サプリを中心とする健康食品市場は、メタボ検診の開始や特定保健用食品制度がスタートなどの健康志向の高まりを追い風に、今や2兆円市場にまで拡大している。
今回は、盛り上がりつつある健康食品業界でSNSが効果的に使われている事例を紹介し、レポートする。
ユーザー目線型:「Beauty Fighter」(富士フィルム)
富士フィルムは女性向けエナジードリンク「Beauty Fighter」商品に特化してその世界観をFacebookで演出している。
Facebookの投稿は、文章にはユーザーの目がなかなかいかないことに注目して、画像で引き付けるということを徹底している。必ず毎回の投稿には画像が付いており、また働く女性の“あるある”を紹介する定期投稿の画像は、カバー画像やプロフィール画像などと連動しているのだ。
また投稿にも一工夫している。「働く女性にオススメのヘアアレンジ」「彼氏と行きたいレストラン」など商品のターゲット女性に向けた投稿をほぼ毎日投稿しているのもユーザーの興味を惹きつけるのかもしれない。
ブランド向上型:LIONウェルネスダイレクト(LION)
次に注目したのは「ライオン」。ライオンは「健康で美しく前向きに輝いていく方」を対象に健康情報を紹介している。
このFacebookページでは、「テルコ」というキャラクターを利用して。またテンコが投稿をしているという設定で、アンケートや日々の投稿をしていることで象徴となるものがあることで、ユーザーの親近感を持たせている。
その他にも投稿への返信機能を使って、アンケートを実施。マーケティングまでの量の情報はまだ得られていないものの、ユーザーとのコミュニケーションという意味では有効な方法である。
まとめ
数えきれないほどの商品がある健康食品市場では、いかにして自社の商品を選んでもらうかが課題であるかと思う。友人との交流スペースであるSNSから得る情報は「友人」というフィルターを通っているために、他の消費者に受け入れられやすい。ただ、同時にどうやって初めのファンを作り、それを維持していくために魅力的な空間を作るかが求められるのではないだろうか。