勢力図が塗り替わる?Facebook watchで始まる新たな動画チャンネル

20170906

こんにちは、アクトゼロの山田です。
ここ数年、インターネット上のコンテンツとして無くてはならない存在となったのは、間違いなく動画コンテンツではないでしょうか。YouTubeを始めとして、Netflix、Hulu、そしてAmazonといった巨大なサービスがしのぎを削り、ユーザーを獲得するために熾烈な争いを繰り広げています。

特にここ数年、ユーザー獲得の流れに拍車がかかり、既存のコンテンツプロバイダーが提供する動画コンテンツだけでなく、オリジナルの動画コンテンツを制作し差別化を図ることで、他社を牽制する動きが活発になってきています。そんな、動画サービスに新たなプレイヤーが参入することになりました。みなさん、おなじみのFacebookです。

「watch」は、Facebook版YouTube?

Facebookがリリースした動画サービスは「Watch」という名前で、先週(現地時間8月31日)米国で開始されました。オフィシャルの情報によると、米国外でもそのサービスを拡大されることが明言されており、各国で順次利用できるようになるものと考えられます。

この「Watch」というサービスは、コンテンツクリエイターが制作した番組(動画)を、一般的によくあるカテゴリでの検索はもちろんのこと、Facebookならではの友達の視聴を元にしたレコメンドなどによっても探すことができるものです。さらに、実際に番組の視聴中に他の視聴者と交流を持つこともできるというのもあり、この辺りはFacebookの強みを生かしたものだと言えるのではないでしょうか。

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Facebookが提供するWatchの画面イメージを見ていると、「メジャーリーグ(MLB)」が番組としてフィーチャーされている等、多くの人が興味を持つようなコンテンツがラインナップされていることが窺い知れます。

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今のところ、限られたクリエイターにのみに「Watch」での番組提供が許可されており、その制作にFacebookから費用が支払われているようですが、今後は一般のユーザーにも解放されるプラットフォームを目指すようです。さらに、その先には広告が導入され、その広告収入をクリエイターとFacebook社でシェアする形となると考えられます。

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まだ具体的なサービスの開始はアナウンスをされていませんが、コンテンツを保有するクリエイターは日本にも多く存在増しますので、そう遠くない将来、ここ日本でもサービスが開始される可能性も十分ありそうです。

迎え撃つYouTube、Facebookに勝算はあるか?

FacebookがWatchをリリースするのに合わせたかのうように、動画サービスとして確固たる地位を確立したと言えるYouTubeにも変化が訪れています。まず分かりやすい形で大きく変化したのはサービスのロゴで、象徴的な再生ボタンをアイコンに「YouTube」とひとまとめに表示する形態となりました。※下記オフィシャルイメージです。
YTLogo_old_new_1680また、当然、中身もアップデートされており、特にモバイル版ではこれまでPC版のみだった再生速度の変更、そして、動画の向きが自動選択されるようになっています。この動画の向きは非常に重要で、SNSで多くなっている縦型の動画をきちんと縦に表示されるようになったことは、若年層へのアピールにも繋がるはずです。

Desktop evolution
このように、Facebookの動画戦略に対して、真っ向から受けて立つ形になるYouTubeですが、どんなにFacebookが追い上げてきたとしても、やはり先行者としての強みはあるように思います。なぜかと言うと、サービスで抱えるコンテンツの数や質といった点で、サービス期間が長い方が大きな優位点になると考えられるからです。

大手のコンテンツプロバイダーのコンテンツ配信は当然あるとして、YouTuberと呼ばれる独自の配信者を抱え、他にはないコンテンツを有しているのは、圧倒的なアドバンテージと言えます。また、単なる動画を閲覧するサービスとしてだけでなく、音楽を”聴く”サービスとしても認知されており、数多くのアーティストが新譜をいち早く公開する等、メディアとして揺るぎない存在にもなっています。ただ単に、動画を見るという目的だけでなく、時間を過ごすために豊富なコンテンツがあることが、YouTubeのサービスとしての特徴でもあります。

今後、Facebookが動画サービスの領域で、どれくらいの地位を確立することができるのか、機能としての使いやすさはもちろんのこと、どれだけのコンテンツをラインアップできるのか、その一点に尽きるのではないでしょうか。そう考えると、YouTubeという、立ちはだかる先行サービスの壁は非常に高いものであると言えそうです。

アクトゼロ / 山田