「テレビ」を侵食し続けている「インターネット」、その証明

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2015年7月7日、博報堂DYメディアパートナーズが「メディア定点調査2015」の結果を発表しました。この調査は、生活者のメディア接触や、デバイス・サービス等の利用実態を把握することを目的に実施されており、今年は調査開始の2006年から10年目となるのだとか。

2006年当時、日本ではまだスマートフォンという言葉が今日ほど一般的でなく(ウィルコムW-ZERO3!懐かしい…)、携帯電話の番号ポータビリティ制度がようやく開始した年でした。アメリカではようやくfacebookやtwitterといったソーシャルメディアが一般にサービスを開始した年でもあります。そんな当時と現在ではメディア接触に関してどのような変化があったのでしょうか。(以下のグラフは「メディア定点調査2015」より引用)

「携帯・スマホ」「タブレット」でメディア総接触時間の1/4以上へ

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1日あたりのメディア総接触時間は383.7分で、昨年とほぼ変わらず横ばいでしたが、デバイス別の内訳で変化が見られました。「携帯・スマホ」「タブレット」が割合を増し、それ以外の「テレビ」「ラジオ」「新聞」「雑誌」「PC」の割合は微減しています。

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上のグラフは、割合で表現したものです。2006年から伸ばしているものは「携帯・スマホ」のみで、モバイルシフトの傾向にあることが如実に証明されています。「タブレット」と合わせた数字は26.3%と、全体の1/4を超えるようになりました。これらに加え「PC」も含めた、いわゆるインターネット接触時間は、全メディア接触時間の約45%を占め、一日の大半はネットに接触している結果となっています。

確実に進行している「テレビ離れ」

対してテレビは割合を年々減らしており、今年初めて40%を割り込み、39.9%となりました。”テレビ離れ”という言葉を耳にしますが、それを証明した数字であるといえるでしょう。

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上の発表とちょうど同じ7/7に「日本人とテレビ2015」調査の結果概要が発表されました。これは、NHK放送文化研究所が5年ごとに実施している調査になります。(以下のグラフは同調査から引用)

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休日以外の日にテレビを見る時間は、2010年までは長時間化傾向が続きましたが、この5年では「ほとんど、まったく見ない」人と「短時間」視聴の人が増加、「長時間」視聴の人が減少し、全体の視聴時間は初めて“短時間化”する傾向に転じたと報告しています。また、年代別で見ると「ほとんど、まったく見ない」人が20~50代で増加しています。

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 ネットで動画を見る人は50%と全体の半数に達しています。「テレビよりインターネット動画のほうが面白いと思う」と回答した人は27%、「時間があるときは、テレビよりも動画のほうを見る」と回答した人は17%となりました。「テレビよりインターネット動画のほうが面白いと思う」と回答した人の割合は40代以下で高く、特に20代以下では半数以上の人がそう感じると回答しています。

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8つに大分したメディアの中で、1番目に欠かせないメディアはどれかという調査では、テレビがトップになったものの、この5年で5ポイント下げ、対してインターネットが占める割合が伸びています。年代別で見てみると、特に20~30代においてこの傾向が強く見られるようです。

これらのデータは、スマートフォン等の新たなデバイスの普及に伴って、通勤中などの隙間時間を埋めることによって新しい接触時間を作り出しただけでなく、他のメディア接触時間を削ってネット閲覧に費やすほど、スマホ等が生活者の日常に定着しつつあることを証明するといえるのではないでしょうか。

Photo by Daniel Go Japanexperterna.se