Facebook

性犯罪者はFacebookを使えない

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金曜日のソーシャルメディアインサイトをお送りします。アクトゼロの黒沼(@torukuronuma)です。

タイトルのとおりなのですが、Facebookのあまり知られていない利用規約「性犯罪者はFacebookを使えない」についてお送りします。

性犯罪者に厳格なFacebook

繰り返しになりますが、Facebookは利用規約の中で性犯罪者の利用を禁止しています。ヘルプページの中には性犯罪者を報告するためのページが用意されています。ページには以下のようにあります。

性犯罪者はFacebookを使用することを禁止されています。Facebookでは、性犯罪者であることを確認でき次第、即座にそのアカウントを停止し、その人のアカウントおよび関連するすべての情報を削除します。 

性犯罪者であることを確認するために、以下の情報を受け付けています。

  • 性犯罪登録リストへのリンク
  • 該当するオンラインニュース記事へのリンク
  • 裁判関係書類へのリンク
  • 性犯罪者報告フォームに添付した報告書の内容を証明する文書

情報を提供できない場合は、地元警察に弊社までご連絡いただけるようご依頼いただければ、対応させていただきます。 

性犯罪者のアカウントを見かけた場合は、報告してください。情報を確認させていただきます。

国内のSNSなどでは見かけない規定です。未成年にも開かれたソーシャルメディアであることや、実名前提であり、ほぼ「個人情報」をやり取りすることでコミュニケーションが行われていることもあるかと思いますが、Facebookを運営する米国での「性犯罪者」の捉え方について、日本との文化的な違いがあることが浮かび上がってきます。

「ミーガン法」について

米国内には「ミーガン法」という法律があり、州によって運用のされ方が異なりますが、性犯罪者の情報はおおやけ(公共の施設や、ネット上など)に公開され、誰もが自由にアクセスすることができます。自分の住居の近くに性犯罪者が越してきた場合は、その事実が地域住民に知らされます。適用期間は罪の重さや州によって異なります。

ミーガン法を支持する側からの意見としては、「性犯罪者の存在を改めて知ることができるから、近づかないなどの対策をとれる」という声がある一方で、反対する意見としては「犯罪者の社会復帰を阻害する。犯罪者への私的な報復が起こる危険性がある」という声が上がっています。同様の法律はイギリス・韓国にもみられます。昨年12月には、インドにおいても性犯罪者のネット公開が検討されるニュースが報じられました。

さらに、米国における性犯罪者の重犯者や、韓国における未成年者を対象にした性犯罪者および重犯者の身体にGPSをつけることで、その行動を警察組織が把握する取り組みが実際に運用されています。より過激な例としては、今月19日に韓国国内で性犯罪者の性欲を薬で閉じ込める=科学的に去勢する法案が適用されました。

ミーガン法やその他の施策の是非については横においておくとして、現実に米国においては、「地域社会の安全」が「犯罪者の人権」を優越するシステムが採用されているのです。日本国内においても同様の「性犯罪者に対する対策」が検討されることもありましたが、実際に採用されることはありませんでした。

国境を超えて適用される「価値観」

ところが、Facebookにおいてはこの価値観のもとサービスが運用されています。日本国内において件のルールが適用された例があるかは僕にはわかりません。しかしルール上はFacebookの提供元である米国の価値観がユーザーへ適用されていることになります。もちろん、いちWebサービスがどのようなルールを適用してもサービスの勝手で、嫌なら使わなければいいだけの話なのですが、グローバルなサービスを使うローカルな国の一ユーザーとしては、ちょっと居心地の悪さを感じるのです。

3.11以降、緊急時の連絡手段となるなど社会的役割を担う程度には、一定の社会インフラ化してきているサービスなれば尚更です。
Facebookが災害用伝言板をスタート、災害時の情報インフラとしての役割 – bizmash!:@nifty

黒沼(@torukuronuma)