Twitterの参入で盛り上がるアプリインストール広告

みなさん、こんにちは。アクトゼロのプランナーズブログ、木曜日は山田がお届けします。

スマートフォンが毎日の生活の中で欠かせない存在になってきたのに伴い、ソーシャルゲームを始めとしたスマホアプリ市場ではユーザーの獲得戦争が激しくなってきています。
より多くのユーザーを囲い込むために、莫大な広告費用を投下してTVCM等のマス媒体への出稿するケースも増えてきている印象を強く受けます。

ただ、TVCMはアプリ自体の認知度を上げていくことにおいては非常に効果的な手法ではありますが、アプリをダウンロードという直接的な行動を起こさせるには、スマートフォンを手に取らせるといった、越えなければならない物理的なハードルが存在しています。
であれば、スマートフォンを利用しているユーザーを、Google PlayやApp Storeに誘導し、そのままインストールまで繋げるのが効果的な手法として考えることができます。

そういった状況の中、アプリのインストールに大きな影響を与えるであろうサービスが、ツイッターで開始されました。
モバイルアプリプロモーション」と呼ばれるこのサービスは、簡単に言うなればタイムライン上からスマホアプリのインストールを促すツイート広告を出せるというものになります。

当然、既存のプロモツイートなどと同じように配信のカスタマイズも可能で、サービスを紹介するブログ記事ではこのように書かれています。

モバイルアプリプロモーションは、興味関心、キーワード、カスタムオーディエンスなどのTwitterの既存のターゲティング機能をうまく利用し、適切なユーザーにリーチできるシステムです。また、性別、地域、言語、モバイルのプラットフォームなども選定し、ピンポイントでターゲットすることができます。

では実際にツイッター上で、どのように見えるのかを確かめてみましょう。
iPhoneでツイッターアプリを立ち上げてタイムラインを眺めていると、「モバイルアプリプロモーション」の紹介記事内でも事例として紹介されていた“TwoDots”のアプリプロモーション広告が早速表示されていました。

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他のツイートと比較して最も異なるところは、「Install」というボタンがついている点でしょうか。ボタン表記はアルファベットで「Install」となっているのですが、カタカナ表記の方が分かりやすいような気がしないでもないですが・・・。
その「Install」をタップすると、ツイッターアプリ内でAppStoreの該当ページが表示されます。そのページ上からアプリがインストールできる流れになっているのです。

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インストール(無料とかいてあるところ)を押すと、アプリのインストールが始まるとともに、ツイッターのタイムラインに戻ります。

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表示上は通常のタイムラインと同じですが、バックグラウンドでアプリのインストールが行われており、インストールが完了すると画面に黒いレイヤーが掛かったようになります。
そして、インストールの完了が通知されて、その通知エリア内にある「アプリを開く」(ここは日本語!)ボタンからインストールしたてのアプリを開くことができます。

この流れを見ていただいて分かる通り、ツイッターアプリ上でユーザーのアクションが完結するため、ほとんどストレスを感じることなくインストールまで完了します。
アプリのインストールという視点では、自然な画面遷移のおかげで特別なことをしている意識がないまま、気付いたらインストールされている感じです。

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ちなみに、インストールしたユーザーに対しては、表示される広告の「Install」の文字が「開く」(ここは日本語!)になっており、アプリを開かせることができます。

アプリプロモーション広告の先陣を切ったのはFacebook

こういったアプリをインストールする広告の仕組みを先行して取り組んできたのはFacebookです。
いち早く、ニュースフィード上からアプリのインストールを促す広告メニューを用意してきました。

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このモバイル向けの広告は、近年、Facebookの収益の大きな柱へと成長を遂げており、直近の決算説明を見てみると、広告による収益の59%がモバイルによるものとなっています。
こうした流れは、Facebookやツイッターだけに留まらず、Googleや米ヤフーも具体的な導入への動きが出てきていることからも分かる通り、非常に注目度の高い分野になってきていると言えます。

Webマーケティングにおけるスマートフォン活用といえば、以前はデバイスの閲覧に対応するといったWebサイトの最適化というのが主流となる考え方でした。もちろん、現在もその考えは、重要なものに変わりありません。しかし、このような新たな広告の仕組みによって、SNSやWebサービス上からシームレスにアプリへの誘導ができることを考えると、モバイルアプリを活用したマーケティングという手法も台頭してくるかもしれません。そういった意味で、ただ単に広告のメニューが増えたといったような単純な話ではなく、Webマーケティングの全体設計に関わる大きな変化につながる局面にあるのではないかと思います。

アクトゼロ / 山田