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Twitter140文字制限緩和は巻き返しの狼煙となるのか?

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今月の19日、Twitterはこれまで1回のツイートで140文字までという文字数制限を緩和して、写真・動画・GIF・投票・引用ツイートが文字数としてカウントされないように仕様を変更しました。これまでは、ツイートに添付された画像や写真のリンク先URLも140文字のうちにカウントされていましたが、今後、それは含まれないようになるようです。

これにより、これまでよりもやや長文でツイートすることができるようになりました。ちなみにこの緩和策は、今年の5月にTwitterの公式ブログで発表されていました。

今回の緩和策は10,000文字だったのかも!?

昨年の8月には、ダイレクトメッセージ(DM)においてそれまでツイート同様あった140字までの文字数制限を廃止して、1回で最大1万文字まで送れるよう変更しました。

Twitterはどちらかというとプライベートよりもオープンの状況下で行う情報発信・交信が主体です。しかし、近年のFacebook MessengerやLINEなどといったプライベートの状況下でやりとりを行うチャット機能主体のSNSサービスの人気の高まりもあり、フォロー・フォロワーという、比較的プライベートな状況下で行われるコミュニケーションに関しては文字数を制限する必要が無いと判断されたのでしょう。

こうした改変を背景になのか、今年の1月にはツイート自体も140文字ではなく、1万文字までに仕様変更することを検討していると、米国メディアが報道しました。(参照:Twitter Considering 10,000-Character Limit for Tweets) この報道を受けて、Twitter社のCEOジャック・ドーシー氏はこんなツイートを行っていました。

自ら長文のテキストを画像上に記し、”テキストのスクリーンショットを撮ってツイートしているのを見かけるが、そのテキストが実際にテキストならば検索してハイライトできる”と、改変を匂わすようなメッセージを発信していました。確かにTwitter上では長文を投稿するための手段として、一枚の画像にテキストを書き込んで添付しているツイートもしばしば見かけますよね。

一方、ネット上では批判も多く、「ブログと何が変わるのか?」などの声が多く上がっていました。結局その後、5月発表・9月実装された、今回の140文字制限の緩和策に至った訳ですが、もしかしたら今後更に長文化させるための布石なのかもしれません。

そもそもなぜ「140文字」なのか

インターネットやSNSが流行る以前、いわゆる今で言う「ガラケー」しかなかった頃、テキストでの通信はショートメッセージサービス(SMS)でメールのやりとりを行っていました。電話番号さえ分かればテキストメッセージを送ることができるので私もしばしば使っていますが、このサービスの文字制限は160文字です。Twitterの140文字制限はこれが深く関係しています。

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ドイツの通信会社のエンジニアだったFriedhelm Hillebrand氏はテキスト・メッセージのの生みの親と言われています。90年代の半ば、SMSの規格策定にあたり、簡潔に情報を伝えるにはどのくらいの文字量が適正なのかタイプライターを使って調べたところ、160文字が最適であることを発見し、別の調査でも、ハガキで書かれた文章の多くは150文字程度だったことから、上限文字数は160文字に決定されました。(参考

Twitterはこの、SMSの上限文字数160文字を参考にして、140文字をメッセージ用として使用して、残り20文字をユーザー名の表示に充てる仕様を採用しました。

情報の質がSNSの価値?

結果的に140文字制限を”緩和する”ことで現在は決着をつけているTwitter。140文字制限は時に不便に感じることもありますが、1万字のような長文ツイートが解禁になったとき、全文を読むことが前提となった投稿が増えると、Twitterの特性である、さっと読める手軽さ、タイムラインの一覧性、会話のキャッチボールなどは失われることになると思います。果たしてこれがTwitterの改善となるのか、改悪となるのか…。

一方で、少ない文字数に限られることにより、発信できる情報量には限界があり、ひいては発信できる情報の質には限界があります。即時性はあっても、有益な情報を多く蓄積させることはTwitterは得意ではありません。文字制限が、愚痴などのようないわゆる「つぶやき」を多く発信し、価値の低い情報が集まりやすい状況を作っているともいえるでしょう。

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近年、コンテンツマーケティングのように、有益な情報を発信し、web上に蓄積・検索させるといったマーケティング活動が注目を浴び続けています。価値のある情報が集まるところこそ、ユーザーが集まる場となり、結果的に目標の成果に結びつけられる場になります。

前述した、Twitter社のCEOジャック・ドーシー氏の、画像がテキストだったら検索して…というツイートはTwitterに集まる情報の質を上げたいという意味があるように思えます。一方で文字制限と長文解禁の双方にあるメリット・デメリットのジレンマを抱えているのかもしれません。

日本では、Facebookに並ぶ人気と普及を見せているTwitterですが、実は世界的には大苦戦中です。世界規模で見たとき、アクティブユーザー数はトップのFacebookに5倍以上の差を付けられています。米国内ではかろうじて3位に位置していますが、1位のFacebookと2位のFacebook Messengerを同一と考えれば圧倒的な差は歴然で、4位Pinterestとの差も僅差です。(5位のInstagramもFacebook傘下ですね。)

しばしばTwitterの売却の噂も耳にしますが、今回の小さな仕様改変から始まる(?)サービスの改善策が、果たして巻き返しの狼煙になるのか、それともそのまま焼け燃えてしまうのか…?今後の動向に注目したいと思います。

Claudio Toledo m shaff