「防災の日」で意識したい4つのSNS・webサービス

先日、関東地方に台風が上陸し、今日も別の台風が東北地方に上陸しようとしています。これまで、洪水や鉄道の被害など、被災された方もいらっしゃると思います。被害にあわれた方に対しましてお見舞い申し上げます。

8月も終わりを迎えようとしつつありますが、来月9月1日は「防災の日」ですね。「政府、地方公共団体等関係諸機関をはじめ、広く国民が台風高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備する」こととして、そこから1週間を防災週間として防災訓練などのような行事が行われます。

災害時、インターネットが情報共有の重要なチャネルとして活用されることが普通になりつつあります。2011年3月11日に起こった東日本大震災の際、当社アクトゼロが所在する東京都新宿区では携帯電話の通話網は使えませんでしたが、インターネットでのデータ通信網は使えていました。そのため、当社では緊急的にメーリングリストを作成し、安否確認・状況報告などの情報共有手段として有効活用したことを思い出します。

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特に当時、Twitterでの災害状況や救援に関する情報共有が盛んにされたことを通し、ソーシャルメディアの有効性が確認され、一般的な認知・ユーザー増に繋がりました。その一方、デマ情報も拡散されるリスクなども確認され、SNS活用のリテラシーについても議論された機会にもなりました。

あれから5年。当時得た教訓を元に、ソーシャルメディアやWebサービスを提供する側も災害時に対して様々な準備・対策がなされています。

Facebook

Facebookでは、友人たちに一斉に自分の安否確認のメッセージを発信できる機能「災害時情報センター」が準備されています。

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https://www.facebook.com/about/safetycheck/

ユーザーが災害が発生した地域にいる場合、Facebookからプッシュで安否確認の通知が来ます。そして、”自分の無事を報告”か、”影響を受けた地域にはいません”のボタンを押すとその情報が、Facebook上の友人に共有され、報告することが出来ます。共有された友人は、通知をクリックすることによって、災害時情報センターのページから、友人の安否情報を一覧で確認することができます。

自分の安否情報を発信し、友人の状況を確認するという、余計な機能を排除したシンプルな作りになっています。災害時という混乱した時に最も伝えたい・知りたい最低限の情報が端的に受発信できるシステムには非常に好感が持てます。

Twitter

Twitterでは、毎年9月1日前後に防災を呼びかけるメッセージを発信しています。

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https://blog.twitter.com/ja/2015-30

昨年2015年には、Twitterを使った防災訓練の参加を促しながら、災害に備えた準備・災害時に取るべき行動指針など4点を訴えています。

1:災害時に役に立つアカウントをフォローしましょう。
2:自分が災害に遭ったことを想定して、訓練ツイートをしてみましょう。
3:みんなに役に立つ情報を広げましょう。
4:状況報告のツイートをしてみましょう。

また、https://twitter.com/TwitterLifeline/listsには、交通・国の防災機関や、都道府県別に災害時に役に立つアカウントのリストが公開されているので、このページのブックマークやTwitterでフォローしておくと役に立ちます。

Yahoo!

各ポータルサイトから防災サイトなどが準備されていますが、その中でもお勧めなのが「Yahoo!防災速報」アプリです。

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Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.yahoo.android.emg&hl=ja
iOS:https://itunes.apple.com/jp/app/yahoo!-fang-zai-su-bao-zhenya/id481914139?mt=8

災害時の情報発信元としては、Yahoo!という大手企業ならではの安定感・情報の信頼性からお勧めとして挙げさせて頂きました。防災関連の情報をまとめて通知してくれ、先日の台風情報や痴漢発生の情報なども分かりやすく発信されていました。いざという災害時に入れておくだけでなく、日常活用もできそうです。

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設定画面では、地域の設定が最大3件まで登録できます。自宅・職場・実家などを登録しておくと、表示画面に地域ごとのタブが出現し、自分に関係する地域の情報が効率的に受け取ることができます。(既婚者の場合配偶者の実家や、遠方に一人暮らしする子供の地域など、3件以上登録したい人もいると思いますが…。)情報が発信されるとプッシュで表示されます。

LINE

LINEはちょうど2011年3月の東日本大震災の時、開発途中で、SNSが災害時に果たす役割を目の当たりにし、3ヶ月後の6月にリリースされたそうです。いろいろ話題になる、LINEの「既読」機能は、相手が緊急事態で返信出来なくてもメッセージを受けたことが分かるように設計したのだとか。

LINEでも9月1日前後に防災を呼びかけるメッセージを発信しています。

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http://official-blog.line.me/ja/archives/41654114.html

災害などの緊急時に役立つLINEの機能や関連サービスを紹介しています。先の熊本地震の際にもあった話ですが、災害時にLINEでの安否確認はLINEの通話機能ではなくテキストで行うように心がけましょう。通話はテキストと比べ、データ量が大きく、重要なデータ通信帯域を専有してしまうため、普通の電話同様、データ通信も制限される可能性があるためです。

 

これらのサービスは普段、使わないかもしれませんが、いざという際のために日常から準備しておきたいものです。私も早速、公的機関のTwitterアカウントをフォローし、アプリもインストールしておきました。これらの役立つ機能を準備しておくことで、非常事態を乗り切る助けになるかもしれません。「防災の日」を契機に、デジタル上の災害対策も意識してみてはいかがでしょうか。