中国人観光客の攻略で重要な2つの“○○期”

こんにちは、アクトゼロの山田です。

10月の上旬、東京の街は観光客と思われる外国人で溢れかえっていました。外国人といっても、その言語から中国からの観光客が多いのは明らかです。
それもそのはず、10月1日~7日は、中国で「国慶節」と呼ばれる大型連休の期間で、多くの中国国民は旅行をしたりレジャーを楽しんだりしているのです。
その量高地のひとつ、日本旅行に訪れる中国人観光客は年々増加しており、他の国からの観光客と比較して“買い物”を沢山することから、「爆買い」といった表現をニュースで目にするようになりました。

当然ながら、そういった日本に旅行に訪れる外国人に対しプロモーションを仕掛け、さらに多くの買い物に繋げようという動きが、以前にも増して強くなっています。
我々アクトゼロへも、そういった外国人観光客向けのデジタルマーケティング施策のご相談が増えている状況です。このマーケティング施策は、(訪日)インバウンドマーケティングと呼ばれています。

そのインバウンドマーケティングを考える上で重要なのが、2つの“○○期”で、押さえておくべき最も基本のポイントとなっています。

自国内にいる旅行前「検討期」

まずはじめの「○○期」は、自国内で旅行の計画を立てている時期で「検討期」と呼ばれます。「検討期」のマーケティング手法としては、デジタル領域でのアプローチが非常に強く、インバウンドマーケティングの核となる部分とも言われています。

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中国人も日本人と同様、旅行の計画を立てるためにインターネットを利用しています。例えば、宿泊地を中心にして、立ち寄れる観光スポットやショッピングスポットを、我々が普段そうしているように、検索したり情報サイトを回遊したり、そういった行動をとります。その行動をターゲティングして広告を使ってアプローチしたり、関連するようなSNSアカウントを使って口コミを生み出したりできます。中国は日本や欧米とインターネット事情が異なり、独自のサービスがあるのも特徴的です。※イメージは中国の検索大手百度。

ただ、中国からの旅行者の多くは行動がある程度制限されるツアーで来日していることから、立ち寄り場所やサービスの利用というよりは、お土産として何を買って帰ってもらうかというところが目的になってきています。また、中国人の観光客は、“買い物リスト”を作り、あらかじめ日本で買うものを決めてくる傾向が強いため、早々にアプローチをして、買い物リストに入れてもらうというのが、インバウンドマーケティングの目的となっています。

日本に旅行中の「滞在期」

そうしてもう一つが、日本に旅行に来ている期間である「滞在期」です。
この日本に滞在している期間では、デジタル施策は少々弱くなるため、駅や店頭といったリアルなアプローチが有効とされています。直接的な購買に繋げるようなクーポン配布やインセンティブの提供、もしくは店舗に誘導するような交通広告を多く見かけるようになりました。

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最近では、ジオターゲティングを活用してリアルな場所に連携してデジタルでの接触は可能ですが、まだまだ効果測定が難しことから、リアルなアプローチの方に分がある状況であると言えます。

このように、インバウンドマーケティングを考える際には、「検討期」と「滞在期」という2つのフェーズでしっかりと分け、それぞれにアプローチ手段をプランニングすることがスタンダードとなっています。当然ですが、各フェーズごとの目的が異なるため、目標とする指標もそれぞれに設定しなければなりません。各フェーズの成果を分析することで、施策でのウィークポイントも浮き彫りになってきますので、次への改善もやりやすくなります。

中国人を始めとする外国人観光客へのアプローチを考えるにあたって、もっと基本となる「検討期」と「滞在期」。
まずはそこを分けて、アプローチを考えてみませんか?

アクトゼロ / 山田