私達の生活に彩りを与えてくれる音楽。mp3音楽プレーヤーやiPhone・Androidに音源を入れてお気に入りのアーティストの楽曲を聴くスタイルが一新するかもしれません。
アメリカのティーンエージャーの64%はYouTubeを介して音楽を聴くという報告がされています。これは、ラジオを介して聴く(56%)、iTunes経由で聴く(53%)よりも高い数字になっています。また、以前記事に書きましたが、日本でも特に若い世代では、YouTubeやニコニコ動画といった、「動画」を音源として再生し、音楽を楽しんでいる姿が浮き彫りとなっています。(参考:2013.6.24 「PC/スマホ」で「無料動画」を利用して音楽を聴くスタイル)
再生機に音源をストレージして聴くスタイルから、ネット上の音源をストリーミング再生して楽しむスタイルへ。世界で人気を集めている音楽の聴き放題サービス「Spotify」が日本でも普通になるかもしれません。
Spotifyとは、2008年10月にサービスを開始したスウェーデン発の音楽配信サービス。4大レコード会社(Sony Music Entertainment , EMI , Warner Music , Universal Music)などと契約を結び、合法的にサービスを展開しています。ユーザーは2000万曲を超える楽曲をクラウド経由で楽しむことができます。会員種別は、無料会員(広告付き)・月4.99ドルのUnlimited(広告なし・利用時間は無制限)・月9.99ドルのPremium(オフラインでも使用可能・高音質)の3種類となっています。2013年12月時点では、欧米・東南アジアオセアニア・中南米など55ヶ国で展開、月間アクティブユーザーは2400万人、うち600万人は有料会員だと言われています。
数年前から、日本でもローンチ間近だと噂され続けてきたSpotifyですが、ようやく本格的に始動しそうな雰囲気になってきました。2/17から開催されるソーシャルメディアウィークのスポンサーとなり、APIを公開してのイベントが催されるとのことです。(参考: 2014.1.17 TECHCRUNCH 日本上陸間近? Spotifyがソーシャルメディアウィークにやってくる) その一方で、「東京オリンピック前にはローンチ」という、少し気の長い談話が出ているのも気になりますが…。
現在、Spotifyのサイトにアクセスすると準備中の表示が出てくる
従来ビジネスモデルであるCD販売が世界的に不振の一方、新たなビジネスモデルであり、音楽業界の救い主として歓迎する考えがあります。CD不振の一因と考えられている不法なファイル共有、いわゆる海賊版の違法音源の駆逐にも繋がったという意見もあるようです。
また、Spotifyのサービスが展開されている海外では、コカ・コーラ社・インテル社・米スバル社などによる、Spotifyを使った企業キャンペーン事例があるようです。(詳しくはリンク先でご覧ください。2013.5.28 MarkeZine 音楽で人とブランドをつなぐ、音楽ストリーミングサービスSpotifyが実現する新しいマーケティング活用事例)
日本でもSpotifyがローンチした後、音楽市場や私達ユーザーの音楽活用シーンがどう変わるのか、楽しみですね。
Photo by Johan Larsson