”ジャカルタ日本祭り”レポート・後編

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インドネシア在住の日本人や、在イ大使館が実行委員会となって運営され、今年で4回目を迎えた「ジャカルタ日本祭り」。先週に引き続き、先月9月30日にインドネシア・ジャカルタで行われた、「ジャカルタ日本祭り」の”クロージングイベント”の様子をレポートします。(参照:”ジャカルタ日本祭り”レポート・前編

”クロージングイベント”のステージイベント

9/30(日)、クロージングイベントが行われるモナス(独立記念塔)のふもとに広がるムルデカ広場(日本で言うと、神宮外苑がイメージに近いでしょうか)の会場には多くの観客が集まりました。天気は快晴。2年前は終日大雨だったということで、今年は祭り日和の天気となりました。風があり、会場の日除けテントの中に居ると、けっこう涼しく感じます。
写真左:facebookを通して集まったというJKT48ファンのみなさん
写真右:会場には浴衣姿のインドネシア人の皆さんも。この3人は大学の日本語学科の学生さん。まだ勉強して2年とは思えない流暢な日本語を話されていました。

多くの観客が見守る中、11時頃、ステージでは大江戸助六流太鼓の演舞によってイベントがスタート。メインステージでは様々なイベントが繰り広げられました。

インドネシアの歌手による歌や、ジャワ島の踊りなど、インドネシア人による演し物も披露されました。

「can’t take my eyes off you」の曲に併せてダンスするキティちゃん。可愛らしい仕草に、観客からは黄色い歓声が上がります。

 素人さんによるのど自慢大会。インドネシア人は日本の歌を、日本人はインドネシアの歌を歌うことがルールです。予選を勝ち上がってきた皆さんなので、誰もがとても歌が上手でした。写真左はSMAPの「世界に一つだけの花」を熱唱する女性。右の男性は演歌で「愛してる~♪」とコブシを効かせていました。異国の地で、外国の方が器用に日本語で歌う姿を見ていると何かこみ上げるもの感じます。インドネシアの皆さんもそのようで、日本人がインドネシア語で現地の歌を歌うと、観客から大きな歓声が上がっていました。ずっと見ていても飽きないように感じました。

会場ではゴミ箱が設置されており、燃える・燃えない等に分別する運動が行われていました。その活動を紹介するコーナーでは、JKT48のメンバーが登場。ゴミの分別について啓蒙していました。写真左から、メンバーのShaniaさん・Melodyさん・Nabilahさん。

他のメンバーの皆さんも、夜に行われるライブにスタンバイ中でした。帰国便の関係上、夜に行われるライブの様子はレポートできないのが残念でしたが・・・。

 ジャカルタに根付く日本の伝統

会場の一角からは、小気味よい独特の太鼓のリズムによるお囃子が演奏されていました。山車の上に10人程度の子供たちが太鼓を叩く姿がありました。ジャカルタ神輿連の皆さんです。ジャカルタ在住の祭り好きの日本人15人が幹部として中心になって活動しており、祭りの時には日本人・インドネシア人が半々で、あわせて100人以上のメンバーが集まり、良い日イ文化交流の場になっているそうです。

お話を聞かせてくれたのは、右写真の男性、雨笠さん。もともと埼玉・加須のご出身だそうで、そこのお囃子をアレンジしてジャカルタのお囃子を作ったのだとか。お囃子を演奏する子供たちは、ジャカルタ日本人学校の和太鼓クラブの子供たち。道理で太鼓を叩く姿がさまになっていたはずです。お囃子を演奏しながら、山車が祭り会場を練り歩きます。この立派な山車は昨年、新調したものだとか。

山車のほかに、3基の立派なお神輿も会場を練り歩きます。子供御輿、女神輿、男神輿の順番で、威勢良い掛け声とともに担がれていました。この風景だけを見ると、異国の地であることを忘れてしまいそうです。インドネシア人の方も楽しそうに祭りに参加している姿が印象的でした。

