違法コンテンツに群がるネットユーザー 影の巨大webサービスFC2の影響力

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先週から、動画共有サービス周辺で話題になっているのが、「FC2動画」ではないでしょうか。先週の半ば、テレビ番組を無断で配信し、著作権法違反の疑いで、全国で16人が摘発されました。

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著作権法違反の疑いで逮捕されたのは、川崎市に住む無職・鈴木了容疑者(51)ら4人で、今年5月、動画投稿サイト「FC2動画」にドラマやバラエティ番組を投稿し、著作権を侵害した疑いがもたれています。

また、同様の著作権法違反の疑いで、福島県の会社員の男(43)ら12人が書類送検されました。16人はいずれも容疑を認めているということですが、鈴木容疑者は「4000回以上動画を投稿した」と供述していて去年1月から今年7月までに、240万円を稼いでいたということです。
TBS Newsiより)

そして今週、FC2の実質的な運営元が、公然わいせつ幇助などの疑いで家宅捜索を受けました。

京都府警などは30日、捜査員約60人態勢で、大阪市北区のインターネット関連会社「ホームページシステム」などの家宅捜索に着手。同社がサイトを実質的に運営していた可能性があるとみて、運営実態の解明に乗り出した。

自身の性行為をライブ配信したとして京都府警に公然わいせつ容疑で逮捕された大阪市北区の男(31)は、平成25年12月から約3千万円の売り上げを得ていたとされる。


ねとらぼより)

このFC2動画というサービス、YouTubeやニコニコ動画と比べ、運営側の違法動画に対する取り締まりが緩く、かつてから違法な動画やアダルト動画が多く集まっているということで有名でした。コンテンツが集まるところには人が多く集まる。結果、FC2は人気サービスとなりました。

2012年12月の調査では、オンライン動画サイトのユニーク視聴者数ではYouTubeを擁するGoogle Sitesが5,078万人で1位、ニコニコ動画(ドワンゴ)が2,902万人で2位に続き、FC2が2,260万人で3位と報告されるほど、人気動画配信サービスと成長していました。(コムスコア:【日本の動画サイト利用動向】Google・ドワンゴ・FC2の3強、年齢層に違い

FC2は、動画だけではなく、レンタルサーバ、ドメイン、ブログ、チャット、アクセス解析、掲示板、日記、アクセスカウンタ、SNSなど、様々な各種ウェブサービスを提供しているサービスです。中でも、ブログが黎明期より人気があり、現在でも、アメブロやライブドアブログ等のブログサービスと比較してもトップの人気を誇っています。(コムスコア・ジャパン プレスリリースより)

ニールセンの調査による、国内のインターネットサービス訪問者数ランキングでも、Yahoo・Googleに次ぐ第3位に挙げられています。(マイナビニュース 国内Webサイト訪問者数、トップはYahoo! 3位にFC2も – ニールセン

2013年 日本におけるパソコンからの訪問者数TOP10

FC2では、有料会員が支払った会費の最大50%を動画投稿者に還元しています。運営側の違法動画に対する取り締まりの緩さに加え、そこから収益を上げることができる仕組みが、ますます、コンテンツを集めることになり、人もそこに集まるという構図がありました。

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 http://video.fc2.com/manual/affiliate.php

このように、日本のインターネットユーザーの間では、普及しているFC2のサービスですが、その運営元会社が長らく謎とされていました。本社がアメリカにあるとされていますが、その存在はダミーかもしれないと言われています。(NAVERまとめ 「FC2」と呼ばれる謎の会社まとめ

海外の企業ということで、違法動画を放置していたことに対し、これまで指導が入りづらい状況でした。今回、家宅捜索を受けた、実質的な運営会社と見られている会社は大阪の会社のようですが、一連の調査でその実像が明るみに出るのでしょうか。また、今回の一件で、これまで違法コンテンツが海外サーバにアップされている場合、日本の法規制が及ばないとされてきた定説が覆ることになるのかもしれません。

動画がネットで見られる機会が多くなっている昨今、法規的に合法かどうかが強く求められるようになってきています。ユーザーのリテラシーや意識が求められると同時に、サービス提供側の取り締まりも重要な課題だと思います。健全にこの業界が伸びていくことを望みたく思います。