企業が次に狙うべきなのはキッズ?

20171213

こんにちは、アクトゼロの山田です。
2017年も12月に入りあと数週間で終わりを迎えようとしています。師走の忙しいところちょっと立ち止まって、新しく来る2018年にどういったことに取り組むのかを考えてみませんか?今回取り上げたいのは、企業がターゲットとするべき年齢についてです。

Facebookが低年齢向けサービスをリリース

12月の上旬、Facbookは新たなサービス(アプリ)をリリースしました。そのサービス名は「Messenger Kids」。
名前の通り、子ども達を対象にしたメッセンジャーアプリとなっており、これまで13歳以上でしか利用できなかったFacebookの年齢制限は6歳にまで引き下げられています。この「Messenger Kids」は、友達とのやり取りはもちろん、家族間のコミュニケーションを前提としており、大人用のMessengerとはかなり立て付けが異なるサービスとなっています。

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中でも特徴的なのは、このサービスを利用するには保護者がリードして設定しなければならないフローになっている点です。保護者が、子供の名前などを入力して登録するという形態になっているのです。6歳の子供が自分のスマートフォンを持っていることはまだまだ少ないですから、保護者が主体的に登録を行うのは当然のことかもしれません。

ちなみに、アカウントの開設だけでなく友達申請やその承認に至るまで、各フェーズごとに保護者が介在する手法を取っており、いじめに繋がるような行動や問題が起こった際には、それを報告できる仕組みが提供されており、それは保護者にもしっかりと通知されます。

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「Messenger kids」は、サービス名こそ子供に向けたものとなっていますが、実態は保護者と共に使うサービスとなっており、かなり安心感の強い内容になっていると感じます。子供の主体性を尊重して…と、自由に使えるサービスが多く存在する中、利用する子供の安全面がしっかりと考えられたものになっているという印象を強く受けます。

企業の顧客囲い込みはより低年齢化の方に進んでいる?

実はこうした子供向けのサービスは、Facebookだけに留まりません。例えばGoogleでも提供されており、中でもインパクトが強かったのものに「YouTube Kids」があります。Googleは他にも、「Family Link」というサービスも提供されており、子供や家族といった領域まで、Webサービスの範囲を積極的に広げ始めています。

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こうしたターゲットの拡大戦略を取る目的として、顧客の母数を増やすという当たり前の理由の他に、大きく2つの狙いがあると考えられます。

まず1つ目が、若齢の頃からサービスを利用してもらうことで、ライフタイムバリュー(LTV)を高めていこうという点です。当然ですが、より早い段階でサービスを利用し始めてもらうことで、生涯でそのサービスに支払う対価は必然的に高くなります。なるべく早い段階で利用を開始してもらい、なるべく長く利用し続けてもらいたいということです。

そして2つ目に、直接料金のやり取りが発生していない無料サービスの場合、利用者の詳細なデータを早い段階から収集を始めら狙いがあります。そうして集められたデータは、CRMでの活用だけに留まらず、Web広告配信時に活用できるなど、間接的な収益を生み出すことに繋がります。その個人に関するデータが多ければ多いほど、活用時の精度が高まるため、より早い段階からデータを収集することは非常に価値のあることなのです。

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ちなみに、こうした顧客層を若返らせようという動きは、Webサービスだけに留まらず、リアルな商品や店舗サービスでも多く見受けられるようになってきています。例えば、高級アパレルブランドが若者に影響力のある人物とコラボした商品を開発したり、高級自動車メーカーが多様なファイナンス・プランを用意して若い世代が買いやすくしたりしているのは、まさに若いうちからブランドの顧客として繋がっておこうという戦略の表れと言えます。

ただ、当然ながら、今回のように正真正銘の”子ども”を対象とする場合、自己責任によって利用や購入ができる大人と違い、ただ単に買えることや利用できることが最重要なのではありません。商品やサービスが子供が購入、利用する上でその安全性が保たれているか、あるいは”いじめ”といったリスクを生み出すのではないか、といった大人相手とは異なる新たな視点を持つ必要があるのです。また、安易にターゲットの年齢を下げすぐに収益に結びつけようとするのは非常に危険で、あくまでも長期的な視点に立った戦略も前提となります。

そう考えると、ただ単に「子供向けに作ろう!」といった企画だけで済まなくなり、長期的な顧客として子ども達をどう育んでいくのかといった、企業内でしっかりと議論を重ねなければなりません。そして、企業と個人が長期的にWin-Winの関係をどうやって築いていけるのかということを考えることこそが、今企業に求められているのではないかと思います。

みなさんの会社にとって、子どもとはどういった存在でしょうか?

アクトゼロ / 山田