オンライン翻訳サービス「gengo」が可能にした現地語facebookページ運営

今日は、オンライン翻訳サービス「gengo」のご紹介をしようと思います。

EメールやSNSなど、インターネットを介したコミュニケーションが広がれば広がるほど必要になってくるのが”語学力”ではないでしょうか。facebookのタイムラインに英語の投稿が並び、日常的に身近に英文を目にする機会が増えたのは私だけでは無いと思います。

企業向けのビデオ制作を行なっていると、多言語対応する要望をよく頂きます。英語版が最も多いですが、これまでに中国語・韓国語・フランス語・スペイン語や、珍しいところではインドネシア語・ベトナム語版といったものも制作してきました。

こうした、企業の顔となる作品の場合、さすがにgoogle翻訳で原稿を訳する訳にはいかず、翻訳会社に依頼するケースが殆どです。翻訳の価格は以前と比べて大分安くなったとはいえ、数万円はかかり、納品まで2-3営業日必要になってきます。(言語の種類や、原稿の長さ、専門用語の有無にもよりますが。) さすがにEメールやSNSのコメントの翻訳を、翻訳会社に依頼するのは、金銭的にも時間的にも現実的では無いと思います。

とあるインドネシア人向けfacebookページを作成・運用する機会がありました。最もハードルとなったのが現地語化の部分でした。翻訳に出すにはコストが大きくかかってしまうだけでなく、運用時に記事を投稿したいタイミングが翻訳の納期によってしまう・・・。そこで役に立ったのがオンライン翻訳サービス「gengo」でした。

gengo http://ja.gengo.com/

決済から翻訳者への指示、納品まで全てオンラインで行われます。アカウントを作成したら、まずはポイントをチャージします。PayPalで決済され、翻訳を依頼する度にポイントが消費されていきます。

 翻訳したい文章を入力するか、pptやwordファイルをアップロードします。この時、翻訳者への指示の欄もあり、要望などを伝えることができます。試しに、ここまでのこの記事の文章を翻訳に出してみましょう。

そして、翻訳後の希望言語を選択します。2012年9月24日現在では、日本語からの翻訳は6種の言語に対応しています。今後、更なる拡大が望まれます。ちなみに、元の言語が英語だと、27種の言語に対応しています。そして、品質レベルを選択します。レベルによって価格が異なります。

 facebookの記事投稿に使う時はある程度ラフで構わないと判断してStandard、正式な告知文章や書類に使う時は念のためProを使っています。現地人の反応を見ていると、どちらのレベルでもこちらの意図する通りに翻訳されているようでした。

 レベルを設定すると、レベルに応じた価格が見積もられます。Standardで日本語→インドネシア語の場合、692字で1800円でした。一文字あたりの価格が決まっているため、会計が明朗で安心できます。

最終発注の確認画面で「注文を確定」すると、翻訳が開始されます。恐らく、翻訳が発注されると、gengoに登録された翻訳者達に一斉に通知され、対応可能な人が選ばれる仕組みになっているのでしょう。翻訳者が決定すると、”翻訳者待ち”のステータスが”翻訳中”に変わります。

翻訳者からメールで翻訳内容について問い合わせが来ることもあります。過去に何度か質問や、翻訳についてのメッセージを頂きましたが、翻訳の質を向上するためのメッセージであり、こうした姿勢には非常に好感が持てました。

そして翻訳が終わると、メールで通知されます。

gengoのサイトで、翻訳結果を承認すれば完了。納品となります。翻訳の内容に不服があれば、修正指示をすることもできます。(とはいえ、インドネシア語が分からないので毎回そのまま承認していますが。) 3つ前の画像中に、推定完了時間が7時間とありますが、実際に推定時間までかかったことはありません。実際には1-2時間、早い時は数分で納品されることもあります。この”早さ”こそが、従来の翻訳サービスに無かった、素晴らしいポイントだと思います。

数単語の短い文章でも翻訳に気軽に出すことができ、価格も数百~数千円と非常に割安で、更にこれまでの翻訳サービスに無かったスピーディーさ。gengoは、馴染みのないインドネシア語のfacebookページ運営を可能にしてくれました。

今後の要望としては、日本語からの翻訳可能な言語の増加と、多言語から日本語への更なる対応(インドネシア語→日本語が現状できない)といったとことでしょうか。

細かいニュアンスを担当者と会話しながら依頼する従来の翻訳サービスにも重要な役割はあると思いますが、gengoのサービスに代えられる部分や、気軽に翻訳をお願いするシーンが増えていくのではないでしょうか。