月30日、個々のFacebookアカウントに紐づけた匿名の識別情報でアプリにログインすることが出来る匿名性ソーシャルログイン「Anonymous Login」を、Facebookが公式に発表しました。

また、本アップデートでは、従来のFacebookログインでも、提供する情報を項目ごとに細かく指定することが可能になります。
これによって、Eメールや誕生日など、Facebookに登録しているパーソナルなユーザーデータを丸ごと開示する必要がなくなりました。

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さらに上記の他、自分の投稿を見ることのできるユーザーや連携しているアプリの設定等を見直す「チェックツール」の提供も、近々控えているとのこと。
これらのアップデートから、いかに広くバイラルさせるかに注視するWEBの世間の流れに反して、Facebookが「ユーザーの情報を守るための仕組み」に、集中的に取り組んでいる様子が窺えます。

クローズドな発信をデフォルトとし、デリケートなパーソナルデータの提供に慎重な姿勢となった直近のアップデート。

「実名制」にこだわり続けてきたFacebookだからこそ、情報の拡散性やアプリ連携の利便性だけでなく、ユーザーの情報保護への取り組みを、今後も継続していって欲しいですね。