災害時にFacebookを活用するということ

間もなく東日本大震災から1年。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

2011年3月11日の当日、わたしはオフィスでデスクワークをしていました。いつもの地震より大きく、そして長い揺れの間は生きた心地がしませんでしたが、揺れが収まった後、頭をよぎったのは、家族や友人の安否でした。携帯電話は当然不通で、オフィスの電話から掛けたとしても相手が携帯電話だと全く繋がりません。当然、携帯電話やスマートフォンの通信機能も使えず、ようやく接続できるようになったのは夜になってからだと記憶しています。

今回は、いつ起きるか分からない災害に備え、多くの人に知っておいていただきたいFacebookの災害伝言板の機能をご紹介しようと思います。昨日より、テスト運用が始まっていますので、目にされた方も多いと思います。

実名であることの強さ

そもそも、Facebookが災害時の安否確認のサービスを提供する最大の強みは、実名制であることに尽きると思います。名前はもちろん、住んでいる場所、勤め先、出身校等いくつかの情報を辿って、本人にたどり着くことが可能です。また同時に、ソーシャルの機能をフルに使って、安否情報を多くの人に伝えることもできます。

それでは、実際に何ができるのか、画面を見ながらご説明します。

まず、災害の該当地域でFacebookにアクセスした場合、その災害が発生したという通知とともに、災害伝言板ページへのリンクがニュースフィードの一番上に表示されます。

そのページに進むと自分と友達の一覧が表示され、「無事報告あり」といったように無事かどうかの確認や、近況のアップデートを確認できるようになっています。

また、検索フォームも設置されているので、そちらからダイレクトに検索もできます。

検索できる項目から以下のとおりです。

・名前
・居住地
・学校
・勤務先
・出身地
・グループ

 それでは、実際に使って見ましょう。

「無事を報告する」と「コメントする」

 今回の災害掲示板では、主に3つの機能が中心になっています。

1.自分で無事を報告する
2.他人の無事を確認できる
3.他人の無事を代わりに報告できる

まず、自分の無事を報告するには、自身の名前の下にある「無事を報告」ボタンを押すだけです。このアクションでステータスが「無事報告あり」に変更されます。

また、同じ動作で友達に代わって無事の報告することも可能です。その際は、報告したい友達の名前を探し、「無事を報告」を押すとステータスが変更されます。本人と友人が、それぞれ「無事を報告」することもでき、その際は【「○○さん(本人)」と「○○さん(友人)」が、「無事を報告しました」】というコメントが、「無事を報告する」の下に表示されます。

さらに、詳しい情報を発信するには「コメントする」ボタンを押しましょう。そうすると、通常のニュースフィード表示の際と同じように入力フォームが展開され、詳細をコメントすることができます。一覧で表示されている「無事報告あり」の色には、濃い色と薄い色の2色があり、濃い色が本人発のもの、薄い色は他人発のものになっています。

機能としては以上にはなりますが、必要な情報のやり取りがコンパクトにまとめられていて使い勝手はかなりよいです。

ちなみに、スマートフォン(iPhone)の画面上では以下のように表示されます。

ニュースフィード

 

災害掲示板

 

個人のステータス

 きちんとスマートフォンでも表示されているため、PCが使えない状況も活用できます。

当然、この機能が活躍しないに越したことはないですが、多くの方に知っていただくことで、いざと言う時に役に立てばと願っています。関東直下型地震、東海地震、南海地震など、いつ来るか分からない災害に備えて、普段から家族や友人と連絡方法を決めておくことは重要です。そのひとつの手段として、Facebookの活用も検討してみてください。