世界規模で拡大するsnapchat…日本では?

20170508

こんにちは、アクトゼロの山田です。
ゴールデンウィークも終わり、今週から本格的に仕事モードの方が多いのではないでしょうか?ゴールデンウィーク中のSNS上には、沢山のユーザーによって休日の模様を伝える投稿が行われていて、眺めているだけでも中々楽しいものがありました。そうした際に使われるSNSとしては、TwitterやFacebookが多く、そして、今年は例年にも増してInstagramを使う方が多かった印象です。

しかし、こうしたSNS事情は日本特有で、海外、特に米国では後発のsnapchatによってSNSの勢力図が変わってきています。特に若年層においては、すでにFacebookなどのメジャーサービスを脅かす存在として、よく耳にします。今、急成長を続けるsnapchat、今後日本でも人気が爆発する可能性はあるのでしょうか。

snapchatって、そもそもどんなサービス?

000
「snapchat」を端的に表現するならば、繋がっている友人や、参加しているグループ内で、写真や動画をチャット形式で共有できるサービスです。そして、最大の特徴は、送信したデータが一定秒数経った後に自動的に削除される点にあります。つまり記録が残らないという面で、他のSNSとは大きく異なるのです。

001

この記録の残らないSNSは、アメリカの若者を中心に多くの支持を受け、ここ数年、着実にユーザー数を伸ばしてきています。現在、1日のアクティブユーザー数は1億5千万人以上で、そのユーザーの平均セッションは18回にも及び、平均で25~30分の時間をsnapchat上で過ごしていると言われています。

人と人との繋がりの上に成り立つSNSにおいて、自身が投稿する内容はもちろん、流れてくる投稿へのリアクションまで気を使う“SNS疲れ”が広がりつつある中、記録が残らない気軽さがsnapchatが躍進した最大の理由ではないかと考えられます。

近年は広告メニューが充実

着実に成長を続けているsnapchatですが、他のWebサービス同様に収益源として広告事業を展開しています。

002

スタンダードな広告メニューである「スナップアド」という、動画や記事コンテンツなどを軸にした出稿形式はもちろん、「スポンサード・ジオフィルター」と呼ばれる、特定の場所やイベント会場等でしか使用できないカメラフィルターを作成し、それを広告として配信するメニューが最近話題となりました。また、初期からある「スポンサード・レンズ」という、動画にエフェクトを掛けられるレンズの配信は、いかにもsnapchatらしい広告メニューの一つに挙げられます。

003

ジオフィルターやレンズのように、ユーザー同士のコミュニケーションの中に、自然な形で企業が関われるというのが、snapchatの広告を企業が活用するメリットの一つだと考えられます。SNSにおいては、いかにも広告然としたものは敬遠される傾向が強く、フィード型広告のようにいかに自然な形で企業が消費者にアプローチできるのかが重要であるため、こうした広告メニューを擁しているのは、snapchatの大きな強みと考えられます。

また、近い将来、セルフサービス型広告、つまり広告主自身がsnapchatが用意した広告設定画面を使って広告を出稿できるサービスがリリースされると噂されており、さらに出稿量が増えることが予想されています。

日本ではInstagramの牙城を崩せるかどうか…

このような特徴を持ったsnapchatが、日本で人気が爆発する可能性はあるのでしょうか?個人的な考えでは、現状のままでは、かなり厳しいのではないかと思っています。なぜなら、すでに現時点では、snapchatの起爆剤となるであろう他にはない要素が、何もないと言える状況だからです。

004

どういうことかと言うと、前半で書いた通り、snapchatの最大の強みは記録の残らない、消滅するコミュニケーションスタイルを取っているところにあります。しかし、ここ日本で多くのアクティブなユーザーを抱えているInstagramにも、同じような特徴を持った「Instagram Stories」という機能が、すでに備えられているのです。「Instagram Stories」では、一定時間内でしか投稿が閲覧できないという時限的要素に加え、“ダイレクト”と呼ばれる非公開で交流できる仕組みが提供されている点からも分かる通り、まさにsnapchatを倒すために作られた機能なのです。

005

もし、Instagramが日本でここまでの人気を得る前に、snapchatが一気に日本市場に攻勢を掛けていたとしたら、充分に勝算はあったのではないかと考えられます。しかし、すでに馴染みのあるInstagram上にsnapchatと同じような機能があるのに、わざわざ後発のサービスに乗り換えようとする人は、余程の物好きか新しいもの好きの少数派のはずです。また、交流のためには、自分以外の誰かも使っている必要があるため、友達みんなで乗り換える…というのも現実的ではありません。

米国では、「Instagram Stories」がリリースされる前にsnapchatが多くのユーザーを獲得していたため、そもそも乗り換える(もしくは併用する)理由が明確にありました。その点が、今の日本とは大きく状況が異なっています。その点も考慮すると、今後の日本市場において、snapchatという新たなサービスが盛り上がる可能性は非常に少ないと思われます。そういう意味では、Facebook社が目論んだInstagramによる打倒「snapchat」は、日本においては成功したと言えるのかもしれません。
アクトゼロ / 山田