富山県民はFacebookが好き!?Facebookのユーザー属性を探る

週の真ん中、水曜日のソーシャルメディアインサイト、アクトゼロの山田がお送りします。

Facebookページに「いいね!」している人の属性や各投稿のリーチ数などは、管理人になっていれば各ページのインサイトで見ることができます。ただ、Facebook全般のユーザー属性については、公表されておらず、一般の方が実際の数値を入手することは困難です。

しかし、Facebookの広告ツールを活用することで、Facebook広告を出稿する際の対象ユーザー数を把握することができます。
“登録しただけ”といった休眠ユーザーを含む公称ユーザー数と異なり、広告の対象となるユーザーということで、実際にアクティブなユーザーの状況を確認できるため、Facebookユーザーのリアル実態を知るには有効だと考えられます。

今回は、5月末時点でユーザーの国を「日本」とした際に、対象となった13,799,120人を軸にデータを集計してみました。

男女比はおおよそ半々、年齢に男女差あり

まず、多くの方が気になるであろう、男女比と年齢分布を見てみましょう。

男性:女性の比率は「52.7:47.3」と、男性が若干上回るもののほぼ半々と言って差し支えないでしょう。
2012年5月に取得した際のデータと比較すると女性が2%ほど増えてはいますが、劇的な変化とまでは言えなさそうです。

さらに、年齢ごとの分布を見ていくと、ここで性別による特徴が見えてきます。

男女ともに最も割合の多い年齢ゾーンは、25-34歳と同じ傾向があります。
しかし、その次に多い年齢ゾーンが特徴的で、女性の場合は18-24歳で、男性は35-44歳となっています。
つまり、コアな年齢層を中心として、女性では若い層に、男性では高齢層にシフトしていることが分かります。
男性ではさらに、45歳以上の割合が全体の1割以上と、かなり高齢なゾーンに属する方も一定の割合いらっしゃいます。

地域別ユーザー数

次に地域別ユーザーの割合を見ていきましょう。
これは順当というか、十分に想定できる範囲内のデータとなっています。

もっともユーザー数が多いのは、関東エリアでその割合は5割を超えています。
また、それに続くのが、関西エリア、東海エリアとなっており、大阪や名古屋といった都市圏を中心にユーザー数が多いことが考えられます。
ただ、実際の割合は、関西エリアで13.5%、東海エリアで8.4%に留まっており、いかに関東圏のユーザーが多いかが分かります。

県別ユーザー傾向

それでは、都道府県別に見てみましょう。
まずは、都道府県別のユーザー数を上位10件、下位10件を洗い出してみました。

みなさんの予想通り、圧倒的なユーザー数がいるのが東京都で、そのユーザー数は560万人以上となっています。
次いで、大阪と神奈川が100万人に近い人数で続き、ちょっと離れて愛知、福岡と続きます。
エリアごとのシェアでは、大きく引き離されているものの、都道府県単体の値では、大阪、愛知、名古屋は非常に上位に来ることが分かりました。

一方、ユーザー数の少ない都道府県を見てみると、最も少ないのが高知県で、そのあとに鳥取県と山梨県が続きます。
東京都の隣である山梨県のユーザー数が非常に少ないのは意外ではありますが、上位の都道府県と同じように人口に比例していると言えます。

それでは最後に、各都道府県におけるFacebookユーザー割合を見てみましょう。
2010年の国勢調査の都道府県別人口を元に、人口におけるFacebookユーザーの割合を出してみました。言葉を置き換えると、都道府県別Facebook普及率というようにも言えそうです。

ユーザー割合上位10件を見てみると、意外な県が入っていることが分かりました。その県とは…富山県です。
沖縄県は意外に感じるかもしれませんが、ユーザー数は14位とベスト10には漏れたものの上位に位置しています。
しかし、富山県のユーザー数は全体の25位と決して上位にないにも関わらず、人口における割合では9位と高い普及率を誇っていることが分かりました。

また、下位10件も特徴的です。ユーザー数の少なさでは、東北、山陰、四国、九州など、各地方にまんべんなく分布していました。
しかし、人口におけるユーザー割合では、東北、北関東エリアの割合の低さがが非常に目立ちます。
特に、関東エリアに含まれる埼玉県がワースト7位に位置するのは、東京都に隣接する神奈川とは対照的です。また、栃木県や茨城県もそれぞれランクインしています。

まとめ

このように都道府県別に見てみると、東京都が圧倒的であることが分かりました。それが、関東エリアのユーザー数と割合を引き上げていることは間違いありません。
しかし、その関東エリアの中でも、埼玉県と神奈川県を比較して見えてくる人口におけるユーザー割合といった数値から、関東でひとまとめにすることも乱暴のように思えます。

また、地方であっても、大阪や名古屋はもちろん、福岡や広島、札幌といった各地域の中核都市では、ユーザーの割合が高いことも特徴的であると言えます。絶対的なユーザー数は少ないとはいえ、その地域に占めるユーザー割合を考慮することで、積極的な地方戦略を行うことも十分可能ではないかと思います。

今回ご紹介したデータは、上位下位のそれぞれ10都道府県のデータとなっていますが、全都道府県のデータもご用意しています。
これらのデータをご覧になりたい方は、ぜひこちらからお問い合わせください。

アクトゼロ/山田佳祐