年末のご挨拶と、僕がすべての企業はブログを運営した方がいいと考える理由

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金曜日のプランナーズブログをお送りします。アクトゼロの黒沼(@torukuronuma)です。

2013年も、もう終わりですね。今年もアクトゼロブログをご購読いただき、本当にありがとうございました。

2011年の5月から運営を開始したこのブログですが、2年半ほど運営を続けてきて、今日では公開記事数450、月平均10万PVほどのトラフィックを頂けるようになりました。普段はネットの出来事や、デザイン・ソーシャルメディアのあれこれについてお送りしているこのブログですが、今日はちょっと趣向を変えて、僕たちの会社アクトゼロがどのようにブログを運営しているのかということと、企業ブログを運営するとこんないいことがあるよ。という話をしたいと思います。もしこれを読まれている方が、会社でブログをやることになった際に、少しは役立つ情報もあるかと思いますので、年末年始で時間のあるときにでも、読んでいただけると嬉しいです。

お問い合わせが増える!

このブログを運営している一番大きな目的は「見込み客からのお問い合わせ」を増やすためです。

僕たちの会社「アクトゼロ」は、企業ソーシャルメディアプランニングを行う会社です。企業がソーシャルメディアを通して消費者との関係を築いていくお手伝いをしています。具体的には、運用計画・投稿内容の立案や、ソーシャルメディア上での広告出稿・ソーシャルメディアがらみのWebキャンペーンの企画・制作などを行っています。

「企業ソーシャルメディアの専門家」という価値と、アクトゼロを知らない顧客に対して、強引に顧客開拓していくプッシュ型の営業は相性が悪いと考えており、どちらかと言うと「ソーシャルメディアについて困っているお客様が自然とこのサイトに集まってくる」という仕組み(プル型の集客手段)をつくることが求められました。つまり、見込み客にとって有用な情報をブログで発信することで、アクトゼロの存在を自然と知ってもらい、困ったときには相談相手としてお問い合わせをしてもらおうという、ストーリーが出来上がりました。

毎月10数件の新規案件につながるお問い合わせを頂いており、新規顧客開拓の重要なチャネルのひとつとなっています。

社員が新しい情報に強くなる!

僕たちの業界で言うと、ソーシャルメディアと一般に呼ばれるサービスの多くが、海外発のサービス(Facebook、Twitterなどなど)なため、最新の仕様変更や企業の活用事例の多くは、まず英語圏からやってきます。つまり、ネット上に流れてくる最新情報にふれておくことは、企業ソーシャルメディア活用のプランニングをする人間にとっては必須スキルだと言えます。また、単に成功事例を知るだけではなく、ネットユーザーがどのような話題に敏感で、どのように「情報・ネタ」を消費しているかについて理解しておくことは、ユーザーに共有されるWebキャンペーンを設計する上で、重要な視点となります。

2011年5月時点の運用開始目的は、先ほど述べたとおり「見込み客からのお問い合わせ増」だったのですが、実際に運用を進めていくと、書くために嫌でも情報を収集しなくてはいけない状況が出来上がることで、書き手全体の情報収集能力の向上という副次的な効果が現れ始めました。

ブログでお問い合わせも集まって、書き手も最新情報をキャッチアップするようになるという、一粒で二度美味しい効果がブログ運用から産まれたのです。情報収集力が重要となるビジネスにおいては、とても有用な仕組みだと僕は思います。

会社の認知度が広がり、新しいビジネスが生まれる!

アクトゼロブログは、公式サイト内だけではなく、BLOGOSビジネス・ジャーナルに記事を提供しています。

BLOGOSは議論が活発な、政治・社会系の話題に強い大手ネットメディアです。ブログ運営が軌道に乗り始めた時に、だめもとで自薦してみたところ、ご登録頂けました。その後定期的に1面掲載・ピックアップ掲載して頂いています。アクトゼロ上のブログは業界読者の多いブログなので、どうしてもPVの広がりが限定的になっていたのですが、BLOGOSの読者という全く違う読者の話題となることで、ソーシャル上での拡散力にはずみがつき、記事内容が一般のネットユーザーに広がっていくのを感じる機会が増えました。

そして、2013年10月よりサイゾー株式会社の運営するビジネス情報サイト、ビジネス・ジャーナルでも定期的に記事を掲載して頂いています。ビジネス・ジャーナル上での購読者の開拓はもちろんメリットなのですが、ビジネス・ジャーナルが大手ポータルサイトへの記事提供を行っている関係で、更に多くの方に向けた情報発信が可能になります。

取引先のご担当者様に、「アクトゼロの記事、あちこちで見るよ」とお声がけ頂くことも増え、ブログの認知度が、取引の信頼感を底支えしていることを感じます。記事内容がキッカケで、問い合わせのあった企業と商品の共同開発を進めることになったり、書籍出版の話が舞い込んだりと、ブログをやる前では広がらなかったであろう、新しいコネクションがどんどん生まれていきます。

と、いいことだらけの企業ブログ運用ですが、じゃあ、どのように運用しているの?という疑問についてもお答えしたいと思います。

誰がブログを書くのか?

