こんにちは、アクトゼロの山田です。
ここ最近、SNSの各サービスの仕様変更に関わるアップデートが多くなってきています。今回取り上げるのはInstagramなのですが、この仕様変更も意外に大きな影響を生み出しそうなのです。というのも仕様変更の対象になっているのが、ジオタグ(GPSに連動した位置情報)に関わる部分だからなのです。
フォトマップというメニューがなくなる
Instagramのフォトマップという機能をご存知ですか?
アカウントページ内のメニューにあるGoogleのスポットマークのようなアイコン(下記イメージの右から2番目)が、それになります。これがどういう機能だったのかというと、位置情報が付加された写真コンテンツがマップ上にレイアウトされるというもので、場所から投稿を逆引きすることが可能なものです。
これまでどのように使われてきたかというと、例えば、自分の憧れの有名人が、普段立ち寄っているショップ等のスポットを見つけることができるため、実際にそのスポットを訪れてみるといったような使い方がされていました。他にも、グルメ系の投稿で多くのフォロワーを抱えているユーザーのフォトマップから、今いる場所から近い飲食店を探すといった使われ方もされており、場所と結び付いた有益な機能のひとつだったと言えると思います。
Instagramが始まった頃はFacebookのように、チェックインを主軸とした使われ方が多かったため、こうしたマップと連動した機能がメニューとして成り立っていました。しかし、昨今、ユーザーの増加と共に、その使われ方が変化してきており、より質の高い写真を発信することが重視され、その写真を軸とした交流が主流となってきました。そうした状況を踏まえ、このフォトマップがメニューとして消滅することになったようなのです。
フォトマップは、すでに一部のユーザーではメニューが無くなっており、すでに使えないようになっています。現在使えるユーザーも、いずれなくなることになるでしょう。
よりハッシュタグの重要度が高まる流れに
この機能の消滅によって、企業が受ける影響としてどういうものが考えられるでしょうか?
まず、場所に紐付きにくい業種、例えば製造メーカー等は、そもそも影響を受けないと考えられます。そうなると、影響があると考えられるのは、小売店や飲食店といった店を構えてビジネスをしている企業になります。
具体的な影響として考えられるのは、先ほど述べたように、過去に来店した影響力のあるユーザーのフォトマップからの新規来店客の減少が挙げられます。フォロワーの多いアカウントのフォトマップ上にお店が載っていた場合、じわじわとその影響が表れてくることが考えられます。
そうならないためにどうすればよいかと言うと、まずは送客のきっかけとなるよう、店舗の認知を高めたり、その認知を維持したりすることが重要になります。そのカギを握るのがハッシュタグであると、個人的には考えています。何度もこのブログで記事にしているように、Instagram活用の要はハッシュタグであることは揺るぎありません。
多くのユーザーが、自分の趣向に合った投稿を探す手段として活用しているだけでなく、飲食店やアパレルショップを探すためにも使っています。ひとつの投稿に複数のハッシュタグを大量につけることは、Instagramでは珍しいことではありません。
投稿を地図上で集約するフォトマップ機能がなくなる今、自らのお店を見つけてもらう手段としてハッシュタグの重要度はこれまで以上に高まるはずです。業態や取扱いメニュー(商品)に関するハッシュタグはもちろん、最寄駅やランドマークのような近隣スポットを取り入れたハッシュタグ、さらには、どういった目的を持ったお客様に来店してもらいたいか、そういった視点でのハッシュタグを取り入れていく必要があると考えられます。
冒頭で話した通り、サービスの根本的な仕組みは変わらずとも、ユーザーがどのように利用しているかは、その時代に合わせて変化していくのはよくあることです。そして、それに伴って、機能や仕様もアップデートされていきます。そういった前提の元、常にユーザーがどのように利用しているのかを把握することが、Instagramのような外部サービスを最大限活用するためのコツと言えます。過去のやり方に固執しないことこそ、ソーシャルメディアで成果を生み出す方法なのかもしれません。
アクトゼロ / 山田