企業のFacebookページ開設が、ニュースとしてどんどん流れてくるようになった昨今。
より身近になってきた感のあるFacebookページについて、今日は実際に弊社の事例をご紹介しようと思います。
今回は制作事例でも掲載させていただいている、ベネッセコーポレーション様の「こどもちゃれんじ」Facebookページについて、詳しくご紹介いたします。
オリジナルの企画を実現するためにアプリを開発
このFacebookページのオープンは3月29日。
Facebookページ上に記載されている通り、当初は異なる企画にて進めていたものでしたが、3月11日の東日本大震災を受けて急遽内容が変更されました。変更された企画内容は、被災した子供たちの心のケアを「遊び」を通じて行うというものでした。
Facebookの年齢層が20代~30代が中心という点から、かつて子供だった大人たちという切り口で、自分の子供時代に熱中した遊びを軸に、被災地でも遊ぶことのできる遊びを考えるという内容になりました。
参加ユーザーは、遊びを投稿したり、他のユーザーからの投稿にコメントしたり、コミュニケーションを取りながら遊びについて考えることになります。ただ、Facebookページの基本機能では、こういった独自の企画を実現することはできないため、オリジナルのFacebookアプリケを準備しました。
Facebookアプリは「こどもゴコロバトン」という名前で、Facebookページ上からインストール使用できるようにしました。
こどもになりきって語り合う「こどもゴコロバトン」
アプリでは、完全に子供時代の自分なりきって、子供時代のプロフィールを登録することができます。もちろん、プロフィールだけではなくて、子供時代の写真を登録できるようになっています。
プロフィールで登録できるのは以下の項目です。
・子供時代の写真
・なまえ
・名前の由来
・子供時代のあだな
・生年月日
・こどもの頃に住んでいた場所
・なりたかった職業
・夢中になった遊び
また、投稿された遊びに対しても、参加ユーザーが「いいね!」したり、コメントを投稿したりできるようになっています。そして、その数によってランキングされるといったように、遊びの要素を取り込んでいます。
遊びをまとめた冊子をFacebookで公開
「こどもゴコロバトン」で集められた遊びは編集され、東北地方に届けられると同時に、Facebook上でも公開しています。
Facebook上ではFlashを使用して、ライトな電子書籍として手軽に読むことができます。
Facebookではこのような形で、外部のFlashを読み込むことでインタラクティブな要素を持たせることができました。
大がかりなアプリ以外で、インタラクティブ性を持ったコンテンツを実装しているFacebookページはまだまだ少ないので、Flashを使用することで手軽にリッチなコンテンツを投入することが可能です。
また、PDFでもダウンロードできるようにし、印刷して閉じると小冊子となるようになっています。
共感が広がっていくFacebook
Facebookを含むソーシャルメディアの特徴は、共感が広がっていくことです。ただの商品告知だったり、一方的な情報発信だったりでは、その共感を得ることができません。シンプルで共感できるメッセージを発信することで多くの共感を生み出し、沢山の人々が「こどもゴコロバトン」へ参加していただけました。
Facebookページを活用する際に肝心なことは、ただの情報発信で終わらないことです。とても基本的なことであり今更感があるのですが、絶対に忘れてはならないことだと思っています。
ソーシャルメディアにおける企業活動は、個と個が繋がっている輪の中に、その個の一人として企業が入っていくものと言えます。そう考えた時に、いかにコミュニケーションを起こしていくか、共感を繋げていくかが最大のカギになってくるのではないでしょうか。