Instagram

【第1回】企業はInstagramをどう活用していけばいいのか考えてみる

アクトゼロの藤村です。木曜日のプランナーズブログをお送りします。

先日弊社高寺の記事でもご紹介した通り、ここ最近、急激にお問合せを頂くことが増えているInstagramの企業利用。
2010年にリリースされて以降順調にユーザー数を拡大しながらも、日本国内の企業事例ではFacebook・Twitterの2大ソーシャルが圧倒的で、ビジネスとの親和性が高いメディアとして、広く認識されてはいませんでした。
多数の企業が本格的に活用を検討するようになったのは、ざっくり2014年半ば頃からかなと感じていますが、まさに2014年はInstagram飛躍の年でもあったようで、1年間でMAU一億人増と絶好調だった模様。
急激に勢力を拡大している背景には、スマートフォンの普及によって日常でのスナップがライフスタイルとして定着したこと、セルカ棒などの登場で自撮りカルチャーが浸透したことなどが挙げられるのではないでしょうか。

F1層を中心に、生活の一部としてソーシャルに触れて育ったC2層の若い世代に特に強いとされているInstagramですが、FacebookやTwitterなどのテキスト主体のメディアとは、コンセプトも特徴も大きく異なります。

まずは、企業がInstagramを活用するにあたって障壁となりやすい、3大ウィークポイントをおさらいしてみましょう。

1.外部送客ができない

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現時点では、ソーシャルメディアを自社メディアへの誘引手段として活用する企業が大多数ですね。
Instagramの企業活用(運用)で最も頭を悩ませるポイントのひとつが、外部サイトへ遷移させられない仕様です。
投稿画像にはコメントの併記が可能ですが、コメントエリアでURLにリンク情報を持たせることはできないため、ポスト上は単なる文字列としてしか表現されません。
ソーシャルメディアは、ゴール(自社メディア)へのジャンプ台でなく、発信する情報にメディアとしての付加価値が求められる時代へ変わりつつあります。
Facebook広告の仕様変更や、米国その他でスタートしているインスタント・アーティクルズ等の流れにもその流れを感じずにはいられませんが、Instagramはユーザー抱え込み型ソーシャルとしての、先進メディアと言えるかもしれません。
(広告での外部リンクは可能ですが、現時点ではパートナー企業に限定した出稿のみ許可されている状況です。通常企業の出稿はできません)

2.拡散し辛い

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Instagramには外部送客手段もありませんが、拡散導線もありません。
スマホオフィシャルクライアントにはFacebookでのシェア、Twitterへの引用の二つのメニューが設置されていますが、いずれも外部のソーシャルメディアと連携した仕組みになっており、独自のシェア導線は用意されていません。
Instagramの機能は極めてシンプルで、基本的には投稿に対して「いいね!」をつけるか、コメントを書き込むかに限定されています。

3.公式インサイト機能がない

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昨年の9月初旬頃、Instagramは公式ブログで「アクセス解析ツールの近日公開」を発表していますが、未だリリースには至っていません。
フォロワー数の増減や、ポストごとのエンゲージメント率の指標の把握が困難となると、運用面のPDCAが回せなくなります。
現在、非公式のInstagramインサイトツールは多数発表されていますので、数値を取ること自体は可能ですが、社内リソースだけで月次のレポーティングを回すとなるとなかなかパワーがいります。

自社メディアのPV向上に寄与せず、バズらせることも難しい。更には公式で数値も取れない。
InstagramはFacebookやTwitterと比較しても制限が多く、効果的な活用のイメージがなかなかつきづらいメディアとして捉えられがちです。

では、何故ここ最近急激に、多数の企業がInstagramの利用を検討しはじめたのでしょうか。

今回はInstagramネガティブキャンペーンのようになってしまいましたが、来週は企業事例などをご紹介しながら、Instagramの真価と可能性について考えてみます。