訪日インバウンド動向ニュース~2016年6月

当社は東京・神楽坂にオフィスを構えています。神楽坂は、東京の中でも日本らしい和の雰囲気を気軽に楽しめる街で、美味しい食事処も多く、平日の昼間だけでなく、土日でも観光客の姿を多く見かけます。その中でもやはりよく目にするのが外国人の観光客の姿です。楽しそうに街を散策する姿を見ていると何だか嬉しく感じます。

さて、今日は訪日インバウンドに関するニュースをまとめてお送りしようと思います。

訪日外客数 / 前年同月比18%増の約208万人(2016年4月)

JNTO(日本政府観光局)の発表によると、2016年4月の訪日外客数が208万2千人に達し、先月3月に引続き単月で200万人を2ヶ月連続で達成し、過去最高の記録となりました。昨年4月の数と比べると18.0%の増加率になります。熊本地震の影響で、特に韓国からの訪日数は伸び悩みましたが、桜シーズンの訪日観光需要の高まりを背景に全体としては前年を大きく上回る結果となりました。台湾、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、フランスが単月としては過去最高を記録。ロシアを除く12市場が4月としては過去最高を記録しました。

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引き続き、訪日観光客数が増加傾向にありますね。航空路線の拡大、クルーズ船の寄港増加もこの増加を後押ししているようです。ただ、やはり心配なのが熊本地震の影響です。今後、どのような影響を及ぼすかを注視していきたく思います。

外国人の訪日中のSNS発信場所、観光地1位は「浅草寺」

RJCリサーチ・ナイトレイの2社が共同レポートを発表しました。訪日外国人観光客が、2016年1〜3月の間、微博(中国版Twitter)やTwitterで日本国内滞在中に投稿した約25万件のSNS解析結果データを集計し、日本国内のどこから投稿を発信したかを「観光名所」「レジャー・飲食・商業施設」の面からランキングを発表しています。

SNS投稿量の観光名所トップは「浅草寺」からの投稿でした。定番である「雷門」の写真や、着物を着た女性やおみくじの写真も多く投稿されており、日本の正月体験を楽しむ姿が多く見られたようです。2位は「大阪城」、次いで3位に「富士山」、4位が「伏見稲荷」と続きます。レジャー施設トップは「USJ」で、次いで2位が「東京ディズニーランド」、3位が「東京タワー」となっています。

SNSの投稿量は正月の三が日と桜シーズンがスタートした3月下旬に、初詣や花見の名所からの投稿が急増していました。

経産省によるインバウンド観光支援補助金 「Travel Mine Japan」 プロジェクト

経済産業省が、5月16日~6月13日までの間、インバウンド観光プロジェクトを支援するための補助金交付プロジェクト「Travel Mine Japan」を開始し、対象プロジェクトについて一般公募を行っています。

訪日外国人観光客が確実に増加を続けている中、中小企業や団体が行うインバウンド施策のプロジェクトに対して8件程度・合計3600万円の補助金を交付します。費用補助の他にも、外部専門家のアドバイスを受けられたり、プロモーションやセールスの支援、国内外でのネットワーク作りなど、実務面からの支援も受けられるようです。インバウンド施策を積極的に行っている企業の方は応募を検討してみてはいかがでしょうか。

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着実に訪日外国人観光客数が増加し続けている中、国などの公的機関もインバウンドに対する援助を行っています。そして、彼らが日本のどのような場所を訪れ、どのような行動を取っているかも様々な方向性から分析されています。様々なデータや統計を活かし、より成果を出すことができる訪日インバウンド施策を検討していきましょう。