みなさん、こんにちは。アクトゼロのプランナーズブログ、木曜日は山田がお届けします。
SNSに投稿する際、死んだ後のことまで考える人はほとんどいないと思います。
むしろSNSに投稿することは生きてる証とも言えるわけで、自分が死んだ後の事なんて想像さえもしていないのではないでしょうか。
先週、Facebookが「追悼アカウント」の機能アップデートに関する発表がありました。
「追悼アカウント」は昔からあったものの、あまり知られておらず、今回もひっそりとアップデートされたという印象です。
アップデートされた内容は後からご紹介するとして、まず「追悼アカウント」についておさらいしておきましょう。
Facebook「追悼アカウント」とは?
「追悼アカウント」とは、読んで字のごとく、亡くなった方を追悼するためにアカウントに施されるもので、親族や友人からの申請によって行われます。
ちなみに、亡くなった方のアカウントを“削除”する申請が行えるのは親族(近親者)のみで、関係を証明する必要があります。
具体的に「追悼アカウント」に指定されるとどうなるのか、Facebookが公表している最新の仕様は下記になります。
- アカウントへはログイン(メールアドレス・パスワード使用)ができなくなります。
- 一切の変更ができなくなります。友達の追加や削除、写真の変更、亡くなったユーザーが投稿したすべての既存コンテンツの削除等。
- 亡くなられた方のアカウントのプライバシー設定に応じて、その友達は追悼タイムラインで思い出をシェアできます。
- 誰でも亡くなられた方にプライベートなメッセージを送ることができます。
- 亡くなられた方がシェアしていたコンテンツ(写真、投稿など)はFacebookに存続し、それをシェアしていたユーザーが引き続き見ることができます。
- 追悼タイムラインは、[知り合いかも?]の提案や、誕生日のお知らせなどの公開スペースには表示されません。
- 追悼アカウントのみが所有していたグループは、新しい管理人を選択できるようになりますが、FacebookページはFacebookから削除されます。
この「追悼アカウント」になると、基本的には外部からのログインはおろか、コンテンツの一切の変更ができなくなります。プロフィールや投稿記事等のコンテンツの改ざんを防ぐという目的であることが明記されていますが、プライバシー保護を徹底するために、アカウント保有者“本人”のみに与えられた権限が、死後も徹底されているのはとても印象的です。
ちなみに、最後の項目は、亡くなった方しか管理していないFacebookページがある場合に、そのページが削除されてしまうことを意味しています。
公的機関や企業ページは、複数のユーザーによって管理されていることが殆どだと思います。ただ、仮に亡くなった方のみが管理するページだったとすると、結構深刻な問題に発展する可能性があるため、注意が必要です。
ちなみに、先週アップデートされた内容というのは、ひとつはこのコンテンツの共有範囲の変更です。
すでに上記の内容には反映されていますが、これまでは生前に投稿したコンテンツの公開範囲は「友達」に限定されていました。それが新しいポリシーでは生前の設定がそのまま引き継がれるようになりました。
投稿する際に設定するコンテンツごとの共有範囲(上記イメージ)が尊重される形となります。
そしてもうひとつは、Facebookが10周年のタイミングでリリースした「Look back」機能が使えるようになったことです。「Look back」を活用し、作成された動画を通じて生前を偲ぶことができるようになりました。
ちなみに、この機能変更は、2012年に息子さんを亡くしたジョン・ベルリンさんからの声によって実現されたとのべられており、Facebookは非常に“人間味”溢れる柔軟な対応をしているなと感じます。
「追悼アカウント」への申し込み
「追悼アカウント」に変更するためには、Facebook社に申請を行う必要があります。
ちゃんと日本語化された専用フォームがありますので、そこで各種情報を入力してFacebookに送信するだけです。
送信した申請内容が審査された後、正式に受理されると「「追悼アカウント」へ変更されます。
■追悼アカウントのリクエスト(申請URL)
https://www.facebook.com/help/contact/305593649477238
ちなみにTwitterは
ちなみに、Twitterはどうかというと、特に「追悼アカウント」といったような設定はなく、利用者が亡くなった場合には、アカウント削除の申請を受け付ける形をとっています。
死亡証明書の提出など、結構手間はかかりそうですが、死後もアカウントや生前のツイートがさらされ続けるということは防げそうです。
このように、SNSに投稿する際には、考えもしない死んだあとのアカウントの扱いは、各サービスごとに対応する方法が明示されています。
正直なところ、死んだ後のことは関係ないよ!と思う一方、放置され続けるのは少し嫌だったりします。
特にFacebookなんかは、本名で利用しているわけなので、適切に処置していただきたいところですよね。
自分だけではなく、家族や友人が亡くなった時に備えて、頭の片隅に置いておいてもいいかもしれません。
※Facebookはこの「追悼」領域のさらなるアップデートを数か月以内に行うことを、すでに予告しています。
アクトゼロ / 山田