ブログ運用(編集長)は、役員の僕:黒沼が担当しています。アクトゼロブログの書き手は全員社員で、社外の書き手にはお願いしていません。開設当初はもっと更新頻度が低かったのですが、現在は私を含むプランナー4人が月・火・木・金に毎週一本ずつ更新を行い、毎週水曜日にデザイナーが月に1本ずつの頻度でクリエイティブ関係の記事を公開しています。たまに抜けますが、基本的には月~金の平日営業日は毎日更新を行うように設定しています。

ブログを運営している企業のご担当者とお会いした時に、その更新頻度について驚かれることが有ります。簡単に言うと「スタッフには普段の仕事があるのに、どうやってブログを書かせているんですか?」と質問されることが多いわけですが、これはもう運用の必要性を共有して、進捗を細かく管理していくことでブログを書くことを日常化していくほかない、と思っています。社内スタッフでブログ運用をしていく場合、立場的に僕は経営陣なので社員にお願いしやすいわけですが、若手社員がブログ運用を任されたりすると、いうことを聞いてくれない先輩社員などが出てきがちで、運用難易度は上がるんじゃないかと思います。ブログを社長直下のプロジェクトと設定したりして、社内の重要度を上げたりすれば、そのへんの難易度は下がるのではないかと思います。

更新頻度が重要なのは、どのブログ運営術を読んでも書かれていることかと思いますが、僕たちのブログでも更新頻度が毎日更新に近づくに連れ、PV数が安定して来るのを感じるようになりました。リピーター読者にとってブログ訪問が日常の一部となっていったのだと理解しています。週1更新、月1更新の更新頻度だと固定ファンを獲得していくことは難しいと思います…。

うちの社員にブログなんて書けるのか?

こればかりはケースバイケースですが、「意外とみんな書ける」が僕の結論です。特に20~30代の社員であれば、ブログやメールやネットコミュニティ上でのやりとりに、日常的に触れ過ごしてきているはずです。
自分の言葉を文章化することはそれほどハードルが高いわけではないんだというのは発見でした。むしろ大切なのは、「何を書くか」のほうです。

何を書くのか?(一番大事)

企業ブログの多くが、自社のサービス紹介や社長の活動日記を展開してるのだと思いますが、あなたの会社がAppleじゃない限り、新商品情報では読者は集まらないでしょう。社長日記も、ホリエモンやサイバーの藤田さんとかじゃない限り、よほど面白いことを書かないと読者は集まらないと思います。じゃあ何を書くのか。

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アクトゼロでは「自分たちの会社の業務の延長線上にあることと、ネット上でみんなが盛り上がっていること」が交わる部分を書くことだと考えています。理由は2つあります。

ひとつは、「拡散力(シェア)」の問題です。ブログの記事が多くの読者に読まれるためには、ソーシャルメディア上での拡散と、はてなブックマーク上での拡散の波に、上手く乗れるかどうかにかかってきます。自分の業界内にだけ目を向けた記事を書くことは、ここでの拡散を難しくします。多くの人に取って関係のある記事を目指すことは、拡散の裾野を広げることになるのです。

ふたつめに、「見込み客はネット上の一般ユーザーの中にいる」ということです。情報収集に熱心なビジネスマンは、放っておいてもブログを読みに来てくれます(リピーター)。しかし見込み客全体の中でその割合は限定的で、多くの見込み客はもっと一般ユーザーに近い自分の興味のある物を読みたいと思っています。日常的なPV数を増やすということは、新規読者の目に触れて、その一部をリピーター化するということなのです。

つまり、一般ユーザーにとっても関係のある記事内容にしないと、そもそも新規見込み客へとどかないまま、たいして拡散もされないまま、せっかく書いた記事はデッドストックされてしまうのです。

まとめ

というわけで、新しい年に心機一転企業ブログを運用してみませんか?という「企業ブログのススメ」でした。皆さま良いお年を!

アクトゼロ/黒沼透(@torukuronuma)