Ustreamプロモーションで気に留めるべきポイント

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株式会社アクトゼロのwebサイトにアクセス頂き、ありがとうございます。映像表現を中心に、コンテンツ・プロモーションの企画制作を担当している高寺と申します。日常の業務を通して蓄積したノウハウを基に、皆さんが知り得てプラスとなる映像に関する技術的なトピックスや、デジタルサイネージなどといった新しい領域のメディアに関する情報などを中心にレポートいたします。毎週月曜日、どうぞお付き合いの程、よろしくお願いいたします。

さて、記念すべき第1回。SNS全盛の昨今ですが、映像周りで”ソーシャル”といえば、やはりUstreamとなるのではないでしょうか。昨年2010年はまさにUstream元年・ソーシャル映像元年と呼べる年だったのではないかと思います。今回は「Ustreamプロモーションで気に留めるべきポイント」と題しましてお送りいたします。

■Ustreamの持つソーシャル的な特性を忘れられがち

数年前まではwebで動画生中継を実現させるには、大規模な機材やバックボーンの太いネット回線などが必要で、膨大なコストが必要でした。スマートフォンや、PCとwebカメラとネット環境さえ整えば、誰でも動画生中継を可能にしたUstreamは、基本的に無料なwebサービスです。

しかし、この点ばかりが強調されて、Ustreamの最大の特徴は「使用料無料の動画生中継プラットフォーム」として一般的に捉えられがちであることに気付きます。確かにこの点がイノベーションとなったのは間違いありません。

しかし、もっと語られるべき点はUstreamは「動画共有サービス」であるという点ではないでしょうか。これまで、ビジネスのプロモーションとしてUstreamを活用してきた経験を基に考えると、Ustreamの持つ”ソーシャル性”を軽視しては、ライブストリーミングによるプロモーションを成功させることも難しいといえるのではないかと思います。


■視聴者との対話の余裕を番組に

そもそもUstreamの醍醐味とは、面白い動画や番組を、チャットやTwitter・facebookを通して視聴者同士がワイワイ楽しむ点にあると思います。配信側がそうした視聴者の反応をソーシャルストリームのタイムライン(TL)を通して知ることで、視聴者が望む内容を番組に反映させることが可能なのが、従来の一方的なテレビ番組と異なるUstreamの大きな特徴です。

番組を企画する際に、視聴者の反応や要望に対応して内容を変更できたり、Q&Aのコーナーなどを設けるなど、番組構成に柔軟性を設けておくことが重要です。視聴者にとって、自分が発信したメッセージに反応してもらえると非常に嬉しいものです。


(写真1)2010年7月、京都の祇園祭の様子をUstreamで生中継する筆者。胸に着けたピンマイクを通して実況ナレーションを交えながら、PCとDVカメラで配信しつつ、スマートフォンでTwitterのつぶやきを確認しながら、適宜質問にナレーションで応えたり、視聴者が観たいポイントを撮影した。梅雨明けの猛暑の中、ワンマンオペレーションは大変でした・・・。


■一方的な番組の場合にはソーシャル担当者を

コンサートや音楽ライブ、舞台などをUstreamで配信するケースも多く見られます。出演者がリアルタイムでTLを確認し、パフォーマンスに反映させて応答することはなかなか難しいことが多いでしょう。

こうした場合、出演者に代わり、ソーシャルストリームのTLを監視・進行する「ソーシャル管理者」を担当として設けて対応することが重要です。楽曲やアーティスト名の紹介、現場の状況のレポート、つぶやきに対するフォローなどを行い、ソーシャルストリームの雰囲気作りに一役買います。ソーシャル管理者は、視聴者からは「運営」などと呼ばれることが多いようです。

また、こうした大規模イベントのUstream中継の際、来場者やUstream視聴者たちに、ソーシャルの一体感のムードを演出させるために、プロジェクターのスクリーンなどにTLを表示するのも効果的です。UST視聴者には、会場のつぶやきを通してイベントのライブ感、来場者には、UST視聴者のつぶやきを通して、会場以外での拡がり感が伝わるはずです。


(写真2)2010年10月、アニメソングライブの様子をUstreamで生中継。写真中右が動画配信の技術担当者、左がソーシャル管理者。適宜、イベントの進行や、ソーシャルストリームの状況に応じてコメントしてゆく。


(写真3)アニソンライブの開演前、TwitterのTLをプロジェクターで投影。「入場なう」や「PC前で待機」など様々なつぶやきが。イベントに対する期待感を煽ることができた。

■誘導とランディングを

Ustreamを活用したプロモーションの結果の成否を判断する基準として、最終的な視聴者数がひとつの指標となると思います。Ustream番組を視聴するきっかけとして、Twitterなどの情報伝播を通して番組の配信を知ることが多いようです。(そのため、本当に見せたい番組本編の開始から30分前程度から、前座的なコンテンツを配信して視聴者の来訪を待つような構成を立てたりします。)

ですが、事前からTwitterやwebサイトで告知を行ったり、段階的に情報を解禁したりすることで、配信当日へ期待感を煽ることができれば、さらに多くの視聴者数を望めるでしょう。

もし、商品購入や問合せといったコンバージョンに結びつける必要がある場合、Ustreamのライブストリーミング中継単体では実現が難しいと思います。番組内容をフォローしたり、申し込みフォームなどを設けたwebサイトを準備することが必須です。


(写真4)弊社が展開する「Live Media Promotion」 (http://livemedia.actzero.jp/) webによる事前の集客とイベント当日のUstream配信から後日の展開まで総合的にプロモーションをご提案。

■終わりに

以上、ビジネスのプロモーションでUstreamを活用する際に気をつけるポイントを挙げてみました。

弊社では、Ustreamを活用したプロモーションを数多くの企画・運営しています。そうした過去事例のいくつかをケーススタディに、事例ごとに特に気を配るべきポイントや、映像の作り方や機材・配信のコツなどといったテクニカル的な観点からもレポートを続けたいと思います。