動画の課金配信を行うならニコニコ動画がベスト?

日本でweb動画といえば、YouTubeと双璧を成す存在が「ニコニコ動画」といえるでしょう。YouTube動画にコメントを付けられるサイトとして2006年にサービスを開始し、今では登録会員数2648万人、うちプレミアム会員(月額525円で専用回線での快適な視聴や生放送の優先視聴等の特典がある)159万人のサービスに成長しています。

 赤の数値は、全会員数に占めるプレミアム会員数の割合(2012年3月末時点)
(出典:「株式会社ドワンゴ 2012年9月期第2四半期決算」資料より)

特に若い層には圧倒的な指示を得ており、年代別シェアを見ると、10代・20代で全体のおよそ4/3を占めています。特に20代を見ると日本における20代人口の約85%が会員である数字が示されています。また、YouTubeと比べ、ユーザーの滞在時間が長い点も特徴といえ、YouTubeの約3倍ともいわれています。(http://terainfo.seesaa.net/article/899

(出典:「株式会社ドワンゴ 2012年9月期第2四半期決算」資料より)

コンテンツホルダーである企業・団体向け「ニコニコチャンネル」

 ニコニコ動画は誰でも個人単位で無料で動画をアップロード・公開することができますが、コンテンツホルダーである企業・団体向けに「ニコニコチャンネル」が準備されています。ニコニコ動画内に自社サイトを出店する形で、自社のイメージに合ったデザインにカスタマイズして作成することができます。本日現在で、1438のチャンネルが存在しています。動画さえ公開していれば、開設のための設定費用・運用費ともに無料です。

 ニコニコチャンネル(http://ch.nicovideo.jp/

プロモーションやファンの固着化や、動画に対するコメントからユーザーの意見を収集できたりする点が特徴といえますが、最も注目すべき点が動画の課金配信が低コストで容易にできるという点です。

 課金配信を行う際でも初期設定費用は不要で、全体の売上から事務手数料14%を差し引いた額を、3:7で按分する形になっています。動画配信のシステムや課金システムを自前で準備することや、ニコニコ動画が既に会員を抱えているサービスのため集客的な労力などを考えると、割安と考えられるかもしれません。また、最低販売ノルマが無い点も気軽に始められるポイントですし、ライブ動画中継である「ニコニコ生放送」の有料放送も可能な点も見逃せません。

 (出典:「ニコニコチャンネル2012年2月更新版案内資料」」資料より)

生放送専用チャンネルも準備されています。その名の通り、ニコニコチャンネルの機能の生放送配信のみを利用できるプランです。課金販売や、企業・団体のイメージに沿った専用ページなどは作成できませんが、ニコニコチャンネルと比べ、比較的短期間で開設することができます。


(出典:「ニコニコチャンネル2012年2月更新版案内資料」」資料より)

「都度課金チャンネル」と「月額有料チャンネル」

ニコニコチャンネルの課金種別は大きく2種類に分けられます。

◆都度課金チャンネル
PPV(ペイパービュー)の設定を1動画単位で可能です。ユーザーへの”引き”のための無料動画と、都度課金動画の混在が可能です。また、複数の動画(例えば、シリーズ全12話など)をひとまとめにして、パック形式で販売することも可能です。視聴期間は3日~90日、価格は10円~5,000円で設定可能です。

◆月額有料チャンネル
任意で設定した会員料金を支払ったユーザーに対し、該当チャンネルの動画を会員価格(¥0~)で視聴できます。月額会員入会の動機を持たせるための無料視聴動画を設けることも可能です。また、都度課金動画機能も併用し、月額チャンネル非会員はポイントで動画視聴という設定も可能です。

ニコニコチャンネル開設には審査が必要となり、開設までには2~1ヶ月間程度必要となります。公序良俗に反していないか、規定の3本以上の動画が掲載されているかが審査の対象となるようです。

そして、これまで挙げてきた有料コンテンツは、ユーザー側はニコニコポイントと呼ばれるポイントを、カード決済やwebmoney・携帯電話会社の決済システムなど10以上の方法で購入し、ポイントを使うことで有料コンテンツを視聴することができます。(「都度課金チャンネル」の場合)

ニコニコポイント(http://point.nicovideo.jp/index/bank/

 動画コンテンツ数やチャンネル数が増えることは、サービス自体の価値を高めることに繋がるので、チャンネル開設は常に大歓迎、とドワンゴ担当者さまは仰っています。

若い世代の男性に訴求する動画コンテンツや、過去の動画コンテンツで休眠させてしまっているものをホールドされている企業・団体さまはニコニコチャンネルでの課金配信を考えてみてはいかがでしょうか。数十年昔にテレビ放送したマイナーでマニアックな特撮戦隊モノなど、意外な動画コンテンツもけっこう売れているそうです。

当社ではこうした制作・運用のお手伝いもしておりますので、お気軽にご相談下さい。