なぜやらないのか…Instagramを使うべきなのはアノ業界

こんにちは、アクトゼロの山田です。

じわりじわりと浸透し拡大を続けるInstagram。気軽に投稿できるし、見ているだけで楽しいというカジュアルな雰囲気が魅力で、最近Facebookに投稿していない人が、実は
Instagramでバリバリ投稿してたっていうのも、結構多くなってきています。

当初はファッションブランドを中心に、モデル等の芸能人が多かった印象ですが、最近は様々なメーカーや先日ご紹介した清水寺のような宗教施設など、多くの企業や団体が活用を始めています。

Instagramの特徴は、情報を「伝える」のではなく、その企業の持つ空気(雰囲気)を「感じさせる」ことによるブランドリフトに寄与するサービスであるというところです。つまり説明によってユーザーに直接情報を発信するよりも、「感じさせる」ことによって、そのイメージがユーザーの中で増幅されるため、結果、好意的な印象を抱いてもらえることに繋がります。その意味でInstagramの活用においては、いかに「感じさせる」写真を用意できるかどうかが重要になってくるのです。

そういったサービスの特性を考えて、意外にInstagramが合うのではないかと思っている業界があったりします。
個人的に考える、Instagramを活用すべき業界を3つ挙げてみたいと思います。
1.鉄道業界
鉄道業界といっても、電車の運行情報とか、車両の紹介という訳ではありません。どちらかというと沿線を取り上げるInstagramの活用がいいと思っています。
特に私鉄に関しては、沿線の開発による街づくりというのは事業の大きな柱となっており、各社様々な取り組みを行っています。例えば、小田急電鉄による箱根ブランドの確立、

阪急電鉄の宝塚などなど、自社の沿線価値を高める、ひとつのブランド化とも言えるものです。そのブランド化の結果、住民が増加し、本業である鉄道事業の収益増につながっていくわけです。

そうした沿線価値を高めるブランディングの手段として、Instagramの活用は有効だと考えます。街を含めた風景というのは、写真として成立しやすく、駅ごとに表情が変わるため、
コンテンツとして不足するということもないのです。
スーパーが近いとか病院が近いとか、そういった住みやすさのアピールはTwitterやFacebookに任せておいて、街の持つ魅力的な“空気”を感じてもらうためにInstagramは重要な役割を担います。
いくつか主要な鉄道会社を調べてみましたが、めぼしいInstagramカウントはなく、あえて挙げるとしたら、唯一、京阪電鉄の「おけいはん」アカウントでしょうか。
とは言っても、沿線の魅力というよりは「出町柳けい子(6代目おけいはん)」という人物視点ではありますが…。
2.ハウスメーカー
「すまい」はもはや、雨風をしのげればよいという時代ではなく、そこに住む人のライフスタイルを映す鏡になっていると言えます。そういった時代だからこそ、自分らしいライフスタイルとそれに合った「すまい」を提案するプレゼンテーションの場として、Instagramは適切なのではないかと思います。

こちらも主要な国内ハウスメーカーはアカウントを思っておらず、取り組んでいるところはありませんでした。FacebookやPinterest(!?)はあるんですが…。
海外サービスである住宅コミュニティー「houzz」ではInstagramを(米国と日本の両方で)運営しており、魅力的な写真と共に素敵なライフスタイルを想起させるものになっています。

3.重工業
実は、多くの人にとって重工業などの現場というのは、いまいちイメージが湧きにくいところです。例えば、発電所やトンネルの掘削現場といった最先端技術が駆使されている現場こそ、フォトジェニックなシーンの宝庫とも言えます。直接的なコンシューマーコンバージョンが求められない業界であるというのも、相性がいいポイントです。
企業のブランディングは、ただ単に企業にいいイメージを持ってもらうというだけではなく、人材採用などの面で有利に働きます。こうした実際の収益事業に直接関わらない分野にこそ、Instagramは強みを発揮しやすいと考えれます。

すでにアメリカの企業「GE」では、航空産業や重工業の写真をInstagaram上で発信しており、多くのフォロワーを獲得しています。

自社の当たり前は、社外の人には新鮮に映ることもこれらの業界の特長としては、地域や生活といった場所に結び付いたものと、普段多くの人が目にしない企業であるという点でしょうか。
場所や生活に関連する業界では、最近よく耳にする「クオリティ・オブ・ライフ」の面で、多くのものをプレゼンテーションできる可能性があります。そして、特に一般の人にあまり知られていない業界というのは、社員にとっては当たり前の風景でも、それがとてつもなく魅力的なものであることが多々あります。

もし、自分の業界ではInstagramはちょっと難しいかも思っている人こそ、そういった視点を持つことで活路を見いだせるかもしれません。

アクトゼロ / 山田