仕様変更で要注意!Twitterキャンペーンで気を付けるべきこと

こんにちは、アクトゼロの山田です。
多くの企業が行うWebキャンペーンは、ここ数年で、ユーザーのSNSアカウントを使って参加する形態のものが一般的になりました。多くのユーザーがすでにアカウントを持っているという点が非常に大きく、手軽な参加手法を取れるために参加のハードルを大幅に下げることができる利点があります。例えば、参加登録が必要な場合などは、1からフォームを使って登録してもらう手間を省き、SNSアカウントでログインし認証ボタンを押すだけという簡単なもので済むようになるのです。

SNSと連携したキャンペーンはこうした大きなメリットがある一方、当然デメリットも存在します。それはSNSの仕様変更の影響を受けるという点です。最近、記憶に新しいのがInstagramの仕様変更で、今まで許可されてきた殆どの連携機能が、外部から利用できなくなりました。そのため、一部の認定パートナーによるプラットフォームを利用しなければ、Instagramをキャンペーンで利用することが難しくなっています。

Twitterでも意外なところで仕様変更

SNS連動キャンペーンで活用するサービスの筆頭としてTwitterがあります。日本ではかなり前から一般に浸透しているサービスであるためユーザー数が多く、且つ、外部からのシステム連携のしやすさが、Twitterが重宝されている理由です。特にシステム連携の面では、参加者のTwitterアカウントの情報やツイートの取得が容易で、さらにはキャンペーン上からツイートさせるなど、かなり自由度が高く、キャンペーン内容の幅を拡げられるが魅力的です。

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そして、キャンペーンの運用、例えば、キャンペーン事務局としての対応にもTwitterの機能が使われます。具体的には、当選者などへの連絡方法として定番の手段となっているのが、DM(ダイレクトメッセージ:上のイメージの赤枠)機能です。実は、このDMに新たな機能が追加されました。もしかしたら、それによって事務局対応のオペレーションが変わるかもしれません。

そのある機能とは、メッセージに「既読」が付くようになったというものです。この新たな機能はすでに提供されていて初期設定では「オン」になっています。実際にどのように「既読」の表示が付くのかというと…

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上の画像の青い吹き出しの下、送ったメッセージの送信時間の右側に付く青色の「チェックマーク」が、既読を表すようになりました。例えば、LINEのように「既読」といった直接的な表現ではなく、控え目な!?表現に留まっています。始まって間もないながらも、当然ながら、すでにLINEと同じように「既読スルー」という言葉がTwitter上で散見されており、Twitterユーザーの中で、賛否両論が巻き起こっています。というか、「否」の方が多いようですが…。

 

キャンペーン用アカウントはオフにするべき?オンにするべき?

この「既読」機能は、初期設定ではオンになっているのですが、設定を変更することで「オフ」にすることもできます。では、キャンペーンアカウントの場合、オンにするべきなのでしょうか?それともオフにしておくべきなのでしょうか?それぞれの場合に想定される、懸念点を考えてみたいと思います。

1.オンにしておく場合
キャンペーン参加者に、メッセージを「見ている」ことがしっかいと認識されます。そのため、迅速な対応が求められますし、「既読」状態のまま音信不通の状況が長く続くようであれば、事務局に対する不信感が募ることは間違いありません。他にも、ケースとしては稀ではあると思いますが、複数の参加者から同じタイミングでメッセージを受信した際に、一斉に既読になるものの、ある参加者には対応して、ある参加者には対応しない、といった対応のムラがあった時に、そのキャンペーンが炎上する可能性もあります。「DM」は一般には公開されないものだから…と高を括っていると、DMの内容をスクリーンショットに撮り、Twitter上に投稿されることも十分に考えられます。必ずしもユーザーが実名で使っている訳ではないために、起こるリスクと言えます。既読後の迅速且つ、公平な対応が必須となります。

2.オフにしておく場
オフというのは、これまでと大きく変わらないため、懸念されるリスクというのは、あまりないと考えられます。ただ、「既読」機能をオンにしているか、オフにしているかは参加者の側からは分かるすべはありません。そのため、「既読」機能が付いたことで、参加者にとってみるとオフにされていることを知らずに、いつになっても「読まれない」といったように認識されることが想定されます。「無視しているわけではない」と伝えるためにも、メッセージを読んだ後は、あまり時間を空けずに、しっかりと対応することが求められます。
いずれにせよ、オンにしたとしてもオフにしたとしても、それぞれに大なり小なり懸念点は存在します。敢えてどちらかを選ぶとしたら、より小さな懸念点である「オフ」を選択するのが良いかもしれません。

仕様の把握はSNS活用の“肝”

SNSの仕様変更というのは、今回の内容に限らず日常的に起こっています。そのため、アカウントの運用や広告メニューを利用している場合は、かなり敏感に意識していると思います。一方、キャンペーンという期間を限定した取り組みの場合、「昨年したのをもう1回やろう」といったこともよくあり、実施の段階で仕様変更に気付くことも無きにしも非ずと考えられます。少なくとも、実施の具体的な検討を始める準備段階において、その時の最新の仕様を確認しておくといった、リスクヘッジをしておくことを習慣づけておきましょう。

アクトゼロ / 山田