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盛り上がる地域PRムービーで分かった伝え方の法則

20170403

こんにちは、アクトゼロの山田です。
ここ最近、訪日観光客の増加の影響もあり、日本各地で地域の魅力をアピールすべく、YouTube等を活用したPRムービーの発信が盛んになっています。また、その中身も個性的で、地域の魅力が詰まった内容なのですが、色々なものを見ていくうちに、ある種の法則というのがあるのではないかと感じています。まずは、いくつかの事例を取り上げつつ、その法則と言うのを考えてみたいと思います。

今話題の「山陰」

まず一つ目の事例、最近話題になった地域PRムービーと言えば、「山陰」ではないかと思います。短期間で200万回再生を超える視聴数を稼ぎ、コメント欄から分かる通り、主に海外のインターネットユーザーの注目を集めています。内容としては、奇をてらったものではなく、落ち着いた映像で山陰の魅力を伝えるものとなっており、丁寧に作りこまれている印象を受けます。まさに王道とも言えるPRムービーです。

 

質感の高い映像とウィットにとんだ「宮崎県小林市」

少し前に公開されたものですが、上記の山陰に近い映像の質感を持っているのが、宮崎県小林市の「ンダモシタン小林」というムービー。登場するフランス人の目線で描かれるストーリーとなっており、“方言”をうまく取り込んでいることが大きく話題になった理由です。映像の丁寧さだけでなく、一捻りしたアイデアによって、多くの人の心を掴んだものとなっています。

 

常に攻め続ける!?大分の「別府市・湯~園地計画」

地域の魅力を伝えるムービーと言うと忘れてはならないのが、大分県関連でしょう。大分県という括りだけでなく、別府市などの自治体も話題に事欠きません。そんな大分関連で、外すことができないのが、「湯~園地計画」です。100万回再生で実現するという触れ込みで公開され、今すでに300万回再生を超える反響を得ています。公約しているからには、実現されるのか…が注目のPRムービーです。

 

完全に振り切れている「滋賀県・石田三成」

振り切れっぷり、という意味で話題をさらったのが、滋賀県の「石田三成」。とにかく映像からにじみ出るインパクトが凄く、昭和CM風の演出も相まって、何とも言えない後味を残すものです。歴史上の人物をテーマにしたものだと、普通であれば、重厚感を持たせた小難しいものになりがちですが、その真逆を行く点で多くの話題をさらいました。

 

ターゲットと目的によって異なる傾向

これらのムービーを見てみて分かったのは、PRムービーの表現的なアプローチは大きく2つのパターンに分類されるという事です。

1つ目のパターンは、映像の美しさを前面に出して、自然や文化といった分かりやすいものを媒介して魅力を伝えようとするもの、そして、2つ目のパターンは、斬新な切り口やエッジの立った演出を軸に受け手にインパクトを与えるものです。

これら2つに分類される表現的なアプローチは、どのように選択されるのでしょうか?いくつかのPRムービーを見ていると、そのアプローチに至らせる“ある”要素があることが分かってきました。それは、誰に向けたものであるのかという、“ターゲット”という要素です。

まず、パターン1の美しい映像を軸に展開するもののターゲットは、映像内で極力文字や説明を少なくし、画だけでその内容を理解できるため、外国からの観光客をターゲットに捉えているものであると考えられます。実際に動画が投稿されているYouTubeのページでは、英語での説明が掲載されていることからも、グローバルにアピールするものであることが分かります。

一方、インパクト重視のパターンでは、前提となる知識や文化的な背景が必要なものが多いことから、対象としては日本国内に向けたものが多いと思われます。パロディネタや“あるある”ネタは、どうしてもその前提条件が必要となってしまうため、自ずと同じ背景を持つ日本人がターゲットになってしまいます。もちろん、特に前提を知らなくても画だけで内容が伝わるものではあれば、インパクト系ムービーだったとしても、その対象は広がります。

このように、一見、それぞれの地域ごとに作られているるPRムービーにおいても、100万回以上という多くの視聴者を魅了するものは、そのターゲットをしっかりと捉え、そこに向けてストーリーや表現手法がしっかりと考えられていることが分かりました。こういったターゲットと表現(アプローチ)の法則は、デジタル上でのマーケティングにおいては、例え、その手段が映像であったとしても変わりなく、それがあるからこそ成功したと言えるのではないでしょうか。

アクトゼロ / 山田