外国人観光客は何を期待して日本に来ている?国別の傾向をグラフ化してみた。

ss

アクトゼロの黒沼(@torukuronuma)です。

今日は日本を訪れる外国人観光客が「どのようなこと」を期待して訪れているのかを、観光庁の調査データを元にグラフ化してみます。

c1

前回の記事でも紹介しましたが、日本への観光客は大きくアジアの人々に偏っており、「タイ」までの上位6カ国で全体の観光客の75%を締めます。今回もこの上位6カ国の違いを見ていきます。まずは全観光客平均値を見てみましょう。

全観光客に聞く「日本に何を期待して来ましたか?」

c1

「日本食を食べること」を回答した旅行者が最も多く(76.6%)という高い数値を見せています。ついで半数近くが「ショッピング(57.5%)」「自然・景勝地観光(49.7%)」と答えており、ついで「繁華街の街歩き(43.2%)」が多い結果となっています。「映画・アニメ縁の地を訪問」のいわゆる聖地訪問も(6.1%)ほどと小さめに見えますが、2014年の訪日外客数が1,300万人程度になると想定(※正確な集計がまだ終わってない)されていますので、6%といえば78万人規模になります。そう聞くと大きな数字に見えますね。

以降は「台湾・韓国・中国・米国・香港・タイ」のそれぞれの国の傾向をこの平均値と比較しながらみていきます。

台湾からの観光客に聞く「日本に何を期待して来ましたか?」

c2

 

台湾からの観光客に特徴的なのは「テーマパーク」「旅館に宿泊」に興味を示す傾向が強いことです。台湾に大きいテーマパークが存在しないこともありますが、311震災の際に寄せられた台湾からの大きな支援に応えるため、2012年・2013年と台湾で開かれた「ランタン祭り」の際にはミッキーマウス率いる東京ディズニーリゾートのパレード隊が台湾を訪れたことが台湾で好意的に受け止められているようで、その辺りも影響しているのかもしれません。→【動画あり】ありがとう台湾!日本のディズニーが初海外パレード。台湾の反応。|台湾の反応ブログ 

韓国からの観光客に聞く「日本に何を期待して来ましたか?」

c3

韓国からの旅行客は2~3泊程度の短い期間での訪問が多いため、観光というよりは「日本食・お酒」への興味が、比較的高い割合をしめています。一方で「旅館に宿泊」「日本の歴史・伝統文化体験」「日本の現代文化体験」「美術館・博物館」は平均と比べても特に低い傾向が見られます。日本文化に対する興味の低さが感じられる数字です。

中国からの観光客に聞く「日本に何を期待して来ましたか?」

c4

中国本土からの旅行客に特徴的なのはやはり「ショッピング」の割合が大きいところです。前回の記事でもご紹介しましたが、中国本土からの観光客はひとり平均12万円(!)を超える「買い物」費用を用意しており円安や免税制度の整備が、中国人観光客の大きな「買い物」需要を生んでいるのがわかります。加えて「温泉」「旅館」「自然・景勝地」にも興味を示しており、ショッピング以外にもひと通りの観光を楽しみたい旅行客が多いことがわかります。一方で韓国同様、日本文化関係の項目の低さも特徴的です。

米国からの観光客に聞く「日本に何を期待して来ましたか?」

c5

上位6カ国唯一の非アジア国アメリカですが、旅の目的もほかと大きく異なっています。中韓とは逆で、「日本の歴史・伝統文化体験」「日本の現代文化体験(ファッション・アニメなど)」「舞台鑑賞(歌舞伎・演劇・音楽など)」「美術館・博物館」など日本文化への高い興味を示しつつ、「ショッピング」の割合は低めという結果になっています。「食」は相変わらずの人気ですが、日本文化に触れることが旅の主目的として選ばれやすい傾向があるようです。

香港からの観光客に聞く「日本に何を期待して来ましたか?」

c6

香港からの観光客で特徴的なのは中国本土同様の「ショッピング」項目の人気と、「日本食」の圧倒的な人気です。香港の観光客には「日本食」「ショッピング」が2大目的と言っていいほど他の項目を圧倒しています。日本文化への興味が薄いのは中国韓国と同様の傾向です。

タイからの観光客に聞く「日本に何を期待して来ましたか?」

c7

 

東南アジアで最も日本への観光客が多いタイですが、2014年は昨年比45%増の65万人超の観光客が日本を訪れています(日本政府観光局調べ)。他の地域と比べて特徴的なのは、「四季の体感(花見・紅葉・雪)」の人気が高いことです。熱帯地域であるタイにはない四季の移ろいを感じたいというニーズが浮かんできます。「日本食」「ショッピング」など、日本の人気項目はもちろんのこと、「日本の歴史・伝統文化体験」などの文化系項目にも高い興味を示しています。

まとめ

・日本旅行で、国を選ばず最も人気をあつめている項目は「日本食」

・台湾、中国、香港には「ショッピング」が特に人気。米国の興味は控えめ。

・「日本文化」体験が人気なのは米国・タイ。中国、韓国、香港には不人気。

・タイは日本の四季が感じられることに興味がある。

日本観光客増加に伴い、小売店・メーカー・宿泊施設などの間で、観光客への認知拡大の取り組みが広がっていますが、自分たちの商品やサービスが、どこの国に受けが良さそうなのか見極めてターゲティングしていくことが大切なのです。

[アクトゼロ/黒沼(@torukuronuma)]