阿波踊りを披露したのは、阿波踊りサークル「キラキラたぬき」の皆さん。キラキラとは、インドネシア語で「おおよそ・だいたい」という意味なのだとか。ジャカルタに在住の中砂さんご夫婦(写真右)が中心となって、数ヶ月前に結成したばかりなのだそうです。奥さんが徳島ご出身で、メンバーに本場の阿波踊りを伝えていらっしゃいます。「インドネシア人はダンスをするのがもともと好きな人たちなので、すぐにマスターしてくれました」とお話して下さいました。

 会場の風景

ステージ以外にもいろいろなイベントが行われています。 会場を少し回ってみましょう。

夕方が近くなるに連れて、どんどん人出が多くなってきました。昨年はおよそ3万人の人出があったそうですが、今年はおよそ4万人に近い人出が予想されています。

ジャカルタの日本食レストランからの出店でしょうか。日本の祭りでもお馴染みの食べ物を売る店も沢山出ており、多くインドネシア人が買い求めていました。たい焼き、たこ焼き、かき氷、焼きそば・・・じゃなくて焼きうどんなどなど。たこ焼きは4つで確か200ルピア(約160円)。レートから考えてもけっこうお高い感覚ですが、お祭り値段といったところでしょうか。他にもお弁当や日本のカレーライスなんかも見かけることができました。イスラム教徒が国民の9割を占めるため、飲酒する人が極端に少ないのですが、日本人向けなのか、ビンタンビールも売られていました。

また、様々な企業がブースを設置してプロモーションを行なっていました。日系企業のブースを覗いてみましょう。

東南アジアでの展開を急速に進めているサントリーは、お茶飲料「みらい」を紹介するブースを開いていました。もともと、「みらい」はタイで売出したのですが、この祭りの直前、9/28にインドネシアでも発売を開始したのだそうです。インドネシアでは緑茶にも砂糖やシロップを入れて飲む習慣があるため、甘い味がついています。

インドネシアでは、日本製の自動車・バイクが市場の9割近くを席巻しており、市内を見渡しても日本車をよく目にします。ホンダのブースでは、コスプレするモデルさんとバイクと一緒に写真撮影ができるイベントを行なっていました。

 現地の文化や生活習慣を的確にとらえ、日本とは異なった価値提案で成功した海外事例でよく挙げられるのが「ポカリスエット」。日本では、スポーツ飲料としての認知が高いですが、インドネシアでは熱病時やラマダン(断食)中の栄養・水分補給に役立つと、医療関係者に地道に説明し、商品の認知度を高めたのだそうです。今ではインドネシアで年間4億本以上売れているのだとか。現地のTVCMにJKT48を起用していることからか、ポカリスエットのブースではAKB48が日本語で歌う「ヘビーローテーション」に併せて踊るWii?のゲームに長蛇の列ができていました。 

非公式ながら、会場のあちこちには日本のアニメやマンガのキャラクターのコスプレをしている人たちを非常に多く見かけました。愛好家同士のオフ会の場となっているようです。インドネシアでも、日本=サブカルチャーといった印象もすっかり定着していました。

AKB48「ヘビーローテーション」でヲタ芸を打つ皆さんと、鑑賞するみなさん。
AKB/JKT、インドネシアで大人気ですね。

 この時点で時計の針は16時。ジャカルタ市街から空港までの渋滞を考えると、会場に居られるのはここでタイムアップ。この後、高知よさこいや沖縄エイサー、昨日リハにお邪魔したMay J.さんの
ライブ、JKT48ライブや盆踊りなど、さまざまなイベントが目白押しで残念ですが、会場を後にしました。

 空港に向かうタクシーの中から夕方のジャカルタ市街地を望む

ジャカルタという異国の地に根付く日本の文化と、それを発展・継承する人々、そしてそんな文化を楽しむ人々の姿を目の当たりにすることができました。「ジャカルタ日本祭り」、いちど訪れてみると様々な発見があると思います。

◆ジャカルタ日本祭りHP:http://www.id.emb-japan.go.jp/matsuri/jakjapan2012_jp.html

番組告知!
 「ジャカルタ日本祭り」の様子や、May J.さんのライブの様子がNHKで放送されます。是非、チェックしてみて下さい!
J-MELO(ホームページはこちら
■国際放送:10/15(月)日本時間8:30~ NHKworld ※リピート放送あり
■国内放送:10/28(日)2:15~ BSプレミアム ※土曜深夜