2011年の国内主要SNS現状まとめ

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セミナーの準備でしばらく更新が止まってしまってすみませんでした。ソーシャルメディアインサイト、アクトゼロ黒沼です。

今日は、先日行われたFacebookの企業利用セミナーの一分内容について、その要点をまとめた形でご紹介致します。私が主に担当した部分は、ソーシャルメディアの現状と国内事例のご紹介だったのですが、その中で今回は2011年現在の国内主要SNSの現状について、要点をまとめてご紹介致します。

TwitterはSNSじゃないよ」という公式発表があったわけですが、便宜上SNSとして取り扱っています。

LOOOPS斉藤さんのブログで紹介されていた、ニールセンネットレーティングス調査の図です。各社SNSのユーザー傾向を示すものとして利用しました。特徴としては、mixiは女性ユーザー利用者・若年齢者が多く(実際にはmixi公式発表では、更に女性傾向が強く、女性アクティブユーザーはが過半数でした)、Facebookは男性ユーザーが多く年齢層も高めということがわかります。Google+はローンチ直後なので、あくまで参考値です。

2011年3月時点のDACの調査結果です。mixi、Facebook、Twitterの利用者が何を目的で各SNSを使っているかという調査結果となります。mixi、Facebookでは「友人とコミュニケーションを取るため」がトップとなる反面、mixiとFacebookで大きく差がついたのは、「自分の日記、備忘録として」「気分転換・ストレス解消」の2項目でした。mixiはプライベートでカジュアルなSNS、Facebookは実名であるのも作用して普段気軽につかうというよりは、パブリックでオフィシャルなSNSであるということをしめしているといえます。

続いて、アイ・エム・ジェイの同時期のアンケート結果です。こちらは、TwitterとFacebookの2SNSのみが対象となった調査なのですが、それぞれのユーザーが何を目的としてSNSを使っているか、上位を見ていくとTwitterは「情報を集めるため」に、Facebookは「友人や新たな人間関係の構築や維持」を主目的として使われているのがわかります。

こちらは、mixiの株主向け公式発表からのデータです。mixiのPV数の推移とデバイス構成比を表しています。全体としてPV数が微減しているように見えるのは、mixiのコメントによると、「UIの改善に伴う不要なページ遷移の減少によるため」とのこと。PCユーザー数は順調に減り続け、それを埋めるようにスマートフォン経由の利用は増えているということが見て取れます。PCメインで利用していたユーザーは、どこに行ったのでしょうか?大きくモバイル(いわゆるガラケー、フィーチャーフォン)経由のアクセスに依存するmixiのユーザー構成がうかがえます。

各所で、話題になった、ニールセンネットレイティングスによるPC訪問者のグラフですが、最終的には2011年6月の時点で、PCユーザー数に関してはmixiはFacebookにすでに抜かれていたということが、明らかになりました。ここでいう訪問者数は、ユニークユーザー数とほぼ同義で、「登録ユーザー数」とは全く別の数値です。

ループス斉藤さんの記事上で公開された、他グラフですが「訪問時間数」「PV数」に於いてもいまだ、mixiは強い影響力をもちつつも、Facebookとの差は確実に縮まりつつある、ということが言えます。

同時期にMMD研究所で取られたアンケートによるSNS利用状況調査(調査パネル:男性寄り/PC経由70%/モバイル経由30%/回答)では、各SNSの登録状況についてヒアリングが行われました。ここで目立つのはmixiの「定期的に利用している」ユーザーの少なさです。さらに42%以上のユーザーは「登録しているがほとんど利用していない」と回答していることから、mixiが「昔使っていたSNS」になってしまっているのではないかと推測されます。ただし、Facebook、Twitterについても、同回答のユーザーがある程度数いることを考えると、どのユーザーもそれぞれのSNSを試しながら自分にあったものを試している状況も、うかがい知れます。


同調査のその他項目では、「実名利用」の現状と「ログイン頻度」についても調査されています。Facebookの実名利用率の高さとmixiの狭い範囲にだけわかるニックネームを中心とした利用ということがわかります。

TechCrunchの記事(2011年12月7日)でmixi笠原代表は、以下のように述べています。

ミクシィ笠原健治氏ソーシャルメディアの立ち位置の違いを語る―IVS会場で 

「(ソーシャルメディアは運営もとの)思想の違いが明らかになっている。一番特徴的なのは、Facebookは完全実名制で人の見つけやすさを提供していて、発言の重さもそれにともなったものになっている。mixiの立場は実名制だけど、それを共有することはなくて、ニックネーム性をもって、使い方はユーザーにまかせている」

ミクシィでは自社のユーザーのアンケート結果では、実名を友だちなどには出している人は85パーセント程度いるのだという。つまり、自分がつながりたい人には実名を出しつつ、そうではない人には実名を出さない。実名がみんなに見えるわけではないので、繋がりやすさは少なくなるが、親しい人たち同士で居心地のいい文化を作っているという。これは「より密な空間で心地のいい広がりを提供していて、Facebookとしては違う方向性を出している」と語った。

ソーシャルメディアの企業利用について、今最もアクトゼロでお問い合わせが多いのはFacebookページの利用についてです。

ブランドページであれば、mixiページやGoogle+ページが選ばれてもいいわけですが、そのFacebookが選ばれる理由について考えてみると、各ソーシャルメディアに集まっているユーザーの属性を、みんな何も言わずとも、敏感に感じ取っているのではないかと思います。Facebookのソーシャルグラフには、現実世界に近いがゆえに「社会」とつながっている緊張感がある。mixiのソーシャルグラフはニックネームつながりの私的でプライベートな雰囲気がある。Twitterは、個人のネットワークで場所的な盛り上がりではなく、空気のような緩くて広いつながりがある。

腰を据えて、ソーシャルメディア上でユーザーとつながろうとしている企業が、Facebookページを選ぶのは、自然な流れなのではないかと思います。Facebookだけが万能なわけではありません。各SNSの特徴を知った上で、ユーザーと向き合っていくことが肝要なのです。

それではまた次回。