YouTubeの機能の一つとして、「アノテーション」という機能があります。これは、YouTubeの画面上に配信者がテキストやリンクボタンを配置して、視聴者がクリックすることでインタラクティブな動画を作成することができる機能です。
SesameStreetの例。エンディングに近づくと、
他動画やチャンネルにリンクするボタンが出現する。
この機能を上手に活用することで、自分が所有する他の動画コンテンツへの視聴へつなげたり、新規のチャンネル登録者の増加につなげることが可能になります。アノテーションをでできることと、それを利用した例をいくつか挙げてみましょう。
他の動画へのリンクを誘導する
YouTube内の動画・再生リスト・チャンネルへ自由にリンク先を指定することができます。同じシリーズの別の動画へリンクを貼ることで、次の動画視聴につなげたりすることができます。下の例では、自分自身の番組中に、他の投稿者の動画を紹介するというコーナーです。番組中、他の動画を視聴させ、その後に、その動画について語るという構成になっています。
jetdaisukeさんの動画から
ちなみにアノテーションはスマートフォンでは反映されませんので注意が必要です。上記例のように、動画のコメント部分にスマホ用のためにURLを記入しておくことでスマホで視聴しても対応できるようにフォローしておくことも大切です。
ちょっと極端な例ですが、アノテーション機能を使って、動画同士をリンクさせることで、会社のオフィシャルホームページをYouTube上に作成してしまった例があります。
アメリカの広告代理店「BooneOakley」の自社のホームページはYouTubeにあります。「取引先企業一覧」「新着情報」「お問い合わせ」など、企業のホームページで必要な要素をすべて短い動画で作成し、アノテーションでそれらをリンクさせることで構成されています。
チャンネル登録を呼びかける
YouTubeユーザーは、ブラウザのブックマークやSNSのフォローのように、好みのチャンネルを自分のIDに登録することができます。逆にチャンネル運営者から考えると、チャンネル登録されることは、視聴者が再度そのチャンネルに訪問してもらえる可能性が大きくなることになります。アノテーションの機能でチャンネル登録を呼びかけることが可能です。
ストーリー性を持たせる
ゲームブックのように、動画のラストに分岐点を設け、視聴者の選択によって異なる結末を演出することができます。ニュージーランドの宅配ピザチェーンの「HellPizza」のYouTube動画は、店員が運転するピザ配達中の車に、ゾンビに追いかけられている男が助けを求めます。そこで選択肢が出現して、「男を助けて車に乗せる」「男をそのままにして逃げる」のどちらかを選択することによってストーリーが展開していきます。
YouTube動画以外で可能なリンク先
アノテーションのリンク先には、YouTubeの別の動画・チャンネル・再生リスト以外にも、Google AnalyticsのIDを取得できるウェブサイトにリンクができるので、自社のホームページに飛ばせることが可能です。また、Googleが承認したいくつかのECサイトにもリンクを貼ることができます。商品紹介動画で、購買に結びつけることもできますが、ほとんどがアメリカのサイトのようなので、日本では活用しづらいかもしれません。
また、一部パートナーでは自由なURLへ飛ばせるようです。