とっても便利なSNS連携、でも企業としてやるべきことを理解していますか?

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4月からの新年度に合わせて、新生活応援や新入学といったキャンペーン真っ盛りといった感じです。昨年あたりから増えてきた、SNSを連携させたキャンペーンも一般的になってきたように思います。

面倒なキャンペーンに参加する手順を、すでに持っているSNSアカウントで簡略化できるため、参加者にとってもメリットが大きいと言えます。しかし、そういったSNSアカウントとの連携(ソーシャルコネクト)において、必要以上の情報を収集するといった不誠実な行為を行う企業も出てきているようです。今回はそんな、ソーシャルコネクトについて取り上げてみたいと思います。

アカウント連携(ソーシャルコネクト)とは

ソーシャルコネクトとは、既に参加ユーザーが持っているSNSのアカウントを提供されるAPIを使用して連携させる機能のことで、SNS側が持っているユーザーの情報を外部のアプリケーションで使えるようにするものです。一概にユーザー情報といっても、利用するSNSによって使用できる情報は異なります。

例えばキャンペーンにおいてFacebookを利用するとすると、参加ユーザーの名前やプロフィール写真などをキャンペーンの中に取り込むことも可能ですし、そのユーザーの友達を表示して繋ぎこむこともできます。

ただ単に画一的なキャンペーンよりも、ユーザーの情報を活用することで、主体的な視点を持ってキャンペーンに参加していただけるという、ロイヤルティを生み出すことができます。また、それと同時に、ユーザーごとにコンテンツをカスタマイズすることができますので、そのコンテンツをSNS上にシェアしていただける可能性も高くなります。

導入メリットをまとめるとこのような形でしょうか。

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①ユーザーごとに表示(コンテンツ)をカスタマイズさせることができる
→参加者のソーシャルグラフを使って、特別な演出を行えます。

②細かな参加登録をしなくても、ワンクリック認証で参加してもらうことができる
→入力フォームに細かく入力…といった手間を簡略化できます。

③SNS上にシェアする仕組みを簡単に導入できる
→SNSアカウントと連携するため、そのまますぐにシェアしてもらうことが可能です。
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もちろん、勝手に制作者側がアカウント情報を抜き放題というわけではありません。利用するにあたっては、ユーザーが自分のSNSアカウントでログインして、アカウント連携を行うアプリの認証画面で「承認」する必要があります。ユーザーが辿る承認フローは、認証の内容を確認して、承認をワンクリックするのみです。

しかし、こういった簡単にアカウントと連携できてしまうことから、当然ながらそれを悪用しようとする人たちが現れてきます。
表面上キャンペーンでは全く活用しない情報を取得したり、そもそも情報だけを抜き取ったり、ワンクリックで承認できる簡単な仕組みなため、ユーザーとしても見落としてしまうのです。

ここまではメリットを述べてきましたが、逆にソーシャルコネクトを使用するデメリットとしては何があるのかというと、ユーザーのSNS上の情報を取得するという点で、個人情報や個人情報に近しいデータを扱うという点です。
特にFacebookは原則的に実在する人物が実名で使用することになっていますので、ソーシャルコネクトで取得する情報の内容によっては、かなりシビアなものであると言えます。

ですから、当然ながら担当者はそういった点を理解して、リスクマネジメントをする必要があるのです。

企業として利用情報の明確化を

このように、ソーシャルコネクトの利用によって、ユーザーの情報を一時的、もしくは一定期間、企業側で保持することになります。そういったリスクを考えると、ソーシャルコネクトを実装しないという判断もあると思います。しかし、その反面、前述の通り大きなメリットもあります。

期間限定のキャンペーンでソーシャルコネクトを使用するということであれば、SNS活用以前のフォームによる応募で個人情報を取得することと実際的なリスクは変わりませんので、取得した情報を同じように管理し取り扱えば問題ないことになります。

さらに、SNSと連携するソーシャルコネクトの場合、以下のポイントもきちんと押さえておくことが重要だと思っています。
 
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①必要以上のユーザー情報を取得しない
→キャンペーンやコンテンツに必要のない情報は取得しないに越したことはありません。

②取得する情報を明記する
→ソーシャルコネクトによってどういう情報を取得するのかを示す必要があります。
アプリの認証画面では取得する情報が表示されますが、参加条件や利用条件として参加(認証画面)前に示す方がベストです。

③キャンペーン(コンテンツ)に関係しない情報を取得する際は、その利用目的を明らかにする
→直接的にキャンペーン内容と関係のない情報を取得する際には、その利用目的を伝えましょう。
例:「今後のキャンペーンの参考に」「製品開発のために」など。
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現在、企業の情報の取り扱いという点に関しては、かつてないほど厳しい目で見られていることは間違いありません。
そういった点で、当然ながら必要以上の情報を取得しないというのが原則ではあります。しかし、費用を掛けてキャンペーンを実施するからには、より多くのマーケティングデータを収集したいという気持ちもあるでしょう。

その場合には、きちんと取得する情報を明確にした上で、その利用方法を伝えるという誠意を見せることが、企業として求められる姿勢です。

SNSの活用によって、様々な面でキャンペーンを効果的に実施することが可能になりました。しかし、取り扱う情報の重要度はさらに高まっています。リスクを理解しながら、情報を適切に扱うことが企業には求められています。