大手製菓会社が「本命チョコ」を訴求する中、全力で「義理チョコ」市場を取りに行くブラックサンダー

(この記事は、ビジネスジャーナルに2014/2/18寄稿した記事と同内容のものです)

アクトゼロの黒沼(@torukuronuma)です。

1月後半から2月前半にかけ、例年通り大手製菓会社のバレンタイン商戦が盛り上がりを見せました。チョコ市場に強みのあるロッテ・明治・森永などの各社は、こぞって公式サイト上で「手作りチョコ」のレシピを公開しています。CMでも大切な人に向けた上質なチョコレートと言った訴求でプロモーションをかけています。そんな中、低価格チョコレートで人気の「ブラックサンダー」を有する有楽製菓は、大手各社とは違ったやり方で「義理チョコ」市場を獲得しようとしています。今日はそのチャレンジについてお送りします。

キーワードは「一目で義理とわかるチョコ」

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有楽製菓は東京駅地下の東京おかしランド内に「義理チョコショップ」を期間限定でオープンしました。清々しいばかりのネーミングです。「ブラックサンダーショップ」ではないのです。「義理チョコショップ」とすることで、ネット上でも大きな話題となりました。ネットメディアでもネタとして、取り上げられることに成功しています。

【女子必見】東京駅一番街に「義理チョコショップ」がオープン! どうでもいいアノ人へのチョコはここで買おう | ロケットニュース24 
一目で義理のブラックサンダー、期間限定の義理チョコショップ開店。 | Narinari.com 
有楽製菓、東京駅の「義理チョコショップ」が好調 1番人気は「ピンクなブラックサンダー」 | グルメ・食品 – 財経新聞 

実際に店舗での売上も好調なようです。

中でも人気なのが、限定品の18個入りで1,000円の「ピンクなブラックサンダー」で、連日、当初予想の2倍の1,000箱前後の売り上げがあるという。また、1人で数十万円分の商品を購入する客も現れているという。―財経新聞

「一目で義理とわかるチョコ」広告がTwitter上で30,000リツイート!

 

 バレンタイン時期が近づいてきたタイミングで、駅貼広告の「一目で義理とわかるチョコ」という潔いコピーに注目が集まります。リツイートは30,000を大きく超え、有楽製菓公式ツイッターアカウントにも、共感の声が多く寄せられました。

 

まとめ

本格手作りではないチョコ商戦では、大手ではグリコが主力商品ポッキーで二宮和也をメインキャラクターに「ポッキーをシェアしよう」というプロモーションをマス媒体を中心にうっています。かつてから義理チョコの定番だったチロルチョコは、ちょっと特別感が合って配りやすいボックス型のチロルチョコアソートを用意しています。そんな中、ブラックサンダーは2013年のバレンタインからこの「一目で義理とわかるチョコ」というコピーを全面に戦うことで、義理チョコ=ブラックサンダーという図式をネット上で定着させつつ有ります。消費者に拡散させる「話題づくり」が、費用対効果効率の極めて優れたプロモーションを成功させているのです。