映り込みでより感動的な写真に!リアルな水面反射を作る方法

はじめまして!アクトゼロのデザイナーのなおです。

今週からデザイナーもブログを書くことになりました。主に火曜と木曜担当です。
まだ手さぐりではありますが、頑張って書いていきますのでよろしくお願いいたします!

さて、初となる記事ですが下記の写真をご覧ください。

平等院鳳凰堂です。阿字池にシンメトリーに映り込む写真が印象的です。
けれどこの写真の映り込みは、私が手を加えたものなのです!

今回はこんなふうに綺麗な映り込みを作る技をご紹介。少し手間がかかりますが、一度やってみると結構サクっとできます。

 

 

Step1:映り込ませたい写真を用意する

このステップに関しては基本的なことなので、簡単に説明します。

映り込ませたい画像を用意して、映り込ませたい部分だけ切り抜きます。

 

反転させたものを下にくっつけて、これで準備完了。

 

 

Step2:水面を準備する

水面となる部分の色を、新規レイヤーにて半分の領域で用意しておきます。ここでは省略しますが、カラーオーバーレイで色を塗りつぶしておくとあとあと楽です。

下の画像の「レイヤー1のコピー2」がそれです。

水面領域をマスクでグラデーションをかけます。先程用意した色が透けてみえます。

 

フィルター > ぼかし > ぼかし(移動) を水面領域にかけます。
角度:90° 距離:10 で設定します。

 

 

Step3:波打つ水面に必要な「すいめんファイル」を作る

ここからはあまり馴染みのない作業だと思います。まずは新規作成で別のPSDファイル(ここではこれを「すいめんファイルとする」)を用意します。
サイズは完成サイズと同じで良いと思います。縦長の長方形となるハズ。

フィルター > ノイズ > ノイズを加える で上記設定でノイズを加えます。
量:400% 分布方法:ガウスに分布

 

フィルター > ぼかし > ぼかし(ガウス)

 

次にチャンネルからレッドのみを選択しフィルター > 表現手法 > エンボス
角度:180° 高さ:1 量500%

 

同じくエンボスで今度はグリーンを選択し角度:90° 高さ:1 量500%

 

編集 > 変形 > 遠近法
で手前を大きくする。おにぎり。

 

最後に画像解像度で無理やり正方形にします。これで完成。一度PSDファイルとして別名保存します。

 

※みなも.psdでもいいよ!

 

 

Step4:仕上げ

最初作成したファイルに戻り、反射領域レイヤーを選択、水面領域のみを選択範囲で囲み※
フィルター > 変形 > 置き換え
水平比率:30 垂直比率:60 を設定。

そして、置き換える対象のファイルをStep3で用意したすいめんファイルを選択します。

※下半分だけを選択しないと、レイヤー全体に置き換えが行われてしまうため、水面の模様がうまくいきません。

ちなみに「置き換え」フィルタとは、画像を別の画像で変形させるフィルタです。
置き換え画像の白黒に合わせて画像が歪ませることが出来ます。

 

置き換え完了!
置き換えの水平比率、垂直の設定を小さくすれば小さくするほど、水面の乱れが穏やかになります。上の画像は水面が少し激しすぎますね。

 

置き換えの水平比率、垂直の設定を小さくしてみました。(20:20)こっちのほうが良いですね。今回はこちらで。

 

境界線をブラシ等でうまく馴染ませて色相彩度を調節すれば…

 

完成です!

…で、様々な平等院鳳凰堂の写真をみていると阿字池の色がもう少し緑っぽいことに気付く。
カラーオーバーレイで緑に調整して

 

今度こそ完成!

 

 

ちなみにいろいろな名所で試してみた。

京都の天竜寺

 

タイのワット・アルンラーチャワラーラーム

 

うまくやれば、きっと感動的な写真になります。
本当はフォトショに頼らず、自然と撮れたら一番ですが…。