アクトゼロの藤村です。プランナーズブログをお届けします。
今週26日、米Twitter社が新機能「アプリリスト」を次期アップデート時に追加する旨を公式に発表しました。
この「アプリリスト」という新機能。
リリースを受けたネットユーザーの間で、今ちょっとした物議を醸しています。
「アプリリスト」とはなんなのか
今回Twitterが発表した「アプリリスト」は、ユーザーの端末にインストールされたアプリケーションの一覧情報を自動取得するといったもの。
ユーザーがTwitterのほかにどのようなアプリをインストールし使用しているのかをリスト収集し、その傾向からターゲティング広告や各種レコメンドの精度を向上させていく模様です。
この「アプリリスト」で収集されるのは、あくまでアプリケーションの一覧のみとなり、Twitter側ではアプリケーション内のいかなるデータも収集しないとしていますが、予想以上にネットユーザーの反応は冷ややかなものになっていました。
①オプトアウト実装であること
「アプリリスト」はオプトアウトでの実装となっているため、データの提供はデフォルトで機能します。
つまりユーザーが自ら無効にする設定を行わない限り、ユーザーのアプリ情報は以降の収集タイミングで都度更新されていくことになります。
②サービス外での情報を収集されることへの嫌悪感
そもそもの機能特性として、Twitter外での使用アプリケーション情報を取得されることに対して、否定的な姿勢のユーザーも数多く見受けられました。
解除するには?
本機能が有効となったタイミングで、ユーザーのTwitter画面上には「より良くカスタマイズするためにTwitterは端末にインストールされているアプリを使用します」という文言が表示されます。
無効化するには各スマートフォンの「設定」から、「プライバシー」もしくは「その他」→「アプリに合わせてTwitterをカスタマイズする」でそれぞれ行うことが可能です。
レコメンド精度向上の大義と、ユーザープライバシー
広告のセグメントにオーディエンスターゲティングを活用していくうえで、インタレストカテゴリ情報は非常に重要な意味を持っています。
そしてその情報の精度や鮮度は、広告運用の効果を高めていくために必須となってくるポイントです。
出稿する企業サイドにとっても、受け取るターゲットユーザーにとっても、双方的外れな露出を可能な限り回避したいのは共通意識です。
ところが、適切にセグメントするために必要となるデータ収集の手法によっては、情報提供者たちを過度に不安にさせるリスクも伴います。
パーソナルでプライベートな個人情報を吸い上げられることに対して、ユーザーは今後いっそう慎重で敏感になっていく筈です。
これらの情報は、勿論ユーザー利点に繋がるようなサービス構築のベースになるものでもあるのですが…。
なにもかもを企業にデータ化され、趣味嗜好まで勝手に丸裸にされるようなこの流れに、嫌悪感を覚える気持ちも分かります(あまりにドンピシャなバナー広告を表示されて、なんともいえない気分になったりもしますし…)
より効率よく、より効果的に。
双方にとって価値のあるコンテンツへの最適化を模索するなかで、今、この領域が益々ナイーブで難しい局面にきているのだと感じています。