こんにちは、アクトゼロの山田です。
2016年はInstagramの存在感が一段と高まった年でした。直近の月間アクティブユーザー数は6億人にも上り、公式の発表では、過去6か月間で1億人も増加したとのことです。もはや、規模的にはTwitterを遙か後方に追いやるほど、SNSとしてはメジャーなサービスとなったことは間違いありません。
Instagramが支持されるのは、独自の世界観を持った写真に特化したSNSであることと、その中身を常にアップデートしユーザーにとって常に最適なサービスになっていることが挙げられます。
Instagramでコメント欄の非表示が可能に
今回、Instagramがアップデートした仕様によって、これまでは標準で付加されていた投稿のコメント欄(機能)に関して、その表示の有無を選択できるようになりました。
ただ、全部の投稿で非表示にするという設定はなく、あくまでも投稿ごとにその設定を変更できるという内容に留まっています。
設定方法は簡単で、投稿の作成段階において表示される「詳細設定」をタップして行います。現在は「コメントをオフにする」というメニューしかありませんが、今後、ここにもいくつかの設定項目が追加されそうな雰囲気です。
同時にコメントへの「いいね」を付けられられるようにもなっており、Instagramの限られたソーシャル機能が大きく変わったことになります。
目的をどこにおくのかを明確に
このアップデートされたInstagramにおけるコメント欄の扱いについて、どう捉えるべきか考えてみましょう。
例えば、ソーシャルメディアの一つであるFacebookの活用を考えた場合、まざまな情報を発信し、いいね!やコメント、シェア等を生み出すことで、ファンとの交流を行うことというのが目的の一つとして挙げられます。その目的においては、コメント欄というのは必要な機能で、そこで交流を生み出す重要なものになります。
Instagramを活用する目的として考えられるのは、大きく2つ。一つ目は、SNSでは最もスタンダードなユーザーとの交流を目的としたもの。そして2つ目は、“ブランディング”で、企業イメージの向上を目指すというものです。前者の場合は、当然ながらファンとの積極的なやり取りをすることが重要になるため、コメント欄の活用は必要不可欠です。コメントへの返答対応など、いくつかのルールを定めて、しっかりと運営をしていうことで、目的は実現されるはずです。
一方、後者はどういったブランディングを行うかによって判断が分かれるところです。ファンにとって身近な存在としてブランドを位置付けのであれば、コメントによる双方向でのコミュニケーションは無視できません。しかし、ハイブランドとしての地位を確立するということを目的にするのであれば、ファンとの交流は必要とは言えず、ブランドのメッセージをビジュアルの形で発信していくことで十分かもしれません。そういった場合は、交流するのではなく、一定の距離感を持って、あくまでも「こういう風にブランドを見て欲しい」という一方的な発信の方が、上手くいくことが多いのです。
ただ、絶対にやってはいけないのが、ただ単に対応するのが面倒であったり、炎上に対する過剰なまでのリスク回避だったりといった、消極的な理由によるコメント欄の非表示です。SNSを活用する利点は、ファンとの直接的な関係を築きコミュニケーションを持つことができることであるため、あくまでも一部の投稿に限って設定することが望ましいと考えられます。
現在活用している多くの企業は、Instagramに関しては交流目的と言うより、これまでにないビジュアル表現で製品やサービス、もしくは企業自体を発信するという“ブランディング”目的が大多数を占めているように思います。そう考えると、コメント欄はあくまでも現状維持、特に非公開にするような運用を取る企業はそこまで多くないはずです。
次から次へとアップデートが実施されるInstagramですが、その都度、どの機能をどう捉えるべきか、しっかりと考えることが求められています。Instagramの場合は、写真というピンポイントなコンテンツの発信に限られているため、他のSNSとは少し事情が異なります。そのため、写真を使う意味や、写真によって達成したいもの、といった事を明確にした上で判断することが大切なのです。
アクトゼロ / 山田