【ソーシャルデータで見えた】猪瀬東京都知事とカフェラテの関係

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みなさん、こんにちは。アクトゼロのプランナーズブログ、木曜日は山田がお届けします。
 
大きな事件やスキャンダルなど、多くの人が関心を持つであろうニュースは、テレビや新聞で取り上げられることはもちろんのこと、当然ネット上でも話題になります。
ニュースサイトや掲示板といった以前からある流れだけに限らず、最近ではソーシャル上でも多く語られ広がっていきます。
逆にソーシャル上での一般の人のコメントを探ることで、ニュースの新たな側面が見えてくることもあります。
 
今後活発化してくるであろうソーシャルデータの活用を、実際のニュースを絡めて取り上げてみたいと思います。
ソーシャルデータの分析には、「Insight Intelligence」というソーシャルメディア分析ツールを活用しています。

ニュースから始まるソーシャル上での広がり

 今回調べてみるのは、東京都の「猪瀬知事」について。対象とするサービスは、Twitterに絞って見ていきたいと思います。
ここ数日、金銭に関する問題が大きく取り上げられている、非常に注目度が高い人物だと言えます。
 
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まず、Twitter上での猪瀬知事の話題に上ることは、11月上旬から事件発覚前までは、それなりの数しかありませんでした
特に盛り上がりというものはなく、”凪”の状況だったと言えます。
しかし一転、事件の発覚後からは、爆発的にツイートされるようになっています。これが、冒頭にお話した話題性のあるニュースによる、ソーシャル上での拡散なわけですが、ただ単に広がったと済ませるのではなく、もう少し詳細に見てみましょう。
 
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次に、言語分析によって、事件発覚前後でのポジティブツイートとネガティブツイートを比較してみましょう。
ツイッター上での盛り上がった日で区切って計測してみます。グラフからも分かる通り、意外なことに大きくネガティブ方面には振れることはありませんでした。
若干ではありますが、22日にネガティブな発言の割合が多くなっていますが、26日以降にポジティブの割合が少し戻しています。
 
 
スキャンダルが拡大しているのに、ポジティブな発言が増えるというのが少々不可解ですので、22日以降の発言が増えた際に、同時にどういった「言葉」と一緒にツイートされているのかという分析にかけてみます。
そこで、ポジティブ表現の中に、少し面白い「言葉」が入ってきていることが分かりました。
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「ラテアート」というキーワードです。
しかも、かなり上位に来ているのが非常に興味深いところです。ちなみに、ラテアートより上位なのは、猪瀬知事自身のツイッターアカウント名のアルファベットと著書名「突破する力」になります。
 
そこで、なぜ「ラテアート」なのかという謎を探るべく、実際のツイートをさらってみると、カフェラテにイラストを描く“ラテアート”を使って、猪瀬知事の会見の一コマを描写した写真を含むツイートが見つかりました。

 

さらに、ツイートを見ていくと、どうやら会見のテレビ画面をキャプチャした画像に様々なものを合成する“コラ”(コラージュ)が盛り上がっているようです。とあるユーザーは、それ用の素材を作成していたりします。

 

つまり、会見の一コマを”ネタ”として、多くのネットユーザーが猪瀬コラを作りツイッター上に投稿する流れがあり、その中でツイートされたラテアートのクオリティの高さから、広く拡散したのだということになります。

まとめ

今回の傾向から読み取るポイントは大きく2つあると考えます。
 
①事件の本質とは関係のない盛り上がり
ニュースについての議論や自身の考え方の表明といった内容のツイートとは別に、“ネタ” として盛り上がるツイートをする層が存在してたことです。肯定、否定といったニュースへの直接的な関与ではなく、ニュースの本質と離れた間接的な関与が生まれているということになります。
 
②言語分析の重要性
実際にツイートされている数だけを見れば、直接的、間接的、両者の数の合算値としてしか分からないため、ただ単に盛り上がっている、関心が高いと短絡的に捉えてしまっていた可能性があります。そんな中、新たな切り口を見出したのが、ツイートされている内容を判断する言語分析だったと言えます。
単純に盛り上がっているというだけでなく、その中身をきちんと把握していくことで、より詳細な傾向分析を行っていくことができます。
 
今回は、比較的シンプルにデータを読み解いてきましたが、ソーシャルデータの分析は大きな可能性を秘めています。
特に企業においては、ソーシャルメディア上でのユーザーとのコミュニケーションはもちろんのこと、商品開発や自社の戦略にソーシャルデータを活用するといったことも、すでに始まりつつあります。
ソーシャルデータを活用することで、もしかしたら、今までの当たり前だと思い込んでいたことが、実は間違いだったということもあるのではないでしょうか。