アクトゼロの藤村です。木曜日のプランナーズブログをお送りします。
突然ですが、皆さんはご自身がお住まいの地域の自治体サイトにアクセスしたことはありますか?
今月1日、兵庫県神戸市の公式サイトがリニューアルし、その思い切った構成が話題になっています。
検索窓を主役にした大胆なTOPページ
PC版トップページでは、ページ背景にフルスクリーンスライドショーを採用。
最低限のグローバルナビゲーションや右カラムの最新情報を除き、コンテンツは中央に設置された検索ウィンドウのみという、非常にシンプルな構成になっています。
検索ウィンドウの下には『よく探されるキーワード』のサジェストも表示される仕組みです。
スマートフォンサイトでも同様に、最上部に設置された検索バーが、最も重要なコンテンツとして位置づけられています。
神戸市はこのリニューアルの意図として、「デザイン都市・神戸」にふさわしいデザインへのブラッシュアップと、検索機能の向上を挙げていますが、自治体サイトのトーン&マナーをベースに考えると、かなり大胆にコンテンツを整理した印象がありますよね。
ところで他の自治体サイトはどうなっている?一都三県の政令市例都市WEBを比べてみた
日頃なかなかアクセスする機会のない自治体サイトですが、ちょっと興味が出てきたので、この機会にアクセスしてみました。
まずは東京都から見てみましょう。
弊社オフィスのある新宿区
スマートフォン
千葉県千葉市
PC
スマートフォン
埼玉県さいたま市
PC
スマートフォン
神奈川県横浜市
PC(スマートフォン未対応)
さいたま市はシンプルにまとまっていて見やすいですね。情報がすっきりと整理されていて、色分けもルールが定まっていて綺麗です。
新宿区や千葉市は情報量が多くて少し見づらい印象を受けました。横浜市はこれぞ行政のウェブといった、なんというか懐かしいつくりですね…。
アクションをユーザーに委ねる勇気
従来のサイト構成やナビゲーションメニューは、いかに分かりやすく情報を整理整頓できるかにこそ、ウェブ制作者の手腕が問われるものでした。
そしてウェブのTOPページは、ユーザーが求めるコンテンツへ、よりスムーズに誘導するための選択肢を展開する場として存在していました。
自治体のような特性のサイトには、明確な目的のもと、特定の情報だけを取得しに訪れるケースがほとんどです。
その場合、ニーズ外のコンテンツを並列にたくさん提案するナビゲーションは、親切設計のようでその実、煩わしさを招くものにもなりえます。
ここ数年でスマホやタブレットといった携帯ガジェットが広い世代に普及したことにより、多くのユーザーが『検索』というアクションに、こなれてきています。
最短ルートで欲する情報に辿りつきたいユーザーに、特定キーワードでのソートを最優先に促すことは、無用な情報の山から適切なものを探し出してもらうより、よりユーザビリティを考慮した親切な設計といえるのかもしれませんね。
余談ですが、今回調べてみて、横浜市のほかにもスマホ対応が間に合っていない自治体がちらほら見受けられました。
今後益々スマホ需要が高まっていく流れですので、なるべく早めの対策をお勧めしたいところです…。