2014ブラジルW杯を機に盛り上がる、サッカーバイラル動画広告

金曜日のネットマーケティングレポートをお送りします。
アクトゼロの黒沼(@torukuronuma)です。

ギリシャ戦残念でしたね…。2014ブラジルワールドカップも盛り上がっていますが、このタイミングでバイラル動画でもサッカーを題材としたものが次々とリリースされています。今日は各社の取り組みから主なものをご紹介します。

brazil

Beats by Dre “The Game Before The Game”

Apple社による買収でも話題になった高品質ヘッドフォンブランドとして知られる、Beats by Dreによるバイラル動画です。ブラジル代表ネイマールとその父のやりとりを中心に通じて、重要な試合に向けて、周囲の騒がしい世界からヘッドフォンを身に付けることで自らを隔絶し、コンセントレーションを高めていく選手たちの姿と、試合開始を心待ちにする観客の様子を描いた動画です。6月5日に公開されて、公開1週間で800万再生を呼んでいます。

adidas Football “House Match ft. Beckham, Zidane, Bale and Lucas Moura”

ベッキンガム宮殿とも呼ばれる豪華絢爛なベッカムの自宅に、かつてのサッカー界の大スター、デビッド・ベッカムとジダン、そして新時代のスター、ガレス・ベイルとルーカス・モウラが一同に介しています。サッカーゲームに夢中になっているニュースターの二人に対して、ベッカムが挑発します「勝負するか?」その言葉をきっかけに、豪華な室内でサッカーが始まってしまいます。トロフィーの数々の並んだ棚にサッカーボールが直撃してしまい粉々になってしまいます。ベッカムはショックを受ける振りをしますが、すぐに試合再開です。最後はジダンがシャンデリアにゴールを決めて、粉々にします。それを嬉しそうにみるベッカム。メインコピーが示されます。「サッカーは一生もの」

引退後もなおサッカーの楽しさを忘れない往年のスターを通して、サッカー文化の普遍性を上手く描いたバイラル動画です。6月6日公開から1周間で1,300万再生を超えています。

日清カップヌードル “SAMURAI in BRAZIL”

日清カップヌードルによるサプライズバイラル動画です。フリースタイルフットボーラー世界チャンピオン※の徳田耕太郎が、サムライの甲冑を身につけ素性を隠しブラジルの街なかで巧みな足さばきを見せる。「世界に誇る日本ブランド」として国内向けのブランディングを行う日清食品と、世界で戦う日本人×フリースタイルフットボール世界チャンピオンというキーワードが上手く合致したバイラル動画となっています。6月9日に公開後、まだ4万再生ですがコメント欄には海外からの書き込みがどんどん寄せられています。※徳田耕太郎はレッドブル・ストリートスタイル・ワールドファイナル2012優勝者。

 世界的イベントを見逃さない「話題同調」のうまさ

TVCMと同様、各社ともワールドカップという一大イベントに合わせて、サッカーやブラジルと言った要素をバイラル動画広告のコンテンツとして選んでいます。特にBeats by Dreやカップヌードルなど、直接的にはサッカーやスポーツとは無関係に思える企業も、上手く自社の商品やブランドとの接点を見出すことに成功しています。一般消費者の興味がどこにむかっていて、その「話題」と「自社の提供している価値」の共通項がどこなのかを探す。動画コンテンツかどうかにかかわらず、ソーシャルメディア時代のマーケティング全般に共通する重要な視点を、グローバル企業は獲得しつつあります。

 

●株式会社アクトゼロ(http://www.actzero.jp/
ソーシャルメディアマーケティング、コンテンツマーケティング、YouTube・Vineなどのネット動画プラットフォーム活用で、国内有数のクライアント実績を持つ。