全く注目を集めていない「Google ローカルショッピング」を考える

みなさんは、インターネットでのショッピングは利用されていますか?
私は、食料品や衣料品以外のもの、特に本やCD/DVD等はかなりの頻度で利用しています。
最近では衣料品もネットで買う割合が増えてきているかもしれません…。

インターネットで物を買う理由としては、まず品揃えの多さが挙げられます。多くの種類の中から選ぶことができるため、より好みのものが見つけられます。
そして次に、すぐに欲しいものの在庫が有るか無いかがリアルタイムに反映されている点が挙げられます。
すぐに欲しいので、在庫のあるところで買いますし、リアル店舗で在庫を探しながら複数店を梯子することに比べれば、ネットショップで在庫があるところを探す方が遙かに楽だと思われます。

実は、このリアル店舗での在庫をネット上で探すことができるサービスが、Googleで始まっています。
まだまだ在庫検索ができる店舗は限られているのですが、非常に面白いサービスなのでここで取り上げてみようと思います。

Googleショッピングの一機能として

まずは、在庫検索の流れをご紹介します。
Googleショッピングのトップページから欲しい商品を検索すところからスタートします。

今回はコーヒーメーカーを例に見てみましょう。

トップページからコーヒーメーカーで検索。

検索結果ページでGoogleショッピングでの該当商品が一覧表示されます。

その右側に「付近の店舗: ○○件 – 在庫わずか」といったような内容が表示されています。
これが近隣店舗の在庫を表示している項目になっています。
取り扱っている店舗数と、その店舗での在庫状況が表示されます。

その部分がリンクになっているのでクリックすると…
店舗名とマップ、さらには店舗ごとの在庫数がリストで表示されます。

基本的な流れは以上のようになりますが、独立したサービスではなくGoogleショッピングの一機能となっており、その操作の一部に組み込まれています。

課題はもちろん店舗数…

利用していると、在庫の表示される店舗が限られていることに気付くと思います。
現在はベータ版のサービスであるため、大型店舗(チェーン店)しか在庫検索に対応していないのです。
Google公式ブログによると下記の店舗にて対応しているようです。 
 

この機能を実現するために、各社から店舗ごと商品ごとの在庫情報をお送りいただいています。このたび、ローンチパートナーとして、東急ハンズ、西鉄ストア、阪急リテールズ(ブックファースト)、マツモトキヨシ、ヨドバシカメラ、良品計画(無印良品)、ローソンHMVエンタテイメント(五十音順)にご賛同いただいております。また、近々ローソンの店舗も検索可能になります。今後もさらにパートナーを増やして、検索可能な実店舗を増やしていきたいと思います。

対応している店舗の数がこのサービスの肝であることは明らかですので、今後どれだけ店舗が増えてくるのかが、とても気になるところです。

在庫管理をシステム化(IT化)しているかどうかはもちろん、店舗側でのオペレーション整備など、課題はたくさんあると思われます。
しかし、ネットにお客様を取られている店舗にとっては、逆にネットからリアル店舗へと人を誘導する絶好のサービスになると考えることもできます。

SNSと連動してお客様の囲い込みも

位置情報をネイティブで扱うSNSと連動させることで、お客様の囲い込み(ファンの獲得)も可能になると考えられます。
例えば、Facebookのチェックイン機能を使ってチェックインしてくれた方を対象に、店頭での特典が受けられるとか、Facebookページに「いいね!」していただいたファンの方向けに割引サービスがあるとか、ネットからリアル店舗にいらっしゃったお客様を、再度ネットのサービスへと誘導しファンとして獲得する方法です。

このように、リアル⇔ネットを連携したサービスであるにも関わらず、あまり話題にならないのが、なんとも不思議ですね…。Googleなので、Google+との連携も用意している可能性もあります。

ソーシャルコマースという言葉を耳にする機会が増えていますが、このようにリアルな視点でのネットとの連携も非常に興味深いですね。
個人的には、本当に小さな店舗まで検索できると利用頻度はかなり高くなると思いますし、ネットで買うよりも早く手に入れられることは大きなメリットであると思います。

みなさんも、お急ぎの際に、一度利用してみてはいかがでしょうか?