アクトゼロの黒沼(@torukuronuma)です。
ハロウィンも終わって、そろそろ街角ではクリスマスの飾り付けが始まっています。我が家でもちょっとはやいですが、ツリーの設置が終わりました。今日は2014年のクリスマス商戦に向けて制作された、イギリスの百貨店チェーンJohn Lewis(ジョン・ルイス)のバイラル動画広告をご紹介しつつ、ジョン・ルイスのYouTubeの中心とした動画コンテンツマーケティング戦略について考えてみます。
John Lewis Christmas Advert 2014 – #MontyThePenguin
少年と友達のように生活しているペンギンというちょっと変わった設定の動画。いつも一緒に楽しく遊ぶ二人ですが、ペンギンはだんだん違うものに心ひかれていきます。そしてラストシーン。クリスマスにふさわしい美しいストーリーです。
ジョン・ルイスは毎年クリスマスシーズンに、心に残るバイラル動画を公開しています。歴代の名作たちはこちらです。
John Lewis Christmas Advert 2013 – The Bear & The Hare
2013年。仲の良いクマとうさぎを主人公にした、アニメーションとジオラマを組み合わせた作品。森のなかで仲良く暮らす動物たち。冬を迎え、クマはそろそろ冬眠の季節です。クマは冬眠してしまうため、クリスマスをみんなと過ごしたことはありません。眠りにつくクマの枕元にプレゼントを置き去るうさぎ。そのプレゼントとは…。
John Lewis Christmas Advert 2012 – The Journey
対で作られた男女二体の雪だるま。朝起きると男の雪だるまだけが行方不明に…。彼が旅立った理由とは。
John Lewis Christmas Advert 2011
クリスマスを心待ちにする少年。当日をやっと迎えますが、少年はプレゼントには目もくれず…。
YouTubeチャンネルで積極的に顧客とコミュニケーションを図るジョン・ルイス
ジョン・ルイスのYouTubeアカウントでは、クリスマスシーズンのみならず日常的に動画コンテンツを使ってユーザーとのコミュニケーションがはかられています。チャンネル登録者数も35,000人を抱えるちょっとした人気アカウントです。
特にクリスマス恒例となっているご紹介した動画たちは、多いものでは1,000万回(!)を超える再生数を集めています。
クリスマスシーズン以外は、ファッションブロガーへのシーズンの着こなしについてのインタビューや、家電製品を使ったインスタレーションアート、ハロウィンのカップケーキのデコレーションアイデアなど、商品紹介にとどまらない顧客との接点づくりが行われています。年末のホリデーシーズンはそういった日常的コミュニケーションへユーザーを導くための、導入契機にもなっているのです。
年末のクリスマス動画を作りこみ、多くのユーザーの注目を集め、日常的な動画コミュニケーションの輪の中にその訪問客のいくらかを引き込んでいく。ジョン・ルイスは戦略的な動画コンテンツマーケティングを行っている、先進的企業のひとつです。
[アクトゼロ/黒沼(@torukuronuma)]