私たちの生活に彩りを与えくれる「音楽」。余暇のお供として楽しんだり、パーティーのBGMとして場を盛り上げてくれたり、勉強や仕事などの作業のお供として聴いたり。音楽は私達にとって日常で欠かせないものといえるのではないでしょうか。
そんな音楽ですが、皆さんはどのようなスタイルで聴いていますか?CDを買ってコンポで?ダウンロード購入した音源をiPodで?最近の音楽の楽しみ方は、こんなスタイルが多いようです。
PC/スマホで無料動画で音楽を聴く
こちらのグラフは、2013年2月に、一般社団法人 日本レコード協会から出された「2012年度音楽メディアユーザー実態調査報告書-公表版-」から引用したグラフです。
”この半年間(2012/3月~8月)に、
音楽を楽しむために利用した商品やサービスは何ですか?”
音楽の楽しみ方としては、YouTube等の無料動画配信サイトが最も利用率が高くなっています。2011年と比べて5.5ポイント上昇しています。
続いてのデータは、2012年7月に、楽天リサーチから発表された「音楽・動画に関する調査-サマリー-」から音楽を聴く方法について尋ねた質問の回答を整理したものです。
結果、「スマートフォンで無料の動画視聴サービスにアクセスして音楽を聴く」(65%)、「パソコンで無料の動画視聴サービスにアクセスして音楽を聴く」(64%)が、突出して高くなっていることが分かりました。
これらを総合すると、最近の音楽を聴くスタイルの主流は、「無料動画を音源として、PCやスマホで聴く」といえるのではないでしょうか。
作業用動画・再生リスト
私も、この記事を書いている今、ブラウザのタブのどこかで、BGM代わりにニコニコ動画を再生させています。本来、”観る”対象であるはずの動画をBGMとして”聴く”行為、これは、YouTubeやニコニコ動画の普及・盛り上がりによって、魅力あるコンテンツが集積してきたから発生した現象といえるでしょう。
クラウド上に音源(動画)が保存されているので、ネット環境のある場所であれば、どこでも同じ再生環境を実現できる手軽さもその要因の一つではないかと思います。
動画コンテンツ制作者の側も、何かの作業をしている時に聴いているとはかどる(ような気がする?)曲を、「作業用BGM」として公開しているケースが多数見られます。
”作業用”で検索すると、複数の音源をメドレーで繋いだ長時間尺の動画が多数検索できます。
ジャンルは、ジャズやヒーリング・ピアノなどから、ボカロ・アニメ・ゲーム等などお好みに併せて。
また、YouTube・ニコニコ動画ともに、「再生リスト」を作ることができます。複数の動画を指定の順番で再生させるプログラムが簡単に組むことができます。自分の興味あるジャンルの再生リストを、作業用BGM代わりに使っているユーザーも多いはずです。
YouTubeの再生リストの例。アーティストごとにまとめられた再生リストが多数あります。
サービス公式以外でも、音楽動画の再生リストにまつわるサービスがあります。6/11に公開された19boxは、YouTube上の音楽動画からユーザーが好みのテーマに基づいて、複数の音楽動画をプレイリストとして自由にまとめることができ、他ユーザーとプレイリストを共有することができます。この他にも様々な”再生リスト”サービスやアプリが提供されています。
19box http://19box.ch/
アップルが、音楽ストリーミングサービスを発表(THE WALL STREET JOURNAL記事)したり、その関連でソニー・ミュージックエンタテイメントと合意にこぎつけたり(Bloomberg.co.jp記事)と、音楽ストリーミングサービスにまつわる話題も多く出ています。このような環境の中、現状では”無料動画”で音楽を聴くスタイルが主流となっています。今後、このスタイルがどう変化していくか注目を続けたいですね。
日本上陸もまもなくの噂が常に絶えない、スウェーデン発のストリーミング配信サービス「Spotify」
無料(広告が入り、利用時間に制限あり)or 定額(4.99ドル/9.99ドル)で1500万曲が聴き放題。
Photo by Eva Rinaldi Jose Oller (Now Living in…