ネットコミュニケーションが行きつく先は…実名と匿名のあいだに

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こんにちは。アクトゼロのプランナーズブログ、木曜日は山田がお届けします。

昨今、Facebookが日本でも多くのユーザーを獲得していることを考えると、ネット上での実名利用に関する抵抗は昔ほど大きくないのではないように感じます。
ただ一方、2ちゃんねるのような匿名で利用できるサービスも根強く、ツイッターのように実名と匿名が混在しているサービスもあります。

そこで今回は、ネットにおける実名と匿名について少し考えてみたいと思います。

Facebookと対極の「Rooms」

スマホ上で匿名で楽しめるコミュニケーションサービス「Rooms」というのをご存知ですか?
これは、いわば匿名の掲示板サービスで、Facebookがリリースしたものになります。スマートフォンのアプリ上で利用できるサービスで、PCやブラウザには対応していません。

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「Rooms」は「ルーム」と呼ばれる概念を軸としたものとなっており、掲示板サービスで言うところの「スレッド」と言うと分かりやすいかもしれません。
自分からトピックスを選んで「ルーム」を作成することもできますし、他人が作成した「ルーム」に参加することもできます。

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特定のアカウントは必要なく、自分で作った「ルーム」内でのニックネームと、他人の「ルーム」に参加する時のニックネームが異なっていたとしても問題ありません。
また、参加する「ルーム」によって名前を変えることもできるため、トピックスごとに自由な発言を行うのにうってつけです。

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正にこのサービスの内容は匿名掲示板そのもので、インターネットに昔から慣れ親しんでいる人にとっては、新鮮さと言うよりは懐かしさを感じるものではないかと思います。

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ちなみに、利用にあたってFacebookのアカウントは必要がないため、既存ユーザーに対する付加価値や、新規登録者を募るために立ち上げたものではなさそうです。
正直なところ、こういった匿名サービスを、Facebookがリリースしたことが大きな驚きで、その意図はどこにあるのかをいろいろと想像できます。

実名と匿名のバランス

冒頭で、実名制の抵抗感が減ってきていると書きましたが、Facebookが本格的に日本へ上陸を果たした時には、実名での登録に対して、拒否感を抱く人が多くいたと記憶しています。
それまでは、ニックネームやハンドルネームと言う匿名性の高い方法でインターネットを利用していただ人が殆どだったため、違和感を覚える人が当然の流れでした。

しかし、実名でFacebookを利用している人が増えてくると、徐々に抵抗感が薄れてくると同時に、周りが使っているから登録するという流れも生まれてきました。
現実世界での人間関係をそのままオンライン上に持ち込むことは新鮮で、交流する楽しさが多くの人に受け入れられ今に至っています。

ただ、最近は、そういったオンラインとオフラインを問わない人間関係に息苦しさを感じているユーザーが増えたことで、“ソーシャル疲れ”といった言葉も出てきています。
そんな中、自由な発言の場として、匿名性のサービスが見直されることになってきているのではないかと思っています。
そう考えると、Facebookが「Rooms」によって、匿名で交流できる場を設けたことにも納得がいきます。

こうしたサービスがでてきたことから、ネット上でのコミュニケーションは、これまでのように、「匿名」がいいとか、「実名」がいいとか、そういった択一のものではなく、今後はこの二つをバランスよく使いこなすのが主流になっていくように思います。

日本では、個を中心とした実名のコミュニケーションと、トピックスを中心とした匿名のコミュニケーションにそれぞれ独自のカルチャーが根付いてきているように思います。今回、日本でまだ「Rooms」がリリースされないのも、2ちゃんねるのような匿名コミュニティが根付いているからかもしれません。