すでに始まっている、Facebookを活用したリクルーティング

新卒採用と聞くと、会社説明会に参加してエントリーして…といった流れが頭に浮かんできますが、その形も少し変化しているようです。
その新しい形とは、いわゆるソーシャルメディアの活用です。特にFacebookを活用したリクルーティングがここにきて増えてきています。

今回はいつくかの事例をご紹介しつつ、ソーシャルメディアを活用したリクルーティングを考えてみようと思います。

大手企業が相次いでFacebook採用ページを開設

すでに2013年度の新卒採用に向けたFacebookページが動き出しています。
というわけで、その中でいくつかご紹介していきましょう。

■日本生命 採用
ニッセイ新卒採用Facebookページです。就活関連の情報発信とFacebook限定の採用電子ブックを配布しています。
ウェルカムページでは、コンテンツが満載のように感じますが、外部の採用サイトにリンクしているものが多く、窓口としての使い方をしています。
肝になるウォール運用は、ファン(就活学生)の参加を促すという方向性ではなく、会社説明会やセミナーといった情報の発信を主としたのもになっています。

■Honda 新卒採用
積極的に応募者に参加を促そうとしている採用ページです。
ただ、Facebook上での参加ではなく、リアルな対話の場への誘導となっており、あくまでもその窓口としての役割を担っている形です。
まだオープンしたばかりのようですので、今後新しい展開があるかもしれません。

■DNP大日本印刷 採用
こちらは、採用情報だけでなく会社の歴史や最新の技術情報など、コーポレートページに近い展開をしています。
採用という名前が付いていながら、かなり幅のあるコンテンツを持っています。このパターンのFacebook採用ページが、最も多いのではないかと思います。

■テレビ東京 新卒採用 2013
「テレビマン検定」というアプリを使って、テレビについての興味を喚起するという役割と、Facebook上で「採用している」ことを拡散をさせる役割を担わせています。Facebookページ単体で見ると、最も手が込んだ展開をしていると言えるかもしれません。

■Panasonic 採用 ~エコリク~
他社とは少し違った展開を行っているのはパナソニックさんです。
これは、単なる採用情報を発信するFacebookページというわけではなく、企業姿勢を絡めたブランディングの一環として展開しているように思えます。
内容としては、採用情報の発信をメインとしているのですが、「エコリク」というフレーズを掲げることで、同時に環境活動に積極的に取り組む企業姿勢もアピールしています。

まだまだ始まったばかり

ソーシャル就職活動のポータルサイト「ソー活.com」さまのサイトによると、Faceook採用企業数は、約400社ほど。ウォールを使った情報発信をメイン行っている企業が殆どで、独自の取り組みをしている企業はかなり少ないと言えそうです。

ソーシャルメディアを使って採用するメリットとしては、書類や面接だけでは分からない素顔の学生を見ることができる点にあります。
また、コミュニケーションスキルを測ることで個人の能力を見極め、優秀な人材を獲得するということも挙げられます。

Facebookでのリクルーティングは始まったばかりで、Facebook上での窓口として、とりあえず作ってみたというケースが殆どだと思います。
ただ、Facebookでのコーポレートページがそうであったように、今後、企業の考え方や独自性を打ち出した採用ページが出てくることは、間違いないと言えるでしょう。

企業が新卒の学生に求めるコミュニケーションスキルは、逆に、採用する企業側にも必要になってくると考えれらます。今までは、どちらかというと企業内で広報担当者にソーシャルメディアに関するスキルが求められてきたと思われますが、今後は人事や経営者といった採用に関わる方々にも、そのスキルが求められてくるのではないでしょうか。