変わるSNSフィードの仕様に企業はどう対応するべきか?

こんにちは、アクトゼロの山田です。
SNSにおける最近の傾向として、一般ユーザーのフィード上に流れてくる情報の最適化が進んでいることが挙げられます。この最適化によって、各ユーザーごとに異なった内容の投稿が流れてくるようになりました。

その流れは、現在進行形でアップデートが進んでおり、それを活用する企業にとってもしっかりとした対応を行う必要があると考えられます。

Twitterもタイムラインが新仕様に

TwitterはSNSの各サービスの中でも、比較的時間軸での投稿表示を長く重視してきました。ただ、昨今の情報過多の状況を鑑みてか、最近では、よりユーザーに関心の高い情報を優先的に表示する方式を取り入れるに至っています。そして、よりタイムラインの優先表示を推し進める新たな仕様がTwitterでリリースされています。

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今回の新しい仕様で焦点となっているのは、ツイートに対する返信の表示方法で、まず返信のあった具体的な数字が可視化されるようになりました。数字が表示されることで、そのツイートにどれくらいのユーザーがアクティブに反応したのかが一目で分かるようになっています。

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そして、その返信の数が多い、活発な交流が行われているツイートがタイムラインの上部に優先的に表示されるようになっているのです。単なるリツートといったワンアクションでの反応よりも、会話になっていることが重視されることは、実は結構重要なポイントだったりします。

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Facebookでもそうなのですが、投稿した内容に応じて複数のリアクションがある場合、そのリアクションの内容によって重み付けが行われ、優先順位が決定するというのが、最近では一般的なことなのです。今回のケースでは、単なるリツイートよりも会話が発生して交流が生まれる方が、より優先順位が高いことになります。

今、SNSの運用で企業が心がけること

こうしたSNSのフィードの最適においては、企業が発信する情報が、ユーザーにとって有益かどうかという判断の元、表示される順位が変わってきます。その有益かどうかの基準となるのが、企業が獲得しているエンゲージメントです。

エンゲージメントとは、Facebookではいいね!やシェアやコメント、Twitterではリツイートやリプライなど、投稿に対するフォロワーの反応を指すものです。当然、好意的な反応が多い投稿を行っている企業は、有益な情報を発信していると判断されるわけです。

このエンゲージメトを獲得するために、各社いろいろと試行錯誤していますが、まずは、基本的に以下の2点を心がけることをおすすめします。

1.投稿する内容の精査

【SNS上への投稿=情報発信】という認識は、大きの企業担当者がお持ちだと思います。これは、間違いというわけではなく、担当者としては当然の認識だと思います。ただ、往々にして【企業が出したい情報=一般ユーザーが求めている情報】とならないのが、とても難しいところです。

あくまでも、つながりを持っている一般ユーザーが何を求めているのか、この視点を忘れないこと、独りよがりにならないことが大切なのです。かといって、自社に関係のないものを投稿するのは間違いで、いくつか考えられる情報を複数投稿してみて、その反応を分析していくのが王道のやり方となっています。試行錯誤した上で、自社に何が求められているのかを探ってみましょう。

2.こまめにコメントに対応

投稿を継続的に行うと、リプライやコメントといったユーザーからの反応を得られるようになります。特にフォロワーの多いアカウントでは、大量にコメントが寄せられることになり、その対応は中々骨の折れる仕事です。

そのため、コメントには返信しないと決めている企業はかなりの数に登るのが現実的かもしれません。ただ、可能な限り一般ユーザーと対話することで、アカウントの交流度を上げ、高いエンゲージメントにつなげていくのが望ましいです。

 

もちろん、これら2つ以外にも重視するポイントはありますが、まずは一般ユーザーが多く使うSNSだからこそ、企業として一方的で独りよがりな情報発信は禁物だと肝に銘じることが大切です。これは、SNSのビジネス活用において、以前から変わらない大前提の姿勢です。ただ、昨今の状況を見る限り、そういった基本的なことが忘れられ、ただ単に宣伝するだけの投稿に終止しているアカウントも散見されます。そして、しっかりとフォロワーのひとりひとりと向き合い、対話を生み出すこと。企業が個人と直接的に繋がれる仕組みだからこそ、決して忘れてはならないポイントです。

SNSという仕組みを活用する以上、しっかりと一般ユーザーの視点が最優先に考えるべきです。自社が伝えたいことを伝えるのではなく、一般ユーザーが自社に求めているものを、最適な内容で提供すること、そして、それを通じてきちんと交流を持つこと。こういった原点への回帰を、今一度考えてみてはいかがでしょうか。

アクトゼロ / 山田