次期YouTuberの獲得を狙う…「Facebook for Creators」とは?

こんにちは、アクトゼロの山田です。
ソーシャル系コミュニケーションサービスやプラットフォームサービスが成功するためには、そこでシェアされる良質なコンテンツは欠かすことはできません。例えば、YouTubeなどは非常に分かりやすく、YouTuberと呼ばれるコンテンツクリエーターによって多種多様な質の高いコンテンツが日々アップロードされています。そして、そのYouTuberにはチャンネル登録者と言う名のファンも定着しており、ひとつのコミュニティを形成しています。

これまで、個人の繋がりをベースとしたコミュニケーションを主軸としていたFacebookも、こうしたコンテンツクリエーターを取り込むべき動きが強くなってきています。

新しくリリースされた「Facebook for Creators」

先日リリースされた「Facebook for Creators」はまさに、そうしたコンテンツクリエーター向けのサイトという、今までにない新たなターゲットに向けたものとなっています。ちなみに、ここで言うコンテンツとは主に動画を指しています。

Facebook for Creators is a community built by Facebook for creators like you. Our website provides inspiration, education and support to help you create and share videos that build community.

この「Facebook for Creators」、オフィシャルでは上記のように語られており、動画制作のためのインスピレーションとなるような情報や教育、実務的なサポートが提供されることが分かります。また、クリエーターとして自身を登録するというコミュニティの仕組みも設けられており、先行情報の提供や各種ツールのリリースなどが行われる予定となっています。

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さらに、具体的な制作ツールとして「Facebook Creator App」というスマホ向けアプリも同時にリリースされています。このクリエーター向けアプリの主な機能は、やはりコンテンツを作る上で、非常に有用な内容となっています。

・Live Creative Kit
クリエーターごとによりオリジナリティを演出できるように、ライブ配信用のツールが含まれています。具体的には、イントロやアウトロを導入できたり、グラフィックフレームを使用できたりといった演出に関わる機能となっています。

・Camera & Stories
様々なエフェクトを持ったカメラを使う事ができ、Facebook以外にも同時投稿できる仕組みが設けられています。また、時限的に消滅する「ストリーズ」へも直接コンテンツを投稿する事ができます。

・Community tab
ファンと繋がり交流するための受信箱が提供されます。これはFacebook、Instagram、Messengerといった各サービスのものが統合されたものとなっており、わざわざ複数のアプリを横断して閲覧する必要がなくなります。

・Insights
コンテンツのパフォーマンスを把握するためのインサイトも提供されています。アプリ上で素早く把握するためにグラフィカルな表示となっているのが特徴的です。

このように、より手軽に、且つオリジナリティの高いコンテンツを作り出すための機能が実装されており、特にインサイトは継続的なコンテンツ制作のためには欠かせないものとも言え、Facebookページのインサイト同様、頼りになる存在であることは間違いなさそうです。現状、このアプリが使用できるのはiOSのみですが、今後Androidにも提供されることがアナウンスされています。

Facebook上でも企業とインフルエンサーのコラボコンテンツが生まれる時代に?

Facebookはこれまで、一般のユーザーはもちろん、マーケティング利用する企業に対しても特設のページを設けて、その利用を促進する動きを取っていました。そして今、新たな対象として、コンテンツクリエーターが加わったことになります。すなわち、Facebookが今後注力するべき層として、コンテンツクリエーターを捉えていることが分かります。そうなると、こうしたクリエーターが今よりも影響を持つようになることは想像に難くありません。

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そうなった場合、企業としてどう捉えるべきか?これまでのFacebookの役割を少し発展させる必要が出てきそうです。
現状、企業がFacebookをマーケティング利用する場合、広告を出稿すると言う直接的な購買促進と、コミュニケーションを軸とした間接的なブランディング的な役割をになうものが大多数を占めています。しかし、今後、影響力のあるコンテンツクリエーター、すなわちインフルエンサーの存在が高まってくると、そうしたインフルエンサーを巻き込んだマーケティング活用がFacebook上でも活発になると考えられます。

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イメージとしては、YouTuberと企業のコラボ動画というのが一番近いと思います。さらにFacebookの場合は、YouTubeよりもSNS的な広がりが期待できますので、いいね!だけでなく、コメントやシェアといった高いエンゲージメントを期待することもできそうです。こうした状況になるにはまだまだ時間は掛かりそうですが、以前からFacebookが進めているクリエーターへの広告費の還元などより魅力的な条件が揃えば、YouTubeからFacebookに移行するクリエーターが増えてくる可能性があると思っています。

今後、FacebookやYouTubeだけに留まらずWebサービス全般の傾向として、良質なコンテンツを生み出せるクリエーターの囲い込みが、より一層激化していくと考えられます。企業的な視点では、まず一般ユーザーがどのサービスでどういったコンテンツを楽しんでいるのか、そこを抑えておくことが必要なことなのかもしれません。
アクトゼロ / 